絵本『えんとつ町のプペル』で英語をやりなおし #34
キングコング西野さんの絵本『えんとつ町のプぺル』を1ページずつ、英訳の英文法解説をします。(#33はコチラ)
【STEP 1】まずは日本語で読んでみよう!
傘のなかに、銀色のペンダントがぶらさがっていました。
「キミが探していたペンダントはココにあった。ボクの脳ミソさ。
なつかしいニオイのしょうたいはコレだったんだね。
ボクのひだり耳についていたゴミがなくなったとき、ひだり耳が聞こえなくなった。
同じように、このペンダントがなくなったら、ボクは動かなくなる。
だけど、このペンダントはキミのものだ。キミとすごした時間、
ボクはほんとうにしあわせだったよ。ありがとうルビッチ、バイバイ……」
そういって、プぺルがペンダントをひきちぎろうとしたときです。
【STEP 2】次は英語をチェック!
A silver pendant hung inside the umbrella.
“The pendant you’ve been looking for was right here. It’s my brain.
This is what smelled familiar.
When the trash on my left ear fell off, I couldn’t hear in my left ear anymore.
In the same way, if I lose this pendant, I’ll stop moving.
But this pendant is yours. The time I spent with you,
I was truly happy. Thank you Lubicchi, goodbye . . .”
With that, Poupelle raised his hand to pull off the pendant, but then . . .
【STEP 3】英文法解説をします!
A silver pendant hung inside the umbrella.
傘のなかに、銀色のペンダントがぶらさがっていました。
◆ポイント1:冠詞 a と the
冠詞とは、「名詞の前に付くことば」のことで、英語には a と the の2つがあります。冠詞 a は「聞き手にとって初耳のモノ」に使われます。ここでの a silver pendant(銀色のペンダント)は、このシーンで初めて出てきたモノです。一方、冠詞 the は「聞き手と共通認識を持っているモノ」に使われます。the umbrella(傘)は、すでに見えているモノですね。
A silver pendant hung(銀色のペンダントがぶらさがっていました)
inside the umbrella(傘のなかに)
◆Words & Phrases
hung(hang[掛かる、垂れ下がる]の過去形)
*新出単語・熟語のみ掲載しています。
“The pendant you’ve been looking for was right here. It’s my brain.
「キミが探していたペンダントはココにあった。ボクの脳ミソさ。
◆ポイント1:接触節
もともと You’ve been looking for the pendant.(キミはペンダントを探していた)という英文の目的語 the pendant を頭に移動させると、the pendant you’ve been looking for(キミが探していたペンダント)という1つの名詞のカタマリにすることができます。日本語では「キミが探していた+ペンダント」と、名詞の説明は全て前に置かれますが、英語では「ペンダント+キミが探していた」と、後ろに置かれます。「説明は後ろ」、これが英語の特徴です。
The pendant you’ve been looking for(キミが探していたペンダント)
◆ポイント2:現在完了進行形
「have been Ving」のカタチを「現在完了進行形」といいます。「have+過去分詞」のシンプルな現在完了形よりも、今回のように「探していた」という「動作の継続」を表す場合は、現在完了進行形を使うのが自然です。
you’ve been looking for(キミが探していた)
◆Words & Phrases
right(ちょうど、ぴったり)、brain(脳)
This is what smelled familiar.
なつかしいニオイのしょうたいはコレだったんだね。
◆ポイント1:関係代名詞 what
関係代名詞 what は、「~するもの」「~すること」と解釈する、大きな名詞のカタマリになります。
what smelled familiar(なじんだ[親しみがある]ニオイのするもの⇒なつかしいニオイのしょうたい)
When the trash on my left ear fell off, I couldn’t hear in my left ear anymore.
ボクのひだり耳についていたゴミがなくなったとき、ひだり耳が聞こえなくなった。
◆ポイント1:時を表す接続詞 when
ここでの when は2つの文をつなぐ接続詞の働きをしています。When S V~, で「SがVするとき」と解釈し、後ろの文へとつながります。
When the trash on my left ear fell off(ボクのひだり耳についていたゴミがなくなったとき)
In the same way, if I lose this pendant, I’ll stop moving.
同じように、このペンダントがなくなったら、ボクは動かなくなる。
◆ポイント1:仮定・条件を表す接続詞 if
接続詞 if は「if S V~」のカタチで「もしSがVだったら[Vしたら]」と解釈します。
if I lose this pendant(このペンダントがなくなったら)
◆ポイント2:動名詞
「動詞のing形」を動名詞といい、その名の通り「動詞を名詞にしたもの」です。「~する」という動詞を ing形 にすることで「~すること」という名詞の働きに変化します。動詞 stop(~が止まる)の後ろには名詞を置きますが、動詞 move(動く)を動名詞 moving にすることで置けるようになりました。
I’ll stop moving(ボクは動くことが止まる⇒ボクは動かなくなる)
◆Words & Phrases
in the same way(同じように)、stop(やめる、止まる)
But this pendant is yours. The time I spent with you,
だけど、このペンダントはキミのものだ。キミとすごした時間、
◆ポイント1:接触節
もともと I spent the time with you.(キミと時間をすごした)という英文の目的語 the time を頭に移動させると、the time I spent with you (キミとすごした時間)という1つの名詞のカタマリにすることができます。
The time I spent with you(キミとすごした時間)
◆Words & Phrases
spend(過ごす)
I was truly happy. Thank you Lubicchi, goodbye . . .”
ボクはほんとうにしあわせだったよ。ありがとうルビッチ、バイバイ……」
With that, Poupelle raised his hand to pull off the pendant, but then . . .
そういって、プぺルがペンダントをひきちぎろうとしたときです。
◆ポイント1:不定詞
「to +動詞原形」を不定詞といい、ここでは不定詞のカタマリ to pull off the pendant が「~するために」という「動作の目的」を表しています。
Poupelle raised his hand to pull off the pendant(プぺルがペンダントを引き抜くために手を挙げた⇒プぺルがペンダントをひきちぎろうとした)
◆Words & Phrases
truly(本当に)、goodbye(さようなら)、with that(そう言って)、raise a hand(手を挙げる)、pull off(引き抜く)
◇ディクテーションやシャドウイングの練習に使える音声はコチラ
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