【マンスリー・ラプターズ 2024年10月号】シーズン開幕直前 ロスター総復習
みなさんこんにちは。こんばんは。サイコロチキンカツです。現地10/4よりプレシーズンが開幕し、NBAは長かった冬(夏)を終えようとしています。今オフはレブロンの息子ブロニー・ジェームズのドラフトや、NYKを中心としたトレードの連続など、話題に事欠かないものとなりました。そんな中、今月末に開幕を控える2024-25シーズンはどのようなシーズンとなるのでしょうか。それでは本日のお品書きです。
ここまでのnoteでは、MLB用(ブルージェイズ用)のアカウントを中心に紹介してきましたが、【マンスリー・ラプターズ】では、私が使用しているもう1つのアカウントを中心に宣伝したいと思います。
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はじめに
今シーズンで30周年を迎える、NBAの中では比較的新参者のトロント・ラプターズ。30周年を機に、ユニフォームやチームロゴが紫を基調としたデザインに変わることが、先日行われたメディア・デーをもって正式に発表された。また、カナダにバスケという文化を一気に広めたVince Carterを称えるべく、現地11/2のSAC戦にNo. 15を永久欠番とするセレモニーが開かれることが決定しました。このような大きな動きがあり、盛り上がりを見せているトロント・ラプターズ。そこで、【マンスリー・ラプターズ】の記念すべき初回の本noteでは、今シーズンの開幕に向けて、現状のロスターを整理していきます。
*選手名が日本語で書かれている部分は、実況や解説などを通して私が聞き取った音声を文字に起こしています。そのため、サイトの表記とは異なる部分がありますが、時期を見て修正していくつもりです。ご了承ください。
ドラフト振り返り
まずは、現地6/27に行われたドラフトにおけるラプターズの動きを整理しておきましょう。ここで書くことは、以下のサイトを参考にしています。英語での正確な記事が気になる方は、ぜひ参考元の記事を参照してください。
19位指名 Ja'Kobe Walter
1巡目では、PGやビッグマンを獲得するのではないかという噂の多かった中、ラプターズが指名したのは、Baylor 大学のジャコビ・ウォルター。196 cmのSGで、Baylor 大学での昨シーズンはルーキーながらPTS:14.5 RB:4.4 AST:1.4という成績を残した。
FG%:37.5 FG3%:3.41と決して良いシュート効率と評価することはできないが、バーンズ、バレット、クイックリー(通称:BBQ)など中心選手とともに出場し、キャッチ・アンド・シュートの割合を増やすことで、その決定率を高めることができるだろう。長いウィングスパンを持つウォルターは、3 and D プレイヤーとしてチームに貢献することが期待される。
ただ、プレシーズンが始まる前に怪我をしてしまい、シーズン開幕に間に合うかが分からないというのが現状である。1巡目指名ということもあって期待も多いだけに、ぜひとも早く怪我を治してコート上での姿を見せてもらいたい。
31位指名 Jonathan Mogbo
2巡目の1位指名権を用いてラプターズが獲得したのは、San Fransisco大学のジョナサン・モボ。彼は昨シーズンPTS:14.2 RB:10.1 AST:3.6という成績を残しており、200cm越えのFでありながら、リム間際でのスコアリング能力だけでなく、プレーメイキング能力も発揮している。
またモボはバーンズと昔からの仲であり、ドラフト当日にバーンズがモボのもとを訪れて、ラプターズにドラフトされたことを自分のことのように喜んでいたことも印象的である。(このピック自体がバーンズとの関係性を考慮して行われたのかもしれないが。)層が少し薄くなっているPFで、バーンズとともに出場して、ぜひコンビネーションを見せつけてほしい。
45位指名 Jamal Shead
2巡目15位(全体45位)指名で獲得したのはJamal Shead。彼のことについて言及する前に、まずはこの指名権を得るに至った、現地6/28に行われたトレードについておさらいしていきましょう。
Kings get:
Jalen McDaniels
Raptors get:
Davion Mitchell
Sasha Vezenkov
Jamal Shead (45th pick)
はい。有無を言わせない神トレード。ジェイレン・マクダニエルズはDFのできるいいロールプレイヤーでありながら、昨シーズンのラプターズではローテーションに入ることができなかった。そんな彼をSACに放出して、デイビオン・ミッチェル、サシャ・べゼンコフ、2024ドラフト45位指名権を獲得。まさにMasai Ujiriマジックともいえる錬金術。このトレードで獲得した45位指名権によって、ラプターズはジャマール・シェッドを獲得しました。
こういった経緯でラプターズにドラフトされたシェッドは、Houston大学でPTS:12.9 RB:3.7 AST:6.3を記録。アシスト数にも目を見張るものがありますが、それ以上に評価されているのが彼のペリメーターDF。彼は185 cmと小柄ではあながら、STL:2.2 BLK:0.5を記録。ラウリー、バンブリートと小柄でDFのいいPGを大成させてきたラプターズにおいて、彼の加入は今後大きなものとなるでしょう。
また、シェッドについてぜひ知っておいてほしいのが彼の人柄。 Alabama大戦に疑わしい判定で敗戦した後、彼のチームメイトがゴミ箱を押し倒し、そのままロッカールームに戻っていった。そんな中シェッドは一人その場に残り、ごみを片してから立ち去っていきました。うーん。素晴らしい。こういったコート外での立ち振る舞いも応援したくなる大事な要素ですね。
57位指名 Ulrich Chomche
ラプターズにとって4人目の指名となる全体57位で獲得したのはユーリッチ・ショムシェ。彼はここまで挙げた3選手とは異なり、大学ではなく、NBA アカデミー・アフリカ出身で(出身地はシアカム、コロコと同じカメルーン)、そこでPTS:13.0 RB:9.0 AST:3.3 STL:1.3 BLK:2.7を記録している。(詳しいスタッツは下のリンクからどうぞ。)また211 cmで18歳の彼は、2024ドラフトにおける最年少選手であり、今後の身体的な成長にも期待できる。
そんなショムシェは、6/28に行われたMINとの、金銭と2巡目27位指名権のトレードでラプターズにやってくることとなった。18歳という若い年齢と恵まれた体格に、期待を膨らませるファンも多い。数シーズンかけてしっかりと成長し、『ネクスト・ヤニス』として、活躍してくれることを期待するばかりである。
オフシーズン動きまとめ
ではここからは、オフシーズンに行われた動きをまとめていきましょう。再契約・契約延長、トレード(加入/放出)、FA(新加入/放出)の分野別に記載しています。詳しくは以下のEPSNのサイトを参照してください。ドラフトに関しては上で言及しましたので、ここでは省略しています。
再契約・契約延長
・Scottie Barnes
現地7/8、ルーキーマックス契約となる5年225Mドルで契約延長に合意。 スーパーマックス契約の条件を満たすことで、総額270Mドルにまで上がる予定である。(2024-25シーズンはルーキー契約の最終年のため、年俸は約1000万ドルとなる。)2021-2022シーズンではROTY(新人王)に選ばれ、昨シーズンはキャリア初となるオールスター出場を果たした。ここまで世代No.1レベルで活躍を続けているバーンズに対して、ラプターズはその期待を契約に示した。ぜひその契約に見合う活躍をしてもらいたい。
・Immanuel Quickley
バーンズと同じく、IQは現地7/8に5年175Mドルでラプターズと再契約をした。昨シーズンに、NYKとのOGアヌノビーを巡ってのトレードでR J Barretとともにラプターズへやってきた。そこからスタメンPGとして、PTS:18.6 RB:4.8 AST:6.8というスタッツを残している。現時点では、"overpay"と評価されることの多いIQの契約だが、ぜひ今季以降の活躍でその評価を覆してほしい。ファンは彼がオフシーズン中に必死にワークアウトに取り組んでいたことを知っているのだから。
・Garret Temple
テンプルおじこと、ギャレット・テンプル。昨シーズンのベテランとしての立ち振る舞いが評価されて、1年3Mドルで再契約を果たした。今季もラプターズは若手中心のチームとなるため、あまり出場時間が得られないことが見込まれるが、少ないミニッツでのロールプレイヤーとしての活躍など、ベテランとしての役割を全うしてほしい。
トレード
<加入>
・Davion Mitchell
現地6/28のSACとのトレードでやってきたデイビオン・ミッチェル。ペリメーターDFのいいPGとしての評価を受けているが、SAC時代は72試合で平均15.3分の出場にとどまった。今季のラプターズでは、IQに続くセカンドPGとしての役割を求められると予想される。ファンからの期待も厚く、トロントでディフェンシブPGとしての地位を確立することを期待する。
・Sasha Vezenkov
デイビオン・ミッチェルと同じく、現地6/28のSACとのトレードでやってきたサシャ・べゼンコフ。チームの一員として活躍することが期待されていたが、生まれ故郷でもあるギリシャへと戻った。現在は、ギリシャのプロチームであるOlympiakosの一員として活躍している。
<放出>
・Jalen McDaniels
上のミッチェル、べゼンコフのトレードで、対価として放出されたのがマクダニエルズ。MINに所属しているJaden McDanielsの兄である彼は、昨季ラプターズに加入するも、ミニッツが十分に与えられず、自らの役割を十分に果たすことができなかった。ただ1つ強調しておきたいのは、彼に価値がないということではなく、ラプターズでは彼がうまくマッチしなかっただけだということ。実際、SACは彼の可能性を見出したために、ラプターズ側が有利ともみられるトレードを受け入れた。違うチームにはなるが、来シーズンにマクダニエルズがSACで自分の居場所を見出せることを望んでいる。
FA(Free Agent)
<新加入>
Bruno Felnando
1年約2Mドルでラプターズへと加入したのは、昨季ホークスで45試合に出場したブルーノ・フェルナンド。昨シーズンはPTS:6.3 RB:4.3 AST:1.0というスタッツを残し、FG%は58.3%とインサイドを中心に、高い割合で得点を収めている。インサイドがウィークポイントになることが予想されるラプターズにとって、彼が加入することはプラスになるだろう。summer leagueから活躍を続けている、two way契約のカールソンとローテーション争いをしながら、切磋琢磨してほしい。
*無保証契約の選手は今回は名前だけの紹介とさせてもらいます。
・Jahmi'us Ramsey
・Jared Rhoden
・Jamison Battle
・Branden Calson
・D. J. Carton
<放出>
・Gary Trent jr.
昨シーズンに無制限FAとなり、MILに移籍したトレント jr.。ラプターズではスコアリングSGとして3シーズンにわたって活躍を続けてくれただけに、いざチームから離れてしまうとなると悲しいものだ。昨季はスタメンとして出場する試合も多く、そのインパクトを見せてくれた。
ラプターズで過ごす中で、彼自身の市場価値が高まっていただけに、移籍すること自体はそれほど驚くことではないが、驚くべきはその金額。彼は今シーズン、ミニマム契約でバックスへと移籍したのである。いくら自分の求める契約が見つからなかったとはいえ、彼ほどの実力者がミニマム契約に落ち着いてしまうなんて…このバックスでの1年を糧にして、来季は代理人ともしっかり話をしながら、契約金を獲得してほしい。バックスでの優勝争いにも期待大だ。
・Jordan Nwora
昨シーズンのINDとのパスカル・シアカムを巡ったトレードでラプターズにやってきたヌウォラ。PF不足気味のロスターにおいて今季も活躍が期待されていたが、今オフ無制限FAであった彼は、トルコのプロリーグのアナドル・エフェスSKへと移籍をした。まだ26歳と若い年齢であったため、NBAでの、特にラプターズでの活躍を期待していただけに少し残念であるが、これからの彼のキャリアを応援したい。
ロスターリスト
オフシーズンの動きを把握したところで、動きのなかったメンバーも併せてもう一度ロスター全体を把握しておきましょう。ここではPG・SG・SF・PF・Cに分けて記載しています。各ポジション内では背番号順に並べており、選手名の横には()で年齢を書いています。また、シーズン開幕戦でスタメンが予想される選手の横には「☆」を、two way契約の選手の横には「T」と、無保証契約の選手には「N」と記しています。
*ポジション・契約はspotracの表記を参考にしています。
PG
#3 D. J. Carton(24)T
#5 Immanuel Quickley(25)☆
#15 Davion Mitchell(26)
#23 Jamal Shead(22)
SG
#1 Gradey Dick(20)☆
#8 Jared Rhoden(25)N
#9 RJ Barret(24)☆
#11 Bruce Brown(28)
#14 Ja'Kobe Walter(20)
#17 Garrett Temple(38)
#37 Jahmi'us Ramsey(25)N
SF
#30 Ochai Agbaji(24)
#77 Jamison Battle(23)N
PF
#4 Scottie Barnes (23)☆
#22 Ulrich Chomche(18)T
#25 Chris Boucher(31)
#41 Kelly Olynyk(33)
C
#2 Jonathan Mogbo(22)
#19 Jakob Poeltl(28)☆
#24 Bruno Fernando(26)
#35 Branden Carlson(25)T
*いろいろなサイトを確認しましたが、two wayの選手が抜けてたり、無保証の選手が抜けてたりという感じでした。おそらくこれで合っているはず?だと思うのですが、もし間違っている場合は、ご指摘お願いします…
シーズン順位予想
では最後に、ラプターズの今シーズンの順位予想をしたいと思います。
ずばり!ラプターズの今シーズンの順位は!
_人人人人人人人人人人人_
> 10位 <
 ̄Y^Y^ Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
ということで、私は今シーズンのラプターズはプレーイン圏内の10位に来るのではないかと予想しています。ラプターズは再建中のチームとは言えど、BBQを中心に若手で成長の見込める選手が揃っています。またヤコブ、ブルブラ、オリニクなど若手を支えられるベテラン寄りの選手もいるため、ロスターは、優勝争いをするチームと比べると見劣りはすれど、バランスがいいです。
2025年のドラフトが、クーパー・フラッグを筆頭にいい選手が揃っているため、タンクに振り切った方がいいという意見もありますが、個人的には一部反対です。もちろん若くて有望な選手を集められるとそれに越したことはありませんが、ネッツやウィザーズなどロッタリー高順位を狙いに行くチームも一定数いる分、今の戦力でそこに向けて全力で動くリスクは高いと感じます。そのため、若手を柔軟に使いながら勝つ経験を得ることができたら、来シーズン以降が選手にとってより有意義なものとなると信じています。
まじめな話が多くなったので、最後におちゃめな3人を。
さいごに
改めてもう一度。今シーズンのラプターズは、デザインの新調やラプターズ史上初の永久欠番など、30周年を祝うにふさわしいイベントが目白押しです。コンテンダーとしてリーグ内を立ち回るには難しいかもしれませんが、それ以上にチームのカルチャーそのものの魅力を感じられるシーズンになることでしょう。
この機会に!ぜひ!ラプターズを一緒に応援してみませんか!
ということで最後になりましたが、非常に長く拙い文章を読んでいただき、ありがとうございました。次回以降の【マンスリー・ラプターズ】もご愛読よろしくお願いいたします。
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それではsee u next time!