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【#03 分詞構文】May-18-2021

こんにちは!横山です。

このマガジンは、白衣を着て実験をするお仕事をされているアヤカさんが、「やりなおし英語JUKU」で英語学習を始め、英語の研究論文を読めるようになるまでの軌跡をたどる物語です。

アヤカさんの英語学習の進捗状況を、ほぼリアルタイムで記録していきます。


きょうの学習ポイント

きょうの学習ポイントは、論文等の「書き言葉」で頻繁に登場する表現である「分詞構文」です。

分詞構文は、「現在分詞(Ving)+α」のカタチで文全体を修飾する副詞の働きをします。
*修飾=詳しく説明すること

警官を見ると、彼は走り去った。
Seeing a police officer, he ran away.

上の例文では、Seeing a police officer(警官を見ると)が、he ran away(彼は走り去った)を修飾しているカタチです。

これは、もともと接続詞を使った文の、接続詞と主語を省略して、動詞を現在分詞(Ving)に変換したものです。

「警官を見ると、彼は走り去った」
When he saw a police officer, he ran away.
     ↓
------- he saw a police officer, he ran away. ☞接続詞を省略
            ↓
------- --- saw a police officer, he ran away. 主語を省略
                   ↓
------- --- Seeing a police officer, he ran away. 動詞を現在分詞に変換

このように、接続詞や主語を省略して作る分詞構文は、主に書き言葉での技法になります。

以下の例文のように、分詞構文を文末に置いたカタチもあります。

彼は『トイ・ストーリー3』を見ながら、ソファに寝転がっていました。
He was lying on the sofa, watching “Toy Story 3.”

分詞構文はもともと接続詞があった英文であるため、「元の接続詞が何であったか」を意識しすぎて、Seeing a police officer が「警官を見た」なのか「警官を見たので」なのか悩む学習者の方がいます。

ただ、そもそも接続詞を省略しているということは、もとの接続詞を考えなくてもいいということです。

Seeing a police officer は「警官を見ると(警官を見て)」、watching “Toy Story 3” は「『トイ・ストーリー3』を見ながら」のように、「~して」「~しながら」という、特定の接続詞の意味を持たない中立的な解釈でOKです。

それよりも大切なことは、分詞構文は「動作や状況の同時性を伝える」「動作や状況を重ね合わせる」効果があるということを押さえておくことです。

① 警官を見ると、② 彼は走り去った。
① Seeing a police officer, ② he ran away.
① 彼は『トイ・ストーリー3』を見ながら、② ソファに寝転がっていました。
② He was lying on the sofa, ① watching “Toy Story 3.”

例文の①と②の「動作の同時性」を意識してください。

また、分詞構文の中には、「過去分詞+α」のカタチで文全体を修飾するものもあります。

上空から見ると、その森は緑のじゅうたんのように見える。
Seen from the air, the forest looks like a green carpet.

上の例文では、Seen from the air(上空から見ると)と、過去分詞から始まるカタチになっています。

これは、受け身の分詞構文の Being が省略されたカタチです。

「上空から見ると、その森は緑のじゅうたんのように見える」
When it is seen from the air, the forest looks like a green carpet.
     ↓
------- it is seen from the air, ~ ☞接続詞を省略
            ↓
------- --- is seen from the air, ~ ☞主語を省略
        ↓
------- --- Being seen from the air, ~ ☞動詞を現在分詞に変換
                    ↓
------- --- ------ Seen from the air, ~ Being を省略してもOK

日本語では「上空から見ると」となっていますが、森は「上空から見られる」側なので、受け身のカタチにする必要があります。


きょうの課題

ここでは、アヤカさんが宿題として取り組んでいただいている問題集の中で、実際に間違えた問題を1つ取り上げて、「その間違いを放置しておくとどうなるのか」「間違えないようにするには、どう考えればいいのか」を皆さんと共有します。

今回の問題はコチラ。

[問題] 文法的に正しいカタチを選びましょう。
(A) read a paper
(B) read paper


[解答] (A) read a paper

[解説]
paper には、数えられる名詞としての使い方と、数えられない名詞としての両方の使い方があります。数えられない名詞 paper の場合は「」という意味ですが、数えられる名詞 a paper / papers の場合は「新聞」という意味になるため、read a paper(新聞を読む)が正解。read paper では「紙を読む」という意味になり不自然です。

紙(paper)は「1枚、2枚…」と数えられそうですが、英語の paper は、製紙工場のドバーっと出てくる巨大な紙をイメージします。そのため、「数えられない名詞」として扱われます。

そこからA4やB5といったサイズにカットされたものを「1枚、2枚…」と数えたいときは、a piece of paper(1枚の紙)、two pieces of paper(2枚の紙)と、piece を数えることになります。
*a piece:全体から取り出されたモノだが、それ自身で完結している「1つ」

このように、英語の名詞は数を常に意識した使い方をして、時には「数えられる」と「数えられない」で解釈が大きく異なることがあります。「文法は気にせず、とりあえず単語を覚えればイイ」とはなりません。


解決策

間違えないようにするには、ひとつひとつの単語を「意味」だけでなく、「使い方」を理解していかなければなりません。ここからは、練習問題を通じて、「使い方」を押さえていきましょう。

有料版のマガジン「やりなおし英語JUKUのコア英文法レッスン&発信トレーニング」から、テーマに沿った問題を抜粋して、6問ほど無料公開します◎

[問題] 次の日本語を参考に、適切な語(句)を選びましょう。

(1) 僕の友達は裏庭で鶏を飼ってるんだ。
A friend of mine keeps [ chicken / chickens ] in his backyard.


[解答] chickens
[解説] chicken には可算(数えられる)・不可算(数えられない)両方の使い方があります。可算名詞 a chicken / chickens の場合は「ニワトリ」、不可算名詞 chicken の場合は「鶏肉」という意味ですので、今回は chickens が適切です。

A friend of mine keeps chickens in his backyard.(僕の友達は裏庭で鶏を飼ってるんだ)



(2) 日本のからあげは好きだけど、親子丼はあまり好きじゃないな。
I like Japanese fried [ chicken / chickens ], but I don’t like Oyako-don very much.


[解答] chicken
[解説] (1)との違いに注意。fried chickens としてしまうと、ニワトリを丸ごと揚げてしまうことになります。

I like Japanese fried chicken, but I don’t like Oyako-don very much.(日本のからあげは好きだけど、親子丼はあまり好きじゃないな)



(3) 彼女の髪に火がついちゃった。
Her hair caught [ a fire / fire ].


[解答] fire
[解説] fire(火)は基本的に不可算名詞のため、単数形や複数形にすることはできません。

Her hair caught fire.(彼女の髪に火がついちゃった)



(4) 昨夜、近所で火事がありました。
Last night, there was [ a fire / fire ] near here.


[解答] a fire
[解説] fire を可算名詞 a fire として使うと「火事」という意味になります。(3)との違いに注意しましょう。

Last night, there was a fire near here.(昨夜、近所で火事がありました)


 
(5) そのデザイナーは生涯で多くの作品を作りました。
The designer made a lot of [ work / works ] in her life.


[解答] works
[解説] work は、可算名詞 a work, works は「作品」、不可算名詞 work は「仕事」という意味です。このように、可算名詞と不可算名詞で意味が異なる名詞は少なくありません。

The designer made a lot of works in her life.(そのデザイナーは生涯で多くの作品を作りました)



(6) 彼女はオハイオでの仕事を手に入れました。
She got [ a work / a job ] in Ohio.


[正解] a job
[解説] work も job も日本語では「仕事」という意味ですが、基本的に work は不可算名詞、job が可算名詞です。可算名詞 a work / works は「作品」という意味になってしまいます。

She got a job in Ohio.(彼女はオハイオでの仕事を手に入れました)



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