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Be Place 右見て左見て、渡らない
巷のご助言、わざわざ、どうもありがとう
●リタイア後のあるある、だそうですが
世の中には定年を迎えたシニアが陥りやすい悲惨な行動や、良かれと思っていたことが裏目にでてしまう哀れな「シニアの居場所探し」の難民たちに共通する失敗例が多く紹介されていたりします。こうならないようにという配慮のアドバイス、いや警告なのでしょうか。たしかに現役世代のひとたちや国が抱える行政上の問題からすると迷惑なこともありますからね。では、たとえばどんなことなのか、代表的な例をみてみると。
〇 家に居場所無し、ならば健康のために通勤しようよ
いざ定年退職してみると日常生活の中に自分の居場所というものがみつからない。家庭内でも邪魔者、お荷物状態なので引きこもりにもなれない。そんなひとはこれからの健康のことも考えて通勤をともなう仕事に復帰してみてはどうでしょうか。生活を背負うようなこれまでの責任を伴うものではなくもっと気軽に。もし、退職前のタイミングであればたとえ収入が激減しても雇用延長やアルバイトで再雇用など考えてみるのもどうでしょうか。
と、言われたものの
→ 仕事の邪魔するな
が現実だそうです。
〇 老後資金に慣れない投資、もしくは使わない節約生活
「投資しましょう」
老後に備えるために必要な貯蓄金額とはいったいいくらなのか。いろいろな意見はあるようですがどんな生活を想定するかによって千差万別ですね。ただ、必要最低限の生活を送るための金額を試算したうえで高年齢化による年金不安も考えると、多少とはいえリタイアした時点で得られる退職金を有効活用する投資を考えてみませんか。チャンスはまさにこのタイミングですよ。
と、いわれたものの
→ 必ず損をする
悲劇、が現実だそうです。
「使わない節約生活」
なれない投資は危険がいっぱい。順風満帆とはいえないまでもなんとかここまでやってきたのだから、貯蓄に多少の余裕があっても余計なことなどせずまわりから地味だと思われようが質素な暮らしを目指しましょう。
と、いわれたものの
→ 突然死
努力の甲斐なくまったくもって喜劇に、が現実だそうです。
〇 唯一の居場所 図書館&スナック
居場所探しのシニアにおすすめされる、もっとも身近にあって気軽にアプローチできるメジャースポットです。「図書館」は居住エリアのどこかに必ずあってそれも利用料などかかりません、冷暖房は完備されていて新聞や週刊誌も読めて時間無制限です。
「スナック」などはちょっとハードルがありますがお酒を飲むならまずまずの明朗会計で基本的にはお話をママ?が聞いてくれますし、近隣情報も得られます。
と、いわれたものの
→ 暴言で出禁
のケースがちらほらと。
〇 唯一の居場所 役所&病院
これを居場所といっていいのかどうか分かりませんが必要があって出向いた時に、他のどこよりもちゃんと話を聞いてくれる場所の穴場だそうです。それほど年配者は何処に行っても快く受け止めてもらえない社会なのです。
と、いわれたものの
→ 無難に会話は聞き流し
スタッフはそうでしょうね。
〇 型通りの退職祝いやまずまずの退職金
コロナ禍をきっかけに影を潜めたような退職祝いの宴ですが、お仕着せの宴会は別にしても親しい間柄や後輩からのお祝いを記念したアクションは少なからずありますね。
ひとによりその金額に違いはありますが退職金というまとまったお金を手にするタイミングでもあります。長い会社員生活「お疲れさま」と祝福されれば、この瞬間今だけだよと一時の開放感に浸ってみるのも。
と、いわれたものの
→ 浪費三昧
止めるひとがいないそうです。
●これでよろしいでしょうか?
働かず、投資には手を出さず、かといって趣味や道楽もこれといってありません。
わざわざ図書館で目つきの良くない同胞シニアと肩を並べるのもいかがなものか。
少しばかり酒は嗜むけれど見知らぬひとに気を遣うぐらいなら家で飲みます、安いしね。
役所に行く用事はどちらかといえば面倒なことが多くて病院など行かずに済むならそれに越したことはない。できればやさしさよりも分かりやすさを求めたい。
現役時代に気の合った仲間とはライフスタイルや時間軸がずれてくるのでやや疎遠に、でも関係が悪くなったわけじゃない。
交際費で味わったあの店この店も良かったけれど、ファストフードやコンビニも考えようによって発見もあるよ。平日に稼働できる強みを生かしてリーズナブルに。
●雨ニモマケズ、風ニモマケズ
リタイアしたシニアが陥りやすい落とし穴、安全確認しながら右見て左見てもう一度踏み出せ世にいう充実のシニアライフ、そういうひとにわたしはなりたいか?
指摘されたアドバイスの逆張り人生もありかもしれない。素直に「信じる者は救われる」のではないただの「自己中心的」なひとりよがりの老人になるような気もするけれど、自分の思い込み次第で本人が幸せならそれはそれで良いではないですか。
どちらにしてもこんなことを真面目に考えているあいだは、右見て左見て、それでもまだ渡らない様子見の風見鶏。ですが、それも立派な選択肢と思いたい。