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絵本『えんとつ町のプペル』で英語をやりなおし #20

キングコング西野さんの絵本『えんとつ町のプぺル』を1ページずつ、英訳の英文法解説をします。(#19はコチラ

【STEP 1】まずは日本語で読んでみよう!


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つぎの日、ルビッチはアントニオたちにかこまれてしまいました。

「やい、ルビッチ。デニスがかぜでたおれたんだよ。

ゴミ人間からもらったバイキンが原因じゃねえのか?」

「プぺルはちゃんと体を洗っているよ。バイキンなんてない!」

「とんだうそをつきやがる! きのうもあのゴミ人間はくさかったぞ。

おまえの家は親子そろってうそつきだ」

たしかにプぺルの体はいくら洗っても、つぎの日にはくさくなっていました。

ルビッチにはかえすことばがありません。

「なんでゴミ人間なんかとあそんでんだよ。空気をよめよ。おまえもコッチに来い」


【STEP 2】次は英語をチェック!

The next day, Lubicchi was surrounded by Antonio and his gang.

“Hey, Lubicchi. Dennis is sick with a cold.

He probably got germs from the trashman.”

“Poupelle washes his body. He doesn’t have germs!”

“What a big fat liar! That trashman was stinky yesterday, too.

Your family are all liars.”

Indeed, regardless of how much they washed, Poupelle’s body became smelly by the following morning.

Lubicchi had nothing to say back.

“Why do you play with that trashman, anyway. Read between the lines. You should be with us.”


【STEP 3】英文法解説をします!

The next day, Lubicchi was surrounded by Antonio and his gang.
つぎの日、ルビッチはアントニオたちにかこまれてしまいました。
“Hey, Lubicchi. Dennis is sick with a cold.
「やい、ルビッチ。デニスがかぜでたおれたんだよ。

◆ポイント1:受け身
動詞を「be動詞+過去分詞」のカタチにすることで、「~れる、~られる」という受け身の文を作ることができます。「(人)に~される」の「(人)に」は「by+人」のカタチで表します。
Lubicchi was surrounded by Antonio and his gang.(ルビッチはアントニオたちにかこまれてしまいました)

◆ポイント2:可算名詞 a cold
a cold(風邪)は「数えられる名詞(可算名詞)」であり、「1つ」を表す冠詞の a を付けます。風邪を「1つ、2つ…」と数えるようなことをしないので、a を付けることに違和感がありますが、「いろんな種類の風邪の症状の1つ」と、「種類」を数えていると考えます。
Dennis is sick with a cold.(デニスがかぜでたおれたんだよ)

◆Words & Phrases
sick(病気の、具合が悪い)、cold(風邪)、sick with a cold(風邪をひいている)
*新出単語・熟語のみ掲載しています。


He probably got germs from the trashman.”
ゴミ人間からもらったバイキンが原因じゃねえのか?」
“Poupelle washes his body. He doesn’t have germs!”
「プぺルはちゃんと体を洗っているよ。バイキンなんてない!」

◆ポイント1:3単現の s
「3単現」とは「3人称・単数・現在形」の頭文字を取ったものです。文の主語が3人称単数( I と You 以外の1人または1つのもの)で、動詞の時制が現在形のとき、その動詞には s[es] を付けるというルールがあります。そのため、Poupelle washes his body. He doesn’t have germs! というカタチになっています。
Poupelle washes his body.(プぺルはちゃんと体を洗っているよ)
He doesn’t have germs!(バイキンなんてない!)

◆Words & Phrases
probably(おそらく、十中八九は)、germ(細菌)


“What a big fat liar! That trashman was stinky yesterday, too.
「とんだうそをつきやがる! きのうもあのゴミ人間はくさかったぞ。

◆ポイント1:big fat
ここでの big fat は、好ましくない点を強調して、「大○○」「超○○」を意味するインフォーマルな話し言葉として使われています。
a big fat liar(とんでもない大うそつき)

◆ポイント2:感嘆文
What a big fat liar!(とんだうそをつきやがる!)の What は「なんて~なんだ」という解釈です。これを「感嘆文」と呼びます。?マークが付いていないので疑問文ではないということに注意しましょう。前回の#19では「How terrible.(なんてヒドイことをするんだ)」という感嘆文を扱いました。what のときは「What a 形容詞+名詞~」、how のときは「How 形容詞~」と、文法的にwhat と how を使い分けています(「なんて~なんだ」という解釈になることはどちらも同じです)。
What a big fat liar!(とんだうそをつきやがる!)

◆Words & Phrases
big fat liar(とんでもない大うそつき)、yesterday(昨日)


Your family are all liars.”
おまえの家は親子そろってうそつきだ」
Indeed, regardless of how much they washed, Poupelle’s body became smelly by the following morning.
たしかにプぺルの体はいくら洗っても、つぎの日にはくさくなっていました。

◆ポイント1:間接疑問文
間接疑問文とは、「疑問詞を使った疑問文を、英文の一部としてその中に放り込んだもの」のことで、もともと How much did they wash?(どれくらい洗ったの?)という疑問文を、regardless of(~に関係なく) の中に放り込んだカタチです。このとき、もとの疑問文が間接疑問になると、その部分は疑問文ではなくなるため疑問文の語順から解放され、「主語+動詞」の語順になります。
regardless of how much they washed(どれくらい洗ったかに関係なく⇒いくら洗っても)

◆ポイント2:〆切を表す前置詞 by
ここでの前置詞 by は「~までに」と「〆切・期限」を表します。
by the following morning(つぎの日には)

◆Words & Phrases
indeed(本当に、確かに)、regardless of(~にかかわらず、~に関係なく)、became(become[~になる]の過去形)、following(次の)、following day(次の日、翌日)


Lubicchi had nothing to say back.
ルビッチにはかえすことばがありません。

◆ポイント1:不定詞の形容詞的用法
不定詞 to say back が「形容詞」として名詞 nothing を修飾(詳しく説明)しています。不定詞が名詞を修飾するときは必ずその名詞の後ろに置きます。
had nothing to say back(言い返す何もないものを持っていた⇒言い返すことが何もなかった)

◆Words & Phrases
say back(言い返す)


“Why do you play with that trashman, anyway. Read between the lines. You should be with us.”
「なんでゴミ人間なんかとあそんでんだよ。空気をよめよ。おまえもコッチに来い」

◆ポイント1:疑問詞 why
why は理由を尋ねる疑問詞です。ここでの「なんでゴミ人間なんかとあそんでんだよ」のように、why には問い詰めるような響きがあります。例えば、Why did you choose this? は、場合によっては「なんでこんなのを選んだんだよ。センスないな!」のようなニュアンスになってしまいます。このようなときは、「make 人 V([人]にVさせる)」のカタチを使って、What made you choose this?(何があなたにこれを選ばせたのですか?⇒どうしてこれを選んだのですか?)とすると、詰問の印象がないシンプルに理由を尋ねる疑問文にすることができます。
Why do you play with that trashman(なんでゴミ人間なんかとあそんでんだよ)

◆ポイント2:命令文
Read between the lines. には「主語」がありません。主語がなく動詞から始まる英文は命令文と呼ばれ、「~しなさい」「~してね」などのように解釈します。
Read between the lines.(空気をよめよ)

◆ポイント3:助動詞 should
助動詞 should は「~すべきだ」「~したほうがいい」というアドバイスをするときに使う表現です。助動詞は動詞の前に置いて使います。
You should be with us.(おまえもオレたちと一緒にいるほうがいい⇒おまえもコッチに来い)

◆Words & Phrases
read(読む)、between(~の間)、line([文字が並んだ]行)、read between the lines(行間を読む、言外の意味を読み取る)


◇ディクテーションやシャドウイングの練習に使える音声はコチラ


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