見出し画像

【日記】田舎暮らし、カネがない、親がダメのつらさを毎朝見ている

朝ドラのスカーレットを見ています。西川貴教が出るからですね。信楽在住、主人公の喜美子ちゃんが貧しいご家庭から陶芸家を目指すお話です。

その貧しいご家族を運営するリアルなクズの描写に朝からびっくりしてるんだよ。

主人公一家は戦争から帰ってきた親父の常治(北村一輝)、商売に手を出して失敗、戦中の部下を頼って信楽に夜逃げしてきている。借金取りから逃げるためですね。

で、三姉妹の長女の喜美子ちゃん。小学生の頃から家事労働力として駆り出され、中学出たら常治から「大阪で働け」って放り出され、仕送りしながら下宿の女中さんとして働いて3年、自分のお金も貯まったし進学しようとしていたところで常治がさまざまなツケを貯めていることが発覚、進学費用そっちに充てて大阪を引き払い信楽に帰ってきました。そんで常治は何してんのかって相変わらず酒飲んじゃ些細なことできれちらかし、自立したい喜美子に婿を探している。

常治、ここまで完全にカンダタの足を掴む亡者のムーブ。ただ、この常治は悪いところだけではない。大阪に送り出した時に喜美子が「信楽にいたい」と言っていたのを覚えていて、信楽での就職口が見つかったから呼び戻すことにしたのだ。だからといって酔ってちゃぶ台返したり、借金あるのに酒にカネを溶かしたり喜美子依存で家庭を回している事がチャラになるわけではない。く、クソ親……ってなる。

じゃあ母親は何を……? ってなると、母親のマツ(富田靖子)は困っているばかりである。実家の丁稚奉公で出入りしてた常治と駆け落ち(常治、何かあるとすぐ逃げる)同然で結婚した女なので常治に対しての採点が激甘。酔ってちゃぶ台返しも「いつものこと」と困る。家計が苦しくても困る。子ども3人産んで貧乏して体が弱っているマツさん、困るだけで何もしない。困ってると喜美子がなんとかしてくれるシステムが構築されている。下の妹たちは小学生と反抗期、喜美子ほどじゃないけど家事労働力としてカウントされているものの、結局親が頼るのは長子だ。

今朝、喜美子ちゃんの名前の由来が「妊娠が分かった時、常治の喜びようが美しかった」からだと分かって、親達に対して匙をビュンビュン投げ込んでいる。冬の琵琶湖はさぞ冷たいでしょうね! どうですか遊泳しませんか! いくら北村一輝の顔でもやって良いことと悪いことがあるぞ! あと実父を思い出してつらいぞ!

喜美子ちゃんは広い世界に生きたいけど、貧乏、クソ親、田舎の三点バーストが的確に喜美子ちゃんを撃っている。今後どうなるんだ……とリアルなクズ描写に胃を痛めながら毎日見ています。大阪で女中さんやってた頃はみんなが優しくてこのまま順調に行くかと思っていたから余計につらいんだよな……

今ならまだ間に合う! 先週から15分で食える地獄が演者と演出の質の高さで視聴者を殴ってくる「スカーレット」! 見てくれ!

いずれ喜美子ちゃんの人生が思うように進みますようにと願いながら手を止めようと思います。