第二子希望再考 ー何にせよ納得できないと前に進めない
それは2021年3月、ホルモン療法を開始する直前。
第二子を希望していた私は、そのことについて夫と話し合い・・・もとい喧嘩を繰り広げました。
#ホルモン療法中は妊娠不可、妊娠を希望する場合は投薬を中止する必要あり
早いものであれから1年半。
私の場合、主治医から「ホルモン療法を2年間行って、その時点で再発の兆候がなければ、薬を中断して妊娠出産にトライしてもいい」と言われています。
(これは非常に個人差の大きい部分で、あくまで私の場合、です)
その”2年”ですら、このエントリーを書いている時点で5ヶ月後に迫りつつあります。
ホルモン療法を開始した頃は、2年すら長いと思ったけれど、時の流れは本当に速い。
もう2年経つの?ほんとに?
去年の話し合い・・・もとい喧嘩では結局、お互い2年後にもう一度考えようという結論に無理やり着地しました。
その2年後が少しずつ近づいてくる中で、私自身はどうしたいのだろう、ということを実は今春くらいからよく考えていました。
どうしたいのだろう、というのは、なぜ私は第二子を望んでいるのか?という自分自身への根本的な問いです。
育児は大変だけど息子は本当に可愛くて、こんな可愛い生き物1人じゃもったいなくて、もう1人欲しいから?
自分が2人姉弟だったこともあり、漠然と子どもは2人欲しいとずっと思っていたから?
周りがほぼみんな2人以上産んでいるから?
人間1人育てるには、とんでもない時間と手間とお金がかかるわけで、伊達や酔狂で出来るものじゃないと思っています。
可愛いから、というふわっとした気持ちだけで産んで育てられるほど育児はラクじゃない。
図らずもひとりっ子生活5年、私も夫も息子も、両親+子ども1人という生活が当たり前になってる。
息子も6歳間近になってだいぶ手がかからなくなり、親も多少自分の時間が取れるようになって、暮らしやすくなったことを実感している昨今。
もしここに乳児1名加わることになったら、あの壮絶な新生児期からのあれこれを全部もう一度やらないとならないわけで。
仕事面でも、もう一度産休育休取って、復職したら時短勤務するの?
フルタイム残業上等ありきで成り立っている今のポジションはどうなる?
そういう諸々全て飲み込んでも、私は第二子を望むのだろうか。
わからないわーーーーー
でも私が思考停止すればこのこと自体が永遠に停止するので、少し冷静に考えたいなと思い・・・他者の力を借りることに。
親しい友人や会社の同期に、結論を出したいのではなく自分の思考を整理したいので、思考の壁打ち相手になってほしいというお願いをして、話を聴いてもらいました。
恵まれたことに、私の周囲(会社関係や友人)には非常に思慮深く聡明な人が多く、こういうことをお願いするにはもってこい。
この件の経緯と、今私の中に渦巻くいろんな感情を滔々と話し、フラットな感想や、意見を求めました。
誰が何を言ってくれたか、正確なところを記録しているわけではないので、記憶ベースではあるのですが、とても印象に残った内容を以下つらつらと。
寿命縮めてほしくないから第二子に反対する旦那さんの気持ちも、理屈を抜きにもう一人産みたいあなたの気持ちもわかる。
これは女性全員に言われました。
これを言ってしばらく黙ってしまう人多数・・・みんなごめんw
とてもおもしろかったのは、大学時代の友人(男性・二児の父)に言われた↓
自分が旦那さんの立場だったら・・・?万が一のときは二児のシンパパ・・・?死ぬ気で止めるかもしれない
これは1ミリも想像したことなかった大変新鮮な意見。
男性の率直な本音ってこんな感じなのかしら?と思った。笑
夫も、万が一でも自分と子どもが残されることを想像したら怖いのかな。。
この台詞だけ抜き出すとなんだか薄情な人みたいに見えるかもしれないと不安なので、彼の名誉のために追記しますと笑
大学時代からまるで女友達のように仲良く過ごしてきた彼は、↑の後に
長生きしてくれ優雨。旦那さんと折り合えますように。人生スーパーハードモード生き延びたんだから、わがままきいてもらってもいいはず。
と続けてくれて、私の命が守られることと心理的な幸せの双方を願ってくれる彼の優しい気持ちに不覚にも涙を流してしまいました。
そして、思考の壁打ちをお願いしたのではなく、仕事の話の延長線上で雑談している際にたまたまこの話を打ち明けた会社の先輩(女性・四児の母)が、こんなことをお話ししてくれました。
・私も姉と10歳(年の差の部分は記憶が不確か・・・)離れているけど、仲良し。友達には、10歳以上離れた兄弟もいる。それはそれで素敵な関係。
・私は4人子どもを産んだけれど、子どもは1人と決めて育てている知り合いもいる。その子が、その1人の子どもを大切に大切に育てているのをみると、複数の子どもをもつこととはまた違った良さを感じる。4人も産んだ身で何だけど、そういうのも素敵だなぁと羨ましく思うこともある。
子どもが1人だけであること、2人以上いること、どちらにもそれぞれの良さと大変さがあるから、どっちがどうではないんだよ。
そして、非常にクレバーで且つ太陽みたいに明るい性格の会社同期(女性・二児の母・いつの間にか巷でわりと有名なブロガーになっていたw)が、思いっきり壁打ちさせてくれてとても感謝しているのですが。
彼女が、このような問いを向けてきました。
言葉の1つ1つは多分正確じゃないけど、内容は概ねこんな感じ。
治療を中断して妊娠に挑んだら、がんが再発する可能性がゼロではないんだよね?でも優雨は、再発も嫌だしましてや死にたくもないんだよね?じゃぁ、そういう論理を積み上げた先に、第二子を諦められる?
少し考えた上で、諦められない・・・と私が答えると、彼女は「だよね」とだけ言ったのでした。
何ヶ月かかけて、いろんな人の手を借りて思考の壁打ちをし続けて、思ったことは、私は納得しないと先へ進めないんだ、ということでした。
第二子を産むのか、産まないのか、
(そもそも授かれるのかという問題は置いといて)
いずれにしても、自分が納得した上で選択したいんだろう。
ホルモン療法期間1年を経ている間に、第二子を望まず子どもは息子1人を大事に育てていくという選択肢も脳裏をちらつくようになっていました。
それもありなんだ、そして選ぶのは私であり私達夫婦なんだ。
私のアイデンティティと私達夫婦の関係性と生き方に大きく影響することだから、どちらにしてもきちんと納得したいんだ、というのが思考の壁打ちの結果得られた、一旦の私の結論でした。
根本的な解決には至ってないけれど、ちょっと頭がスッキリした。
と同時に、再度夫と話さないわけにはいかないよなぁ・・・という憂鬱さも頭をもたげていました。