ベッドのまわりを移動する気配…偶然の一致?!
子どもの頃の幽霊話を書いたあと、妹と恐怖体験の話をした。
妹はよく霊を感じるという人だが、実際にそのものを見たことはなくただ何かいるなあと感じるという。
何かの気配を感じるという話でわたしがふと
「気配といえば夜寝ているときにベッドの周囲を誰かが静かに移動する気配を感じる時が本当にたまにだけれどあるわ」
と言うと、彼女が「えっ!!」と小さく叫んだ。
「それわたしもあるよ。ベッドの周囲を誰かが歩いてるんだよ」
「まじで? たまーに何回かに一度ベッドの足元に乗ったりしない?ぐっと沈み込むような・・・」
「うわっ!! あるわ!」
こんな偶然があるんだろうか。
何だか気持ち悪さに鳥肌が立った。
「そこからはない?」と妹が聞くのでないと答えると、彼女は少し間を開けてから
「徐々に腰の辺りまで近づいて来てるんだよね・・・」
そう言った。
「ええええ・・・そのうち耳元で何か囁くかもね」
そう答えると彼女はやめてーと言いながら話題を無理やり変更した。
怖いのか、怖くないのか自分ではよくわからない。
この時の鳥肌も妹との偶然の一致に気持ち悪さを感じただけで、恐怖を感じたわけではなかった。気配らしきものも(ああ、なんか居るかもしれないし気のせいかもしれないな)と思いながら夢うつつで怖さを感じたことはない。
祖母か、祖父か、またはわんこなのか。先に逝ってしまった近しい誰かなのかも知れないし、この家に昔から住んでいる誰かかも知れない。
そもそもそんな体験談をいくつか持ち合わせていながらも、やはりどこかで完全に霊体なるものを信じ切ることはできずにいる。半信半疑のままだ。
いつかわたしは幽霊なのですが、と自己紹介され目の前にあらわれたら信じることができるのか?と思ったりすることもあるが、きっとそれでも疲れがピークなのか、やっぱ鬱なのかとどこかで思ってしまうのだろうなと思っている。
もともと疑い深い性格なのだ。
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