分詞構文【3日間完成 Day1】
分詞構文の働き
分詞構文は、「現在分詞(Ving)+α」のカタチで文全体を修飾する副詞の働きをします。
*修飾=詳しく説明すること
警官を見ると、彼は走り去った。
Seeing a police officer, he ran away.
上の例文では、Seeing a police officer(警官を見ると)が、he ran away(彼は走り去った)を修飾しているカタチです。
これは、もともと接続詞を使った文の、接続詞と主語を省略して、動詞を現在分詞(Ving)に変換したものです。
「警官を見ると、彼は走り去った」
When he saw a police officer, he ran away.
↓
------- he saw a police officer, he ran away.【接続詞を省略】
↓
------- --- saw a police officer, he ran away.【主語を省略】
↓
------- --- Seeing a police officer, he ran away.【動詞を現在分詞に変換】
このように、接続詞や主語を省略して作る分詞構文は、主に書き言葉での技法になります。
以下の例文のように、分詞構文を文末に置いたカタチもあります。
彼は『トイ・ストーリー3』を見ながら、ソファに寝転がっていました。
He was lying on the sofa, watching “Toy Story 3.”
分詞構文はもともと接続詞があった英文であるため、「元の接続詞が何であったか」を意識しすぎて、Seeing a police officer が「警官を見た時」なのか「警官を見たので」なのか悩む学習者の方がいます。
ただ、そもそも接続詞を省略しているということは、もとの接続詞を考えなくてもいいということです。
Seeing a police officer は「警官を見ると(警官を見て)」、watching “Toy Story 3” は「『トイ・ストーリー3』を見ながら」のように、「~して」「~しながら」という、特定の接続詞の意味を持たない中立的な解釈でOKです。
それよりも大切なことは、分詞構文は「動作や状況の同時性を伝える」「動作や状況を重ね合わせる」効果があるということを押さえておくことです。
① 警官を見ると、② 彼は走り去った。
① Seeing a police officer, ② he ran away.
① 彼は『トイ・ストーリー3』を見ながら、② ソファに寝転がっていました。
② He was lying on the sofa, ① watching “Toy Story 3.”
例文の①と②の「動作の同時性」を意識してください。
受け身の分詞構文
分詞構文の中には、「過去分詞+α」のカタチで文全体を修飾するものもあります。
上空から見ると、その森は緑のじゅうたんのように見える。
Seen from the air, the forest looks like a green carpet.
上の例文では、Seen from the air(上空から見ると)と、過去分詞から始まるカタチになっています。
これは、受け身の分詞構文の Being が省略されたカタチです。
「上空から見ると、その森は緑のじゅうたんのように見える」
When it is seen from the air, the forest looks like a green carpet.
↓
------- it is seen from the air, ~【接続詞を省略】
↓
------- --- is seen from the air, ~【主語を省略】
↓
------- --- Being seen from the air, ~【動詞を現在分詞に変換】
↓
------- --- ------ Seen from the air, ~【Being を省略してもOK】
日本語では「上空から見ると」となっていますが、森は「上空から見られる」側なので、受け身のカタチにする必要があります。
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