気が付いたら、最低賃金だった
最低賃金が発表されました
2023年度の都道府県ごとの最低賃金額が出そろい、厚生労働省から発表されました。
物価高を背景に全国平均が初めて1,000円を超え、引き上げ額も過去最高となりました。
物価、ほんとに上がってますよね。
スーパーで買い物して、6,000円くらいかなーと会計を待ってると10,000円超えてたり。ドラッグストアで買い忘れを買いにきただけなのに、ちょっとお菓子とか追加したら、いつの間にか5,000円突破してたり(それは自分のせい)
お盆の帰省では、ガソリンが高すぎてもうびっくりしちゃいました。
だから、賃金は本当に上がってもらわないと。最低賃金が過去最高レベルであがったというのは、そうこなくっちゃと、労働者が少し安堵するニュースです。
最低賃金は、時給で働くひとだけのもの?
労働者なら誰でも気になる賃金問題。でも、最低賃金は時給で表記されていて、パートやアルバイトなど、時給で働く労働者の指標だと思われている方もいるかもしれません。
月給制の方にも、日給制の方も、出来高払いの方も、最低賃金はもちろん適用されます。
時給で働いている場合、自分が最低賃金と比べてどの程度の給与水準なのか、比較することは容易ですが、その他の場合は時給に換算する必要があるので、最低賃金に近づいていることに気付けないケースもあります。
これは、労働者にも雇用主にもあることです。
192,000円
この金額は、1日8時間×週5日 東京都 で働く方の最低賃金に近いものです。指標として意識してもらえるといいかもしれません。
賃金を時給に換算するのは、厳密にすると少し複雑なルールがあります。
もし気になった方は、簡単に確認するサイトがありましたので、チェックしてみていただけたらと思います。
ここから最低賃金チェック!
扶養の範囲内で働く方は要注意
最低賃金が上がるということは、底上げして全体の賃金が上昇する可能性があるということです。
賃金が上がるのはうれしい。大事。しかし、ここでよく言われる103万円の壁問題が、立ちはだかってくることもあります。
103万円以内の年収で働ける時間を簡単に(ほんとうにざっくり)計算してみると、以下のように変化しています。
2020年の最低賃金だと
1,030,000÷1,013=約1,017時間 月にすると約85時間 週にすると約21時間
2023年の最低賃金だと
1,030,000÷1,113=約925時間 月にすると約77時間 週にすると約19時間
※いずれも東京都の最低賃金で試算
働き控えにつながる可能性もありますので、人手不足に悩まされている企業にとっては、この辺も頭の痛い問題です。
今後も上昇傾向の見通し
今後も最低賃金は上昇を続ける傾向で、2030年度の最低賃金がおよそ1,500円になるという試算もあります。
いつの間にか、気が付いたら最低賃金で働いていた、働かせていたなんてことにならないように、毎年この時期に発表されるこのニュース、今後も注視していただければと思います。