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PHONON SMB-01L(Professional Monitoring Headphones)レビュー。



 こんにちは。YouTubeでゲーム実況をやっているイーヴィルな斉藤(@evilsaitoh)といいます。
 またレビューを見かけない商品を買ったのでレビューします。

 このヘッドホンは密閉型と開放型をプレートを変えることで変更できるんですが、私は密閉型で試しております(ゲーム実況や歌録りの都合上、密閉しか使わないため)。
 でも、たぶん開放型で聴くのが良さそうな音してます。
 ※追記 密閉だと低域がやや暑苦しい感じがありますが、開放型の方がスコっとした音になります(そんなに変わらないけど)

 今回も自費で購入しております。公平な目線で購入者目線で素直に書きます。

1 外観

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〇ヘッドバンド…1~1.5cmほどで、フカフカしており、痛み、不快感などはありません。たぶんSMB-03と同じだと思います。
 重さが約350gあり、しばらく着けているとイヤーパッドの重さが頭頂部をじわじわ痛めつけてきます。

〇長さ調節機構…目盛りごとにほどよく止まります。私の場合、11段階中5段階でちょうどいいので、頭が大きい人でも全然大丈夫かと思います。

〇側圧…締め付けはちょうどいいと思います。激しく頭を振ればズレますが、普通に動いている中でズレることはありません。
 ULTRASONE社のヘッドホンよりはゆるく、SONY MDR-CD900STやSENNHEISER HD800よりは締め付けがあります。

〇ケーブル…ヘッドホンの左にステレオプラグがついており、ストレートコードを差して使う形です。
 SMB-03はカールコードでしたが、ストレートコードなので軽くてこちらの方がいいですね。

〇イヤーパッド…羊の皮革を使ったイヤーパッドです。ULTRASONE edition9とかと一緒の素材ですね。厚みは2cm以上あり、フカフカとしていて痛みはありませんが、パッドがデカいので耳たぶを5mmくらい挟む形になります。
 柔らかさもあり痛みはありませんが、何時間も着けていたら気になるかもしれません。

2 音

低域の量…★★★★★
中域の量…★★★★★
高域の量…★★★★☆

 SMB-03と比べ、中~高域の不自然なところは直っていて自然な音です。でも、高域はかなり暗い……というか、通常音量では超高域は小さい気がします。
 超高域が出てないのは音楽的で自然な音なんですが、他の人たちは別のヘッドホンを使って音楽を聴くので、これでミックスやマスタリングをしたら超高域が出すぎていても気付かないのでは…?とは思います。

 超高域が聞こえるくらいまで音量を上げると、確かに「ラージモニタースピーカーから出る音」に近くなります。「スピーカーってこういう音の広がりするよね」って感じ。
 低域がグイグイ来る押出し感みたいなものはスピーカーには敵いませんが、それでも今までのヘッドホンとは別次元であることは認めなければならないでしょう!
 変にスピーカーに寄せたからといって不自然な音になっているわけでもなく、とことん自然です。
 あと音数が多くても破綻しないですね。これは普通にすげぇ。
 でも、結構聴き疲れするくらいの音量です。ヘッドホンアンプのGRACE DESIGNのm903でボリューム70(最大99.5)くらい。

 また、ボーカルはSMB-03と比べると少し遠くなります。とはいえかなり近い方で、ULTRASONEと比べるとかなり近く、オーディオテクニカと比べると遠いですね。

 低域は、かなり低いところまで出ていて耳の周りに圧を感じます。SMB-03と比べると、スピード感は「並」かもしれません。こちらは遠くから鳴ってくる感じ。ノリはSMB-03の方がいいと思います。

3 比較

〇PHONON SMB-03との比較

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 03は帯域が不自然で、音場が近い。
 01Lは帯域の不自然さが解消されていて、音場が広い。
 どちらも解像度は高くて低域はノリが良い方ですが、もし私が音楽を聴くなら01L一択ですね。

〇SONY MDR-CD900STとの比較

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 うーん、音楽を聴くならあらゆる面でSMB-01Lのが勝っていると思います。
 高域に寄っているので「たまたま小さいシンバルが聞こえる」みたいなことはあるにせよ、01Lの方が基本的な解像度が良いです。
 音数が多いときに900STはすぐごちゃつきますが、01Lはきちんと一音一音聞こえるので…。
 ただ、価格が安くて重量が軽いので、快適度でいえば900STかもしれませんね(耳当たって痛いけど)。

4 曲とのマッチング

※すべてYoutube音質ではなく、CDで聴いています。
※貼ってある動画はすべて公式動画です。

〇PIZZICATO FIVE ー ベイビィ・ポータブル・ロック

 私にとってのポップスの神様です(二度目)。
 初っ端から「春なのにデートもしないの BABY 不思議じゃない?」と独身にケンカを売ってきます。キャッチーな音と正統派な楽器群からスウィングされたリズムが心に引っかかる曲。
 大きい音だと歯擦音が耳に刺さります。ちょっと音量を下げて聴くと「自然だけど普通」って感じです。

〇いきものがかり - 花は桜 君は美し

 生楽器とのマッチングを聴くために選んだんですが、めちゃいいすね~~~~~~~(語彙)
 右で鳴っているギターのカッティング、ストリングスの美しさ、スネアの力感、完璧なボーカルのマッチングのコーラス……それらがごちゃつかずにキレイに鳴ります。
 すこ…えっちだ…(?)

〇宇多田ヒカル - Traveling

 デジタルシンセとのマッチングを調べるために聞きました。
 ばっちり決まる電子ドラムの「バシッ」とした音から心が持っていかれますね…。
 サビでも高域が刺さらないので、ミックスエンジニアのワザが光る曲ですね…ボーカルの透明感を担保しながらこのミックスはすげぇなぁ。女性ボーカルに含まれている低域の圧を耳で感じることができるというヤバすぎる音が聴けます。
 この曲はボーカルがメインで電子音が地味だったので、別の曲(SAKURAドロップス)を聞いたところきらびやかな良いシンセを聴くことができました。満足。

〇back number - fish

 男性ボーカルがなかったので選出。
 この曲は録音が荒めで、そういう点では向いていないともいえるかもしれません(カブリが気になるので)。
 超高域もあまり含まれておらず狭めのレンジではありますが、ただ強めにスネアを叩いた感じとか、アンプから録ったギターのちょっとした空気感とか、ギターのドスの利いた低域部分だとかを聴く分にはたまらないですね…。

4 まとめ

・何を鳴らしても自然で、ごちゃつかず、解像度が高い。
・超高域は他のヘッドホンのように出ていない。音量を上げて聴けばスピーカーっぽさがある。

 うーん、万能!って感じです。どちらかというと女性ボーカルがピアノで歌い上げるような繊細な曲よりもドンツク鳴る曲の方が面白いとは思います。
 しかし、歌い上げる曲にもリバーブの効き方やピアノのサスティンペダルを踏み込んだときの「ゴスッ」みたいな音が聞こえるのはテンションが上がるタイプのオーディオ好きならたまらないんですよね…(早口)

 自然なのでいきなりこの機種を買っても良さはわかりにくいとは思いますが、ある程度ヘッドホンにハマっている人なら「この低域とボーカルが競合しないことなんてあるんだ!」と驚くと思います!

【使用機材】
・Universal Audio Apollo Twin(DAC代わり)
・Grace design m903(Headphone Amp)
・umbrella company HP-ADAPTER(Buffer Headphone Amp)

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