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【レビュー】Black Lion Audio - Micro Clock MkIII XB(クロックジェネレータ)を使ったら音質が改善した!
こんにちは、イーヴィルな斉藤です。
今回はBlack Lion Audioの「Micro Clock MkIII XB」を購入したのでレビューしていきます。
今回はApolloユーザーのみに偏った話になります、すいません。
今回ももちろん自分の金で買い、忖度なしに書いています。
スポンサーになりたい君!いつでも待っているゾ!(目を血走らせながら)
1 Micro Clock MkIII XB(クロックジェネレータ)とは
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当機はマスタークロックジェネレータというハイパーメディアクリエイターみたいな何をしているのかわからない機械になりますが、一応説明をすると「デジタル機材の足並みを揃える信号を出す機械」になります。
例えばデジタル信号でマイクプリのデジタルアウト→オーディオIFの2つが44.1kHzで動作していても、内部的にはわずかに足並みが揃っていなくて、機器の方でデータを補正してくれているわけです。
しかし、補正が間に合わなければプツっと途切れたり音質が変化するため、「基準になる高精度のクロック」を入れてやることで補正が必要ないようにするわけですね。
と、いうのが正道の話。
私が今回導入したのは、「Apolloにクロックジェネレータを追加すると音が良くなる」という話を聞いたからです。
特に私が使っているApollo Twin USBというオーディオIFは素の音(DAC)があまり良くないんですが、プラグインを大量に買ってしまっているのでオーディオIFを変えることができず…。
なので、Apolloを少しでも良い音にできないかと試してみたわけです。
一方で、これは想定外の使い方ですのでお試しの際は自己責任で。
「複数の機器の同期を取る」のが目的の機械なのに、「繋げると音が良くなる」という眉唾な使い方ですのでね!
2 使ってみた感想
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結構変わりますね。誰でもわかるんじゃないかな。
何もつけてない状態が前方定位して少し遠い音なんだけど、Micro Clock MkIII XB(以下、XB)を使うと一歩踏み出して音の空間に入ったように左右に広がります。
解像度自体も、例えばスネアの小さな「タタタラッ」という音が何もつけてない状態だと埋もれることがありますが、XBを使うときちんと分解して聴かせてくれますね。
低域が解像されるからか、キックの音のサスティンがよく聞こえますね。
Apollo特有の数百kHzあたりの中域が上擦る感じが消えましたね。低域のコモリも取れています。
付けてない方が素っ気ない雑な音に聞こえ、XBを付けると全体的にフラットになりエッジが立ちます。
私はヘッドホンで聴いてるけど、スピーカーの方が顕著な音になるんじゃないかな。
「ロックボーカルを集中して聴きたい!」という時は何も付けてない時の音の方がいいかもしれません。基本的にはXBを付けた解像度が高い音の方が私は好きですが。
どちらかというと全体にリミッターが強くかかっている曲だとわかりにくいかも。私だけかな。
全体的に、XBを付けた方が解像度高く、音場も広く、サスティンが良く聞こえる印象です。
3 終わりに
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デジタルの領域で音が変わる理屈ってのはなかなかなくて、もしデジタルデータが少しでも違えば正しい信号ではない=ノイズになってしまうので、今回のようなクロックジェネレータをつけて音が良くなる理屈はないわけです。
でも音変わるんだよなぁ。
特にApolloはCLOCK→InternalからS/PDIFに変えるだけなのですぐに比較ができるので、何回も聴き直していますが、同じ印象です。
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低域寄りのヘッドホンで聴くと変化量は微妙に感じますので、どちらかといえば高域が変化するんでしょうね。
Micro Clock MkIII XBを買ってよかったかと聞かれると、私はApolloしか使わない予定なのでよかったんですが、「他人に薦められるかどうか」と聞かれると「うーん」となってしまいます。
誰でもわかる変化とはいえ、「15万のDACとタメ張れる性能になったか?」と聞かれるとそこまでは行かないかな。
中古で15万出せばCHORDのDAC64mk2とか買えますしね(古いけど解像度高くて低域がドンとしてすごくいいDACです)。
一方で、私みたいに「Apolloしか使えないけど少しでも音を良くしたい」という人で、試聴ができる方にはオススメできます。
試聴して「こんなもんか」と思う可能性はありますので、なるべくなら試聴はした方がいいぞ!10万の買い物なんだから!
俺? 試聴してない。田舎なもんで。でへへ。