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【レビュー】Austrian Audio Hi-X60モニターヘッドホンを買ってみた!レビューなど

 セブンのきんつば、うまいですね(挨拶)。
 ちょっとずつ牛乳と食べるのが吉と出ました。

 さて、今回はAustrian Audio製のHi-X60というモニターヘッドホンを購入しました。
 というのも、私は普段PHONON SMB-01Lというヘッドホンを使っており、かなり満足しています。

 SMB-01Lはスピーカーのようなモリモリの低音&中高域の自然な音、という私の理想を盛り込んだモニターヘッドホンなんですが、ずっと「なんか歌いづらいな?」と思っていたんです。

 それでマイクを変えたりオーディオIFの設定を変えたりしていましたが、「もしかして音質がいいヘッドホンと歌いやすいヘッドホンって違うのかな?」と思い、今回買ってみました。

 元・ヘッドホンオタクの血が騒ぎますねぇ!!

今回ももちろん自費で自腹でレビューを書いています。
そろそろスポンサードされてもいいんですよ?(チラッチラ)


1 なぜ購入したのか

 なぜこの機種にしたのかというと、

  • 予算は5万そこそこ

  • 重量が軽め

  • 付け心地がいいもの

  • 周波数帯域的には低域寄りではなくフラット~高域寄り

  • 密閉型のモニターヘッドホンであること

  • 長年使えそうな耐久性を持ってそうな機種

 という条件で探したところ、概ねこの機種しか出てこなかったという。

 予算はともかくとして、ヘッドホンは値段が高くなるほど重量も増える(断言)のですが重たいと首が疲れるので概ね300g前後の機種を選びました。
 また、SONY MDR-CD900STのような「軽いけど耳がヘッドホンの裏にずっと当たって数時間で痛みが出る」という機種もあるのでそれも除外。
 また、今使っているヘッドホンが低域寄りなので、差別化を図るためフラット~高域寄りな機種を選定しました。

検討した機種

Neumann NDH20(10万くらい)
 →良さそうだけど1年でイヤーパッドが破れたとの報告多数。イヤーパッドの様子を気にしながらDTMなんてしてられっか! ということで予算オーバーなのもあり却下。

beyerdynamic DT1770PRO(7万くらい)
 →良さそうだったけどフラットではなく、ドンシャリ型。評判の良い低域と耳に刺さりそうな高域で有名なベイヤーダイナミック社のヘッドホンなので今回は見過ごした。
 ドンシャリヘッドホン大好きだけどね! 今回の趣旨とは違うね!

SHURE SRH1540(7万くらい)
 →うーん、見た目がそそられない!
 音は良いらしいです。でも7万に見えないんだナ…。

SONY MDR-M1ST(3万くらい)
 →これがまともな機種ならこれを選んでたんですけどねぇ…。
 詳しくは以前書いた記事をどうぞ。
 前よりまともな音になっているかもしれない、で買うには3万はあまりに高すぎるので出せませんでした。

2 Austrian Audio Hi-X60のレビュー

  •  高域寄り。
     低域は「出てないわけではない」とネットレビューでは言われていたけど、思ったより出てる。他のパートを支える程度の音量って感じ。超低域は聞こえる方で、サブベースも出ている。量感の少なさもあって膨らんだりだらだらと鳴らずにタイト。ドンシャリ好きヘッドホンマニアとしてはもっと出ていて欲しい、くらいの感じ。
     中域は「凹んでいる」とネットレビューでは言われていたけど、これくらいなら気にならない。中高域に向けて量が増えるけどかなりフラットな出方。ちょっと昔のオーディオテクニカっぽい近い中域に聞こえる。
     高域はシャキっとした速い音。高域寄りということで「シャカシャカした音なのかな?」と思ったけど全然フラットな方ですね。ハイハットもハイハットっぽい音で、ライドもライドっぽく鳴る。なんだそりゃ、と思うかもしれないけどシンバルの「らしさ」って結構個性出るんですよ。耳に痛い音も出さず、良い音だと思います。

  •  我々いにしえのヘッドホンオタクからすると「モニターらしさ」はいわゆる「SONY MDR-CD900STっぽさ」になってしまうけど、そういう意味ではモニターっぽくない音。
    音場感が広い鳴り方をしていて、モニターといえば(オーテクとかもそうだけど)近い音でモニタするイメージがあるので、普通に美音系ヘッドホンのように扱える。
     逆に言えば近さが欲しいボーカルも一歩遠ざかったように聞こえる。

  •  分解能は高い。ULTRASONEみたいにカリカリに性能が高いというよりは空間が広いので聞こえやすい印象。これくらいの音場感では普通ともいえる。性能自体は並だけどごちゃついた音をかなり精細に分解してくれる。
    (これ書いてたらULTRASONEのヘッドホン欲しくなってきた)

  •  定位が良い、とネットレビューでよく書かれていたけど私はあまりそう感じませんでした。悪くはないけど、普通くらいが関の山では。私はバランス接続ヘッドホンばかり聴いてるから定位に関しては厳しめなのかもしれない。

3 歌とのマッチング

※紹介の都合上YouTubeリンク(公式)を貼っていますが、実際はWAVファイルでリッピングした音を聴いています(オーディオオタクなので)。

①Free the robots - Jazzhole

 ジプシージャズのブレイク、渋い…渋すぎるぜ…。
 ちょっと腰高に聞こえるかも。ULTRASONE edition9とかで聴いた時はズンズン歩いて行くようなベースが心地よかったけど、Hi-X60だとちょっと物足りないですね。

 元々中域が強い曲なのであまりHi-X60の良さが出てない印象。

②Oscar Peterson Trio - Quiet Nighs of Quiet Stars

 どんなヘッドホンで聴くのも楽しい、そんな曲。
 録音が良いと言われていていろんなオーディオオタクのリファレンスになってるWe get requestsから最初の曲ですね。

 これくらい少ない音数の曲だと分解しきってくれるのでぼーっと聴いても素直に身体に入っていく感じがありますね。そしてコントラバスが入ってきた時の安心するような柔らかさ!くゥー!たまらん!(音響おじさんの鳴き声)

 低域寄りの機種でのちょっとボンついたベースも好きだけど、これだけ上品に鳴らしてくれるのもそれはそれで好きですね。
 というか、今までベースラインばかり聴いてたけど他の楽器も調和してて良い曲だなぁ。

③いきものがかり - 青春ライン

 ジャズものばかりだったので、ポップスを聴いてみます。
 超低域は出てないので、ちょっとスカスカに聞こえます。
 ただ、「元から低域寄りの機種が好きです!」って人くらいしか気にならず、かなり素直な出音でこれはこれで良いですね。

 でも低域好きとしては「ボーカルの低域が耳を圧迫して聞こえる」あの感じが好きなんだよなぁ…。

④トライアングラー - 坂本真綾

 アニメの方観てないので詳しくないんですが、シェリルの声も子どもっぽい声を出してるんですね。ランカと比べると大人っぽいけど。
 ゲーム実況でマイク通して話してから思うようになったんですが、声優さんってすごいなぁ。演じ分けができる時点ですげぇ。爺さんと子どもの演じ分けすらできんもん俺。

 ベースが結構ブリブリなんですが、Hi-X60だとかなり気をつけないと聞こえないですね。
 一見、音数多く聞こえますが、結構単純な構造で、ドラム・ベース・ギター2種・ストリングス・コーラス…くらいで、これくらいなら分解しきれてますね。
 いや久々に聴いたらハマって10回くらい聴いちゃった。二人で歌うバージョンもいいよね。 

4 悪いところ

 良くも悪くも低域が少なめなところですね。三日も使ってたら慣れますが。
 それ以外は分解能も良いし、音場感もオープン型には敵わないまでも広い方なので、他の点で文句が出ることはないとは思います。

 ドンツクとした身体で聴く低音バーサーカーには低域が少ないかもしれません。逆にフラットな音が好きな場合はまず好みになってくれるでしょう。

5 終わりに

 さて、レビューはともあれ「歌いやすくなったのか?」については、「大して変わらん!」と言えます。
 いや、このヘッドホンが届いた日からなぜか喉の調子が良いのもあるので、どっちが要因なのかわかりんせん(花魁言葉)。

 ま、こういうのは一朝一夕でわからないのでちょっと使ってみてにします。
 でも付け心地が良くてズレないので、首の緊張が緩む→高い声出やすい、みたいな副次的効果はあるかもしれません。

 終わります。

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