左脳で後悔して、右脳でわくわくする
わたしは絶叫マシンに乗るのが大好き。
長蛇の列に並び、頭上から降り注ぐ乗客たちの叫び声を聞きながら期待を高める。
マシンに乗り込んで、安全バーにがっちりホールドされると、もうどこにも逃げられないと覚悟を決める。
カタカタと頂へと上昇していく恐怖の時間。
最前列のシートからはもう真っ青な空しか見えない。
ようやくたどりついた頂上から街全体を見下ろして、その絶景に陶酔するのも束の間。
急降下するマシン。
もう右も左も上下すらわからない。振り回される体と視界。
両手を上げて、時おり重力を忘れたように浮遊する身体。
この安全バーが無ければ、この身体は宙へと吹き飛んでしまう。
もう叫びすぎて、なにがなんだか分からない!
あ~乗りたいな~絶叫マシン!
アドレナリンをどばどば出したい。
そんな思いも、もしかしたらきっかけの一つだったのかもしれない。
webライターの仕事を始めようと思ったのは。
淡々と、ゆるやかに流れる日々に、なにかをぶち込みたくなった。
なにか新しいことを、刺激を、緊張感を定期的に感じないとダメみたい。
継続で書かせてもらっているメディアも4記事目になってすこし慣れた頃。新しい案件に応募してみた。
仕事内容を見て、ちょっと無理をしないといけなさそうだなと思った。
でも、書きたいな~。とも思った。
今までの案件と何が違うかというと、「取材」しないといけないのだ。
取材先との日程調整から、取材内容のアイデア出し、インタビューまで自分でしないといけない。
提案が通った時、あ!と思った
「やべー!通っちゃった!」
やったことないよそんなこと!一瞬、というか、いまだに後悔している。
なんで提案しちゃったんだろう。そしてなんで通っちゃったんだろう。
でもね。左脳で後悔して、右脳がわくわくしてる。
右脳がわくわくしてるなら、やるっきゃないよね。(どういう理論)
ちょうどそんな時、たまたま向井理さんの言葉を読んだ。
「役者が苦しんだ舞台ほど、観客にとっては面白いんです」
背中をバシンっと叩かれた気持ちになった。
なんて素晴らしい言葉なんだ!そういうことなら、喜んで苦しもうじゃないか!
この苦しみが「面白い」に繋がっているのなら、わたしは飛び込む。
これがわたしの新解釈「飛んで火にいる夏の虫」