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(学習用)高齢者医療に大切な「薬」の基礎知識 【エブリ塾・オンライン研修より】

皆さん、こんにちは。
エブリ塾の山本です。

今回は、2020年7月18日にエブリ塾で開催しました、関西家庭医療学センターの成瀬瞳先生のご講演『高齢者医療に大切な薬の基礎知識』の内容をもとに、高齢者医療・介護に携わる方にとって切っても切り離せない『薬の知識』をまとめていきたいと思います。

中でもリハビリテーションや運動を実施する上で大切な内容を中心にピックアップしていきますので、コメディカルの方には必見の内容です。受講されていない方にも勉強になると思います。

* 尚、本記事はエブリ塾事務局が講演内容をもとに編集したものですので、必ずしも成瀬先生のご意見ではないことをご理解ください。詳細をについては会員限定のアーカイブ動画で配信しております。

薬の知識があると得すること

そもそも論にはなってしまいますが、何事においてもすべてを学ぼうとするとうまくいきません。まずは薬の何の知識を知るべきかを理解する必要があります。そこで今回は、「リハビリテーションに関わるセラピストや介護職の方が薬の知識があるとどんな得をするのか?」という視点で見ていきます。

【薬の知識があると得すること】
1. リハ時の事故を防ぐことができる
  ➡️事故につながりやすい薬の知識をおさえよう
2. リハの効果を最大化できる
  ➡️リハの効果を促進する/阻害する薬の知識をおさえよう
3. 薬剤から疾患の治療状況を理解できる
4. 薬剤調整にセラピストの意見を反映できる
  ➡️リハ時にできる薬の評価の知識を得よう

今回はこの中でも1の【事故につながりやすい薬の知識】をまとめていきたいと思います。

事故につながりやすい薬を理解しよう!

事故につながりやすい薬の知識を知ることで、リハビリテーションの場面においては、
 ・リハのメニューに配慮できるようになる
 ・リハのセッティングに配慮できるようになる

につなげていくことができます。

薬の知識をリハのメニューに活かそう!

【転倒リスクが上がる薬】
転倒リスクが上がる薬を理解するには、薬の副作用として以下の5つに注意が必要です。それは眠気、ふらつき、めまい、起立性低血圧、突発性睡眠です。

《眠気・ふらつき・めまいに注意する薬について》
下記の表をもとに、適応疾患に対して処方されることの多い薬の種類をまずは理解しておきましょう。薬は商品名と一般名(主成分の名前)がありますが、商品名は非常に多くなってしまい、完全に覚えることは大変です。
薬の種類を副作用リンクさせて覚えておき、現場で見つけたら「あれ?」と思えるようにしておくことが大切です。
例えば、
不眠症(疾患)がある、眠剤飲んでいるんだ
→ もしかしてベンゾジアゼピン系じゃないかな?、どんな薬飲んでるんだろうとチェックする
→ その時に知らない薬剤名なら調べる
という思考を持っておけるようにしましょう。

プレゼンテーション3

《起立性低血圧・突発性睡眠に注意する薬について》

プレゼンテーション9

【運動負荷に影響する薬】
運動負荷についてはやはり心拍に影響する薬に注意が必要です。薬により心拍数が運動生理的な変化が出ないことがあるためです。下記の内容に注意して、このような薬が出ている場合は心拍数ではなく、自覚症状などで運動負荷を調整し、リスク管理していきましょう。

プレゼンテーション4

薬の知識をリハのセッティングに活かそう!

リハのセッティングに影響する代表的な薬は【低血糖になりやすい薬】【内服タイミングが運動機能に影響する薬】があります。
低血糖になりやすい薬とは、もちろん糖尿病に処方される薬です。種類はいくつかありますが、やはりこれらを服用している場合は運動中の低血糖症状に十分注意が必要です。対策としては、食後1時間あたりをリハの時間とするということでしょう。
内服タイミングが運動機能に影響する薬としては、パーキンソン病に対する薬となります。これらの薬は薬剤調整を特に重要とする薬ですので、症状の変動は多職種で把握したい内容です。もちろんリハ時にも十分留意して、ONとOFFのタイミングをしっかり情報共有していきましょう。またリハのセッティングとしてはONのタイミングを狙って実施するようにしたいですね。

これらの内容を十分理解するだけでも、リハ時のメニューの配慮、リハのセッティングに工夫していくことができます。

またセミナー内ではこの他にも、
 ・リハを阻害する薬の副作用
 ・リハを促進するための薬の使い方
 ・リハ時にできる薬の評価
 ・医師もやっている薬の調べ方

などを学びました。これらはエブリ塾会員限定のコンテンツとして、講義動画と講義内容の記事を用意しています。


エブリ塾会員の登録でこのような様々な質の高い研修を受講することが可能です。また過去のアーカイブ動画も視聴可能です。

気になる方はまずは、エブリ塾公式LINEアカウントの友だち登録をお願いします。

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