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貯金0、家賃11万円の男
どうも皆さんこんばんは。貯金が無くなったのにもかかわらず家賃11万円渋谷区の好立地に家を借りてしまったしんちゃんです。
#てかよく見たら12万じゃね ?
さて、お金がありません(自明)。
そして今年四月から新社会人として東京に行くため、滋賀にいた頃のバイトは全てやめてしまいました(しょうがない)。
貯金は底をつきました(自業自得)。
あれさっきから何か見えていませんか?
あれ・・・?
そうです。みなさん、本を買いませんか?本を買ってはみませんか?
春の訪れを最近は感じますね。読書の春とはよく言ったものです。そう、春に読書は最適!!
僕の収入源は今、本しかございません。少しでも新宅のことを助けてあげたいと思ってくれたそこのあなた。そう、あなたです。本を買ってみませんか?電子書籍です、かさばりません。いつでも見返せます。一生見返すことができます。すごいです電子書籍。なんとKindle Unlimitedご登録の方は0円で見ることができます!!!!(それでも僕に印税は入るっていうAmazonの神システム)!!!!
え?もう買ったよって??
そんなあなたは、もうこのブログを最後までスクロールして、下にある「サポートするボタン」をポチッと押してくれぃ。そこで、貢いでくれぃ。
情けない。すんません。でもほんまに限界なんで、下げれる頭は下げきります。
#そんな日本語はない
そんな中、小説執筆も着々としておりました。冒頭だけお見せしますので何かおもろそうだなと思ったら、良いね押して下さい。押してくれぃ。結構おもろい設定ですよ。タイトルは「マイロと光が灯る村」です。
さて、打って変わって小説の世界へどうぞ。笑笑
1.マイロの村
マイロのパテオが鳴った。いつもと変わらない朝のはずだが、マイロにはそれがとても残念に思えた。
マイロの住む街はいつも光で溢れている。マイロがこの村に生まれたときから、ずっと今までそうである。至る所に宝石のような街灯がキラキラと輝いていて、木材を十分に使用した家からは温かい光が漏れている。マイロはそんな光で溢れるこの村を、とても誇らしげに思っている。
今日も学校が終わったので、マイロは家までぴょんぴょんと跳ねるように帰っていた。どこからともなく秋刀魚のいい香りが漂ってくる。早く家に帰って姉ちゃんのおいしいご飯を食べたいなあ、という気持ちが頭の中を駆け巡ったので、買ったばかりの真っ白な靴を見せびらかすように、家へと急いだ。
マイロの村の人たちはみんないい人ばかりだ。行きつけの魚屋さんはマイロが訪れるたびに、銀色に光り輝く大きなアジをサービスしてくれる。アジはマイロの大好物である。魚屋のおじさんは毎回マイロの顔を見るたびに真っ白な歯をむき出しにして喜ぶ。マイロを見つけるやいなや、顔を擦りつけてくるのだが、剃り残したひげの顔に当たるのが大変痛いので、マイロはあまり良く思っていない。でもいい人に変わりはないのである。
八百屋のおばさんもいい人である。こちらもマイロのかわいらしい顔を見るたびに、いつも真緑のピーマンをお裾分けしてくれる。ところが残念なことに、マイロはピーマンが大の苦手である。毎回マイロは八百屋のおばさんと会うたびに、「僕はね、実はピーマンアレルギーなんだ。」と残念そうに話すのだが、毎回聞こえていないふりをする困った人である。おばさんはお構いなしに、マイロの持ってきた大きい袋へピーマンをこれでもかと詰め込むのだ。たまったもんではないのだが、いい人に変わりはないのである。
魚屋のおじさんも八百屋のおばさんもこの村全部の人たちは暖かくて、優しくて、マイロはそれがとても大好きである。
家に帰るとマイロには母と一回り年上の姉がいる。姉のミリはいつも母の代わりに家の家事や洗濯を担当している。というのもマイロの母は、数年前から急に体調を悪くして、今は人工心臓をつけて生活している。マイロの村では医療が発達していて、お歳をめいた高齢者の方を中心に、人工心臓を使用している人は珍しくない。マイロの母もその一人だが、人工心臓をつけてからは比較的元気で、体調が良いと一人で歩くこともできる。ただ心配であることに変わりないので、ミリが見守って暮らしている状態である。マイロの母のように三十歳後半という若さで人工心臓をつけているのは比較的珍しい事例だからである。
マイロは今日の夕飯メニューを予想しながら帰っていた。大好物のアジフライが本命だが、最近献立に顔を出していない「チンジャオロース」である可能性も高い。できればピーマンが無い料理が出てくることを願っている。ただ姉が作る料理は全て舌が唸るほどの絶品なので、何が出てきても楽しみである。
玄関を開くと、姉がキッチンに向かっているのが見えた。
「ちょっと早かったね、まだできてないよ。」姉の声が奥の方から聞こえる。
「分かった。もうちょっと待つね。母ちゃんの具合はどう?変わらず元気?」
「元気よ。二階で本を読んでいると思うから見てきてごらん。」
マイロは姉の言葉に乗せられたように、階段を上った。
部屋を開けると、今にも消えそうな淡い照明ランプのそばで、母が本を広げて読んでいた。
「あら、マイロ。今日は少し早いわね。お帰りなさい。」
「ただいま、母ちゃん。今日の体調はどうだった?」
「元気よ。お姉ちゃんも看てくれているし、ここ最近は特に体調がいいわ。もちろん、マイロのおかげでもあるのよ。ありがとう。」母は優しい目で、マイロにそう言った。その言葉を聞いて安心したようにマイロは右手から少し萎れたタンポポを母親に渡した。
マイロには好きなものがたくさんあるが、母親に対する愛の前では全て石ころのようなものである。魚屋のおじさんも八百屋のおばさんも姉ちゃんもアジフライもたまらなく好きだが、一番好きなのは母である。大好きな母親の元気がなくなることはマイロにとっての一番の不幸である。だからマイロは少しでも母親に元気になってもらうため、ほぼ毎日学校からの帰り道に花を摘んで、母に渡すのである。
数年前からこの村も便利になった。それまでは蒸気で走っていた汽車も、今は張り巡らされた電線の下をかっこいい車両がビュンビュン走っている。今まで村の人たちが譲り合っていた交差点にも立派な信号ができた。あまり浸透していなかった電気という概念が徐々に徐々に村の人たちにも理解されるものとなり、使われるようになった。
それからというもの、成長が著しかった。
元々生真面目な人が多いこの村では、電気や電子機器について学ぶ人が大変多かった。瞬く間に村は成長し、今では人工心臓やパテオなども日常的なものとなった。
パテオというのはこの村で開発されたものであり、携帯型の電子機器である。世界中に繋がるインターネットにも接続でき、カメラ、SNS、ゲームまで幅広く使える。他にも様々な機能があるが、いわゆるスマートフォンの上位互換とされているものである。数年前までは名前すら存在しなかったパテオも、今では村の人たちの生活必需品である。
マイロが持っているパテオの通知音が鳴った。「できたわよ。」姉からだ。
ぐうぐうとおなかも鳴っているので、マイロは母がいる部屋のドアをそっと閉め、一階に降りた。「あまり無理しないでね。辛いときは僕を頼っていいから。」
今日の夕食はカレーであった。姉、ミリの作るカレーは格別においしかった。学校で疲れたマイロの体に癒やしと幸せを与えてくれる。姉が作るものなら何だって食べられるという自信がマイロにはある。おそらく、ピーマンであっても。
ご飯を食べ終えるとマイロはいつものように自慢の真っ白な靴を履き、ポケットにはお気に入りのミニカーを忍ばせて、一人で外に出た。八月とは思えない涼しい風が、マイロのスポーツ刈りされた金髪を抜けていく。空を見上げれば、月の光が薄い銀色の雲から顔をのぞかせていた。何か悪い生きものに食べられたかのような、細い細い月である。また彷徨い風がマイロの髪を撫でた。
マイロにはお気に入りの丘がある。その丘からは村を一望できるのだ。ここから見える村がマイロのお気に入りである。今日もマイロはその丘からの景色を見つけに、坂をずんずんと登っていく。
丘の上につくと、そこにはほとんど何もない。明かりも僅かしかないし、あるとすれば飲み物の種類が少ない自動販売機と、こぢんまりとした喫煙所である。しかし、煙草なんて吸わないマイロからしてみれば喫煙所はなにもないのとさして変わりはない。そんな丘は、いつもマイロの専用スペースなのだが、今日は喫煙所に一人先客がいるようだった。近づいてみるとそれは、マイロの通っている学校の校長先生だった。校長先生は煙草の煙をすーっと吐きながら、いつものマイロと同じように村の景色を眺めている。
マイロは声をかけた。「こんばんは。校長先生。マイロです、分かりますか。」
「おや、マイロ君。君の事は知っているよ。こんな遅い時間に一人かい?」
校長先生は驚いた表情でマイロを見つめる。先生が右手に持っている煙草が火によってじりじりと燃えている。校長先生は何かを理解したようにまだ吸い始めたばかりの煙草の火を、灰皿の中で潰した。「これは悪かった。私は失礼するよ。」
そうして校長先生はマイロに背中を見せ、丘を後にした。
マイロは一人になって、再び丘から村を見下ろした。村全体が作り出す光が灯った夜景はいつにも増して綺麗に感じた。今はこの景色を独り占めだ、そう思うと嬉しさと少しの寂しさを覚えた。また昔のように母ちゃんとこの景色を一緒に見るんだ、マイロはそう決心しながら丘のてっぺんで大きく深呼吸すると、急いで丘を駆け下りた。
さあさあこんな感じのなんか、いい感じでしょう。これで3000字くらいですかね。
今は50000字弱くらい書いていて、いよいよクライマックスかなーと思ってます。普通の小説よりは短めかも。ぜひ楽しみにしておいてください。