薬剤師さんのことば
先週から腹痛が続き、かかりつけ医を受診した。前はもっと暖かい印象のあるクリニックだったけど、今回はなぜか、冷たく感じた。お医者さんも看護師さんも。
1週間で2回も受診したけど、薬を処方されたのみだった。看護師さんもぼーっとしたり、ときにわたしの言動に苦笑したりしてた。体調不良も相まって、泣きそうな気分になりながらクリニックをあとにした。
精密検査されるよりマシだから、薬くれるだけでいいのだけど、原因も病名も教えてくれない。なんだか釈然としないまま、処方箋持って薬局へ。
薬を渡してくれるとき、薬剤師さんが
「お腹の調子を整えるお薬を出しました。さっそく今晩から飲んでくださいね。おつらいかもしれませんが、あたたかいもの食べて、できるだけ暖かくして寝てください」
とわたしの顔を見て言った。他にもたくさん、わたしの処方箋とわたしが答えたアンケートを確認しながらいろいろなことを説明してくれた。薬剤師さんのことばは、わたしの欲しかった病名でも原因でもなんでもなかったけど、きっとわたしが欲しかった対応そのものだった。
なんでもないことば。薬剤師さんはお医者さんみたいに診断はできないけど、心配することはできる。どこの薬局もお金を払ったあとは「お大事にしてください」とは言ってくれる。そんな定型文ではない、わたしの症状をきちんと理解して話してくれたそのことばに、わたしは少し気持ちが楽になった。
ちゃんとあたたかいもの食べて、あたたかくして寝ます。明日には治る気がしてきました。ありがとう。