絵本『えんとつ町のプペル』で英語をやりなおし #23
キングコング西野さんの絵本『えんとつ町のプぺル』を1ページずつ、英訳の英文法解説をします。(#22はコチラ)
【STEP 1】まずは日本語で読んでみよう!
あるしずかな夜。
ルビッチのへやの窓がコツコツと鳴りました。
窓に目をやると、そこには、すっかりかわりはてたプぺルの姿がありました。
体はドスぐろく、かたほうの腕もありません。
またアントニオたちにやられたのでしょう。
ルビッチはあわてて窓をあけました。
「どうしたんだい、プぺル? ぼくたちはもう……」
「……イコウ」
「なにをいってるんだい?」
「いこう、ルビッチ」
【STEP 2】次は英語をチェック!
One quiet night.
There was a knock on Lubicchi’s window.
When Lubicchi looked toward the window, Poupelle was there, barely recognizable.
His body was black with grime, and he was missing an arm.
It must have been Antonio and the gang must have done it again.
Lubicchi quickly opened the window.
“What’s wrong, Poupelle? We’re not supposed to . . . ”
“. . . Let’s go.”
“What are you saying?”
“Let’s go, Lubicchi.”
【STEP 3】英文法解説をします!
One quiet night.
あるしずかな夜。
There was a knock on Lubicchi’s window.
ルビッチのへやの窓がコツコツと鳴りました。
◆ポイント1:存在を伝える There is ~
There is ~ は「~があります」と、存在を伝えるときに使います。ここでは There was と過去形になっています。
There was a knock(ノックがありました)
◆ポイント2:前置詞 on
前置詞 on のイメージは「接触」です。ノックするときに手と窓が「接触」していることを表しています。
a knock on Lubicchi’s window(ルビッチのへやの窓のノック)
◆Words & Phrases
quiet(静かな、静粛な)、knock([ドアなどをたたく]ノック)、window(窓)
*新出単語・熟語のみ掲載しています。
When Lubicchi looked toward the window, Poupelle was there, barely recognizable.
窓に目をやると、そこには、すっかりかわりはてたプぺルの姿がありました。
◆ポイント1:時を表す接続詞 when
ここでの when は2つの文をつなぐ接続詞の働きをしています。When S V~, で「SがVするとき」と解釈し、後ろの文へとつながります。
When Lubicchi looked toward the window(窓に目をやると)
◆ポイント2:barely
barely は「かろうじて」という意味で、「なんとかできた」状態を表しますonly just(かろうじて)と表現することもできます。
Poupelle was there, barely recognizable.(プぺルはそこにいて、かろうじてプぺルだと認識できる状態だった⇒そこには、すっかりかわりはてたプぺルの姿がありました)
◆Words & Phrases
look toward(~に目を向ける、~の方を向く)、barely(かろうじて~する、どうにかこうにか、ぎりぎり)、recognizable(見分けのつく、認識できる)
His body was black with grime, and he was missing an arm.
体はドスぐろく、かたほうの腕もありません。
It must have been Antonio and the gang must have done it again.
またアントニオたちにやられたのでしょう。
◆ポイント1:過去の推測
「助動詞+have+過去分詞」のカタチで「過去の推測」を表現することができます。自信のある話では must have Vpp(~だったにちがいない)、自信のない話では might have Vpp(~だったのかもしれない)と表現します。
*Vpp = 過去分詞
It must have been Antonio(それはアントニオだったにちがいない)
the gang must have done it again(その集団[=アントニオたち]がまたやったにちがいない)
◆Words & Phrases
miss(~を失う)、arm(腕)、must(~にちがいない)
Lubicchi quickly opened the window.
ルビッチはあわてて窓をあけました。
“What’s wrong, Poupelle? We’re not supposed to . . . ”
「どうしたんだい、プぺル? ぼくたちはもう……」
◆ポイント1:be supposed to V
be supposed to V は「~することになっている、~するはずである、本来ならば~するはずだ」という意味で、義務や規則、約束などで決まっていることを表現するときに使います。ルビッチはプぺルに対して、一度 I can’t see you anymore. I’m not playing with you anymore.(もうキミとは会えないよ。もうキミとはあそばない)と言って別れています。そこから、We’re not supposed to . . . は、We’re not supposed to see you anymore.(ぼくたちはもう会わないことになっている)のことだと分かります。
◆Words & Phrases
supposed to(~することになっている)
“. . . Let’s go.”
「……イコウ」
“What are you saying?”
「なにをいってるんだい?」
“Let’s go, Lubicchi.”
「いこう、ルビッチ」
◆ポイント1:現在進行形
「be動詞+動詞のing形」を現在進行形といい、「いまの一時的な動作・状況」を表します。疑問文にするときは、主語とbe動詞をひっくり返します。
What are you saying?(なにをいってるんだい?)
◆ポイント2:疑問詞を使った疑問文の作り方
疑問詞 what(何)を使った疑問文です。何か質問をするときに欠かせない疑問詞はコミュニケーションに必須のツールです。ここで、疑問詞を使った疑問文の作り方をおさえましょう。
[Step1] もともとの文章をイメージする。
You are saying ----.(キミは ---- と言っている)
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[Step2] 尋ねる部分を疑問詞に変える。
You are saying what.(キミは what と言っている)
※ここでは「内容」を尋ねる what を使います。
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[Step3] 通常の疑問文を作る。
Are you saying what?(キミは what と言っている?)
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[Step4] 疑問詞を先頭に移動させる。 ⇒完成!
What are you saying?(キミは何を言っているんだ?)
What are you saying?(キミは何を言っているんだ?)は、相手の話の意図がつかめないときによく使う表現です。
◇ディクテーションやシャドウイングの練習に使える音声はコチラ
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