【レビュー】Umbrella Company「HP-ADAPTER」を挿せるところに挿してみた!
今回はUmbrella Company「HP-ADAPTER」のレビューです。
1 Umbrella Company「HP-ADAPTER」とは
詳しくは公式HPを見ていただくとして、簡単に説明すると「増幅しないヘッドホンアンプ」です。
アンプ(Amplifier)って「増幅器」という意味なのにどういうこと!? となりそうですが、ボリュームは接続するオーディオIFなどに任せて、ヘッドホンの駆動のみに専念するバッファアンプです。
ここら辺の技術的な話はわからないんですがそうらしいです(適当)。
2 レビュー
使ったヘッドホンはAustrian Audio Hi-X60です。
1-1 Apollo Twin USBに直挿し
まずはHP-ADAPTERナシで聴いてみます。
意外と悪くないですね。
音がちょっと平坦で薄いこと、解像度が荒いことを除けば、低域のノリといい案外悪くないです。
超低域が軽いですね。左右の音の張り出しもなく音が団子になっています。でもオーディオオタク以外は気にならないんじゃないでしょうか。うん、10万のオーディオIFなんてこんなもんこんなもん。
1-2 Apollo Twin USB+HP-ADAPTER
次はHP-ADAPTERアリで聴いてみます。
解像度が良くなりましたね。
低域のノリの良さはそのままに、高域が出ています。
オーディオオタク的には解像度はもう少しあってほしいけど、作曲には問題ないくらい出てる気がします。
15年くらい前のヘッドホンアンプ(+DAC)ですが音量をデジタルで調節できるのが好きで使っています。初めてのボーナスで買ったHPAですね。
2-1 Grace design m903に直挿し
当時は精緻なHPAとして有名でしたが、今聴くと荒いですね。パワーがあってスネアの帯域がバシっと音がする時に耳に圧を感じます。
解像度はApolloよりは高いですが、特記するほどではないですね。比較的それぞれの音が好き勝手鳴るタイプに感じます。
低域が出るHPAで、高域はおざなりかもしれません。
2-2 Grace design m903+HP-ADAPTER
低域が減り、全体的な解像度が上がりますね。
低域は減るんですが、こちらの方が歯切れがよくいつまでも鳴らないので甘くならないというか。
それぞれの音が好き勝手鳴るわけではなく、まとまりがある感じに聞こえます。これはHP-ADAPTERつけない方が好きって人もいるかもしれません。
本当はバランス接続ヘッドホン用のHPAですが、私の持っている中で一番性能がいいHPAなので持ってきました。リスニング用ですがモニター用途にもなかなか良いと思います。
3-1 Intercity MBA-1 PEに直挿し
今まで聴いた中で解像度が一番高いですね。
まとまりもよく、好き勝手鳴ってる感じは皆無です。モニターとしては好き嫌い分かれるでしょうが。
高速のタムなどもドドドゥンと何度叩いたのか楽に聞き取れるトランジェントの速さもありますね。スネアも気持ちいい。
透明感のあるのに重みもある、低域もだらだらしない、パワーもあるなかなかレベルの高いHPAだと思います。
3-2 Intercity MBA-1 PE+HP-ADAPTER
解像度はそのままですが、ちょっとパワーが減った分立体感が減り、平面的に聞こえます。
(もっとも、HP-ADAPTERが3万円の機器であることを考えるとかなり頑張っていると思います)
パワーが減る・平面的になる以上の変化はなく、普通の人が聴けばこれでもかなり音が良い方だと思います。
3 終わりに
HP-ADAPTERは、超高級機には敵わないけれどオーディオIF付属のヘッドホンアンプに比べると高解像度だということがわかりました。
HP-ADAPTERを買ってから2年くらい経っていますがこのように比較試聴したことはなかったので、ここらで比較してよかったです。
補遺
1U76で有名なShinya's StudioさんがヘッドホンアンプHPA2520を発表しています。
こちらもボリュームが付いていないHPAで、私の所有しているm903はライン信号をボリューム変更できるので気になっています。
レビューがめちゃくちゃいいんですよね。気になるなぁ。39,600円なり。