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断崖絶壁の絶景を歩く。黒部峡谷下ノ廊下を歩いてきた【2】2018年開通前

前回は、信濃大町からくろよんロッジの宿泊まで共有しました。
この記事ではいよいよ2018年の下ノ廊下の様子を共有します。
今回は、
くろよんロッジ→内蔵助分岐→鳴沢小沢
までの区間を紹介します。写真メインです。

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朝4時起床。天気は曇り。気温7度。
昨日のうちに受け取った弁当を宿で食べて、5時には出発。
登山口へ向かって出発します。
▼朝の黒部ダム。まだ月が明るく、山頂には朝日が差しています。

ダム堤防を渡り、トロリーバス乗り場の方に向かいます。
▼前日に確認のために撮影した写真。このトンネルに入って進みます。(トンネルは24時間空いてる)

▼昼間は進入禁止になっているゲートが早朝は空いてました。

▼昨日トロリーバスが到着した場所。早朝はダム方面の建物の中は閉まってました。

▼昨日確認した通り、このまま50mほど進み、左手に看板が見えたら登山口から出ます。ここでトイレと水筒の補給を済ませておきます。

登山口を出たら右手に進み下っていきます。

▼分岐があるので手前右のほうに折り返して進みます。(真っ直ぐ進むとダムの方に戻ってしまいます)

ガレ場の下り道になっていきます。いきなりけっこう急な下り。

しばらく下ると、こげ茶の小屋が見えてきます。

この小屋はダム管理事務所のようで、関西電力の方らしきヘルメットをした方が何人か出てきました。放水のための点検や確認をするため、早朝からここにいるようです。

放水路の橋を渡ります。

ちなみにこの日、同じ宿&ルートの登山者は、自分たち2人以外には2人いました。(正式開通前なのでさすがに少ない)

▼まだ放水時間の前。下から見たダム。(大きすぎて写真で伝わりません)

ダムの放水時には、何度もサイレンや放送が鳴り響いて、川から離れるよう警告していましたが、すべて日本語のみの放送なので、海外の方への対応はまだこれからなんだろうという印象です。(ダムの観光も同様)

橋を渡った後は、小さな登り下りを繰り返して進みます。石は苔や朝露で滑りやすくなっているので注意して歩きます。

まだ高所感のない道が続きますが、景色は険しい峡谷の様相を呈してきます。黒部川は水底までクリアに見えます。

少しだけ色づいていて紅葉まであと少しという感じです。
この時点でもう日の出の時間は過ぎていますが、高い山に囲まれているため、直接日が差してくるにはもう少しかかるようで、まだ薄暗いです。

まだこのあたりの丸太橋はしっかり整備されているので安心して渡れました。

滝にかかった丸太橋。

斜面に掘られた歩道を通っていきます。少しずつ道幅が狭いところが増えていきます。

補修用の道具や材料が保管されています。本当にこういった場所の道の整備をしてくれている管理人の方々には頭が上がりません。

道が崩落しているところや水が流れているところには丸太橋がかかっていますが、前日の雨や滝のしぶきで濡れてる部分もけっこうありました。濡れた丸太はとてもすべりやすいので、慎重に渡ります。

内蔵助分岐に到着。あまり広くないスペースですが、ここで少し休憩します。

下ノ廊下へは右に進みます。(左の登り道は真砂沢ロッジ方面です)
この先はさらに道幅が狭いところが増え、高度感も増していくので、ここで水分栄養補給・ウェアの調整・バックパックの確認・ヘルメットの装着をしておくとよいと思います。

しばらく岩場などを進みます。

▼写真では伝わりにくいですが、丸太の下の激流が200mくらい下で、かなりの高度感があります。

▼がれ場にて。写真の中央に茶色い抜け殻のようなものが見えます。これ、何だと思いますか?

よく見ると直径50cmほど(だったであろう)の金属管でした。おそらく落石が管の全面に当たってボコボコに潰れたのでしょう。黒部峡谷の雪崩や崩落の多さが垣間見られます。

▼鳴沢小沢に到着。

ここから対岸方面を振り返ると、峡谷を縫うように流れる滝が見えます。

スケールが大きすぎて写真で伝わりません・・。
【3】へ続く。

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