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絵本『えんとつ町のプペル』で英語をやりなおし #33

キングコング西野さんの絵本『えんとつ町のプぺル』を1ページずつ、英訳の英文法解説をします。(#32はコチラ

【STEP 1】まずは日本語で読んでみよう!


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「プぺル、そのせいでキミの体は……ぼく、あれだけヒドイことをしちゃったのに」

「かまわないよ。キミがはじめてボクにはなしかけてくれたとき、

ボクはなにがあってもキミの味方でいようと決めたんだ」

ルビッチの目から涙がこぼれました。

「それに、けっきょく、ゴミ処理場にはペンダントはなかった。

ボクはバカだったよ。

キミが『なつかしいニオイがする』といったときに気づくべきだった」

プぺルは頭のオンボロ傘をひらきました。

「ずっと、ここにあったんだ」


【STEP 2】次は英語をチェック!

“That is why your body was . . . Poupelle, I was so mean to you.”

“It doesn’t matter. When you first talked to me,

I decided I’d always be your friend, no matter what.”

Tears spilled out from Lubicchi’s eyes.

“And anyway, the pendant wasn’t at the waste treatment plant.

I was stupid.

I should’ve realized it when you said ‘You smell familiar.’”

Poupelle opened the rickety umbrella, which was his head.

“It was here all along.”


【STEP 3】英文法解説をします!

“That is why your body was . . . Poupelle, I was so mean to you.”
「プぺル、そのせいでキミの体は……ぼく、あれだけヒドイことをしちゃったのに」

◆ポイント1:That is why
That is why は「そういうわけで」という、結論を導くフレーズです。プぺルが、I looked for it in the trash every day since then(あの日から、まいにちゴミのなかをさがしたんだけど)と言っていた(#32参照)のを受けてのルビッチの言葉です。so(だから)に置き換えが可能。この That is why は、that is the reason why S V(そのことが、SがVする理由です)の the reason が省略されたカタチです。
That is why your body was . . .(そのせいでキミの体は……)

◆ポイント2:形容詞の mean
mean というと「~を意味する」という日本語がパッと浮かびますが、これは一般動詞であるため、I was so mean と、be動詞の後ろに置くことができません。be動詞の後ろに置かれているため、この mean は形容詞です。形容詞の mean は「卑劣な、意地悪な、不親切な」という意味です。
I was so mean to you.(ぼく、あれだけヒドイことをしちゃったのに)

◆Words & Phrases
that is why(それが~の理由です)、mean(ひきょうな、意地悪な)
*新出単語・熟語のみ掲載しています。


“It doesn’t matter. When you first talked to me,
「かまわないよ。キミがはじめてボクにはなしかけてくれたとき、

◆ポイント1:動詞の matter
matter は「重要である、問題である」という意味の一般動詞です。It doesn’t matter. は「それは重要[問題]ではない」⇒「構わない」という意味になります。
It doesn’t matter. (かまわないよ)

◆ポイント2:時を表す接続詞 when
ここでの when は2つの文をつなぐ接続詞の働きをしています。When S V~, で「SがVするとき」と解釈し、後ろの文へとつながります。
When you first talked to me(キミがはじめてボクにはなしかけてくれたとき)

◆Words & Phrases
matter(重要である、問題である)、first(最初に)、talk to(~に話しかける)


I decided I’d always be your friend, no matter what.”
ボクはなにがあってもキミの味方でいようと決めたんだ」

◆ポイント1:接続詞 that の省略
I decided の後ろには、接続詞 that が省略されています。接続詞の that は特に日本語訳があるわけではなく、後ろに続く英文 I’d always be your friend のアタマに置くことで1つの大きな名詞のカタマリを作ることができます。名詞のカタマリになることで、動詞 decided の後ろに置くことができるようになりました。「S V that S V」という文の流れになるのですが、このときの that はしばしば省略されます。
I decided I’d always be your friend(ボクはキミの味方でいようと決めたんだ)

◆ポイント2:時制の一致
I’d always be your friend の I'd は I would の短縮形です。would は、推測を表す助動詞 will(~だろう)の過去形です。もともとは I will always be… だったのですが、I decided という過去形を使った文脈では、それに合わせて過去形にする必要があります(#コレを「時制の一致」といいます)。
I decided I’d always be your friend(ボクはキミの味方でいようと決めたんだ)

◆Words & Phrases
decide(~しようと決心する、~することに決める)、friend(仲間、友達)、no matter what(たとえ何があろうと、どんなことがあっても)


Tears spilled out from Lubicchi’s eyes.
ルビッチの目から涙がこぼれました。
“And anyway, the pendant wasn’t at the waste treatment plant.
「それに、けっきょく、ゴミ処理場にはペンダントはなかった。

◆ポイント1:存在を表すbe動詞
be動詞の後ろに、場所を表す表現(ここでは at the waste treatment plant)を置くと、このbe動詞は「~がある、いる」という「存在」を表します。
the pendant wasn’t at the waste treatment plant(ゴミ処理場にはペンダントはなかった)

◆Words & Phrases
tear(涙)、spill out(あふれ出る、こぼれる)


I was stupid.
ボクはバカだったよ。
I should’ve realized it when you said ‘You smell familiar.’”
キミが『なつかしいニオイがする』といったときに気づくべきだった」

◆ポイント1:後悔を表す should have+過去分詞
should’ve は should have の短縮形です。「should have+過去分詞」のカタチで、「~すべきだった」という後悔を表します。
I should’ve realized it(それに気づくべきだった)

◆ポイント2:接続詞 when
ここでの when は2つの文をつなぐ接続詞の働きをしています。When S V~, で「SがVするとき」と解釈します。
when you said(キミが言ったとき)

◆ポイント3:動詞 smell
動詞 smell は「smell+形容詞」のカタチで、「~な匂いがする」と解釈します。ここでは、形容詞 familiar(どこかで見た[聞いた]ことのある)を置いて、「smell familiar = なつかしいニオイがする」となっています。
smell familiar(なつかしいニオイがする)

◆Words & Phrases
stupid(ばかな、愚かな)、realize([頭で理解して]~に気付く)


Poupelle opened the rickety umbrella, which was his head.
プぺルは頭のオンボロ傘をひらきました。
“It was here all along.”
「ずっと、ここにあったんだ」

◆ポイント1:関係代名詞 which
ここでの which は「関係代名詞」と呼ばれ、which was his head のカタマリで名詞 the rickety umbrella を修飾する働きがあります。もともと It was his head. の It を関係代名詞 which に変えて、the rickety umbrella の後ろにつなげています。つまり、関係代名詞は「英文を形容詞化したもの」と言えます。*形容詞=名詞を修飾する(=詳しく説明する)働きをもつ
the rickety umbrella, which was his head(頭のオンボロ傘)

◆ポイント2:存在を表すbe動詞
be動詞の後ろに、場所を表す表現(ここでは here)を置くと、このbe動詞は「~がある、いる」という「存在」を表します。
It was here(それは、ここにあった)

◆Words & Phrases
rickety(ガタガタの、壊れそうな、おんぼろの)、all along(初めからずっと)


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