感情を表す分詞【3日間完成 Day1】
形容詞の働きをする分詞
「白い犬」や「小さい犬」と言いたいときは、形容詞 white(白い)や small(小さい)を使って、a white dog(白い犬)、a small dog(小さい犬)と表現します。
形容詞=名詞を修飾する(=詳しく説明する)働きをもつ
形容詞 white や small が、名詞 dog を「どんな犬なのか」説明してくれています。
では、同じように「吠える犬」と言いたいときはどうでしょうか?
「吠える」は英語で bark なのですが、bark は動詞であって形容詞ではありません。そのため、名詞の修飾はできないということになります。
(×)a bark dog
ここで今日のテーマ「分詞」の登場です。
動詞 bark を現在分詞(動詞のing形)に変化させると、「形容詞」として機能するようになり、「吠える犬」と表現できるようになります。
(○)a barking dog(吠える犬)
つまり、現在分詞(動詞のing形)は「動詞を形容詞化したもの」と言えます。
同じように、working people(働く人々)、the sleeping cat(その寝ているネコ)のような表現ができます。
現在分詞と過去分詞
分詞は「現在分詞」と「過去分詞」の2つあり、いずれも動詞のカタチを変化させた形容詞です。「もともと動詞だったものから分かれてきた詞(ことば)」なので「分詞」と呼びます。
現在分詞も過去分詞も同じ形容詞なのですが、現在分詞はシンプルに形容詞化したもの、過去分詞は基本的に「受け身(=~れる、~られる)」のニュアンスを持たせて形容詞化したものであることがポイントです。
a broken chair(壊れたイス)←壊されたイス
fried chicken(フライドチキン)←揚げられたチキン
*過去分詞は、過去形とカタチが同じであることが多いですが、厄介なことにカタチが異なるものもあります。break - broke - broken のように、不規則に変化するものについては、使用頻度の多いものを一覧表にしています。
感情を表す分詞の使い分け
さて、ここからが今日の本題です。
英語には次のような「人を~な気持ちにさせる」という意味を持つ動詞がいくつかあります。
amaze(~をびっくりさせる)、annoy(~をイライラさせる)、bore(~を退屈させる)、confuse(~を混乱させる)、disappointe(~をガッカリさせる)、embarrass(~に恥ずかしい思いをさせる)、excite(~を興奮させる)、interest(~に興味を持たせる)、surprise(~を驚かせる)、shock(~にショックを与える)、tire(~を疲れさせる)
そして、これらの動詞は現在分詞や過去分詞のカタチでよく使われます。使い分けは以下の通り。
an exciting movie(ワクワクする映画)
a lot of excited fans(たくさんの興奮したファン)
「~を興奮させる」という意味の動詞 excite は、現在分詞 exciting にすることで「人を興奮させるような=ワクワクする、面白い」という形容詞になり、受け身を表す過去分詞 excited にすることで、「興奮させられる=(自分が)興奮している」という形容詞になります。
つまるところ、「人に与える感情」は現在分詞、「自分が抱く感情」は過去分詞で表現することになります。
たとえば、「彼は退屈している」と言いたい場合、
He is bored.(彼は退屈させられている=彼は退屈している)
と、「彼が抱いている感情」を表す過去分詞を使って表現します。
これを、現在分詞を使って He is boring. と言ってしまうと、「人に与える感情」を表す、つまり「彼は周囲の人を退屈させるような面白くない人だ」という意味になってしまいます。
He is boring.(彼はつまらない人だ)
思わぬ誤解を生むことになるので、注意が必要です。
また、分詞は形容詞なので、SVC文型やSVOC文型の C として使うこともできます。
The movie was exciting.(その映画はワクワクするものだった)
A lot of fans are excited.(たくさんのファンが興奮している)
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