遺伝カウンセリング

午前の形成外科受診を経て、午後はHBOC確定診断を目的とした遺伝子検査のための遺伝カウンセリング。
この日は1日東大病院に滞在することになり、結構疲れました。。。

HBOCってどんな病気？
引用元：遺伝性乳がん・卵巣がん症候群（HBOC）の情報サイト

遺伝カウンセリングとは？
カウンセリングは誰がやっている？
引用元：日本遺伝カウンセリング学会公式サイト

余談ですが…私が通っていたお茶の水女子大学大学院には認定遺伝カウンセラー養成課程があり、この課程所属の方が同じゼミにいらっしゃいました。
このよう職業があることを早くに知っていたなら、私もこの道を志すという選択もあったなぁ…と当時思ったことを覚えている。
なので、遺伝カウンセリングについても実はある程度の事前知識を持っていました。
でもよもや自分がお世話になろうとは。。。

診察室に入ると、主治医と認定遺伝カウンセラーが迎えてくれました。
ご挨拶して、早速カウンセリング開始。
以下カウンセリングの備忘録ですが、私の家族とその遺伝に関する極めてセンシティブな内容なので、わりとぼかして記載します。

まずは私の家族について、かなり詳細にヒアリング。
親・子・兄弟・叔父叔母・従兄弟・祖父母（+その兄弟姉妹）・曾祖父母に至るまで、年齢・健康状態（病歴）・死因などを確認し、それを主治医が図に落とし込んでいきます。
続いて、遺伝カウンセラーからHBOCと遺伝子検査について改めて説明いただきました。
・HBOCとはどのようなものか
・何のために検査をするのか
・検査結果の分類
・HBOC陽性だった場合の対応
・私がHBOC陽性である確率（ヒアリングからの推測）
・私の家族への対応方法 などなど…

そして、改めて遺伝子検査を受けるか否かの意思確認を受けました。
検査を受けるも受けないも自分次第。
私は自分の置かれた状況を可能な限り正確に認識したいという気持ちが強く、仮に望まない結果だったとしても、今後自分と家族が生きるために活かしたいという意志を固めていたので、検査をお願いする旨伝えました。

遺伝子検査は高額です。
全額自己負担だと20万円程度になるようですが、私は保険適用となる条件を満たしていたので、3割負担で受けることができました。

もし仮に私がHBOC陽性だった場合、最低でも両親のどちらか、兄弟（弟が1人います）、息子は、同じ遺伝子変異を有している可能性がある。
HBOC陽性の場合、陰性の人よりも乳がん・卵巣がん・前立腺がん・膵臓がんを発症する確率が上がります。
ただ、自分がそういう遺伝子変異を持っているということを知っていれば、予防や治療のために対処する手立てもある。
それらを踏まえ、私の家族も同様に遺伝子検査を希望する可能性がある。
その場合、検査費用などはどうなるか、カウンセラーさんに尋ねました。

まだがんを発症していない私の家族は、保険適用にはならないけれど、同じ遺伝子検査を自費（15,000円程度）で受けられるとのこと。
家族の中で最初に遺伝子検査を受ける人は、DNAの全塩基配列を確認しなければならないので費用が高額になるけれど、2番目以降に検査を受ける人は、対象となる部分の塩基配列のみ確認すればよいので、自費でも比較的費用が押さえられるようです。
また、希望すれば家族も私と同様に遺伝カウンセリングを受けられるとのことでした。

HBOCと遺伝子検査についてもきちんと理解でき、これ以上の疑問点は現時点ではなかったので、カウンセリングは終了し、即日検査を受けることにしました。

遺伝子検査専用の採取キットを持たされて、採血へ。
採血受付にたどり着いてキットを渡すと、受付の方から、今回の採血は専任担当者が実施するので、呼ばれるまで少し待ってほしいと伝えられました。
専任担当者なんているのか…遺伝子検査だから？
採血自体はいつもと何ら変わらず、さくっと1本採って終了。

検査結果は3〜4週間後に出るとのこと。
それまでは待ちです。

もし自分がHBOC陽性だったらどうしようか…というのはもう概ね方針を固めているので、あまり悩みません。
それなりに苦しむとは思うけど。
実はそれより心配なのは家族のこと。
私が陽性だった場合、両親のどちらかは確実に陽性です。
それでも両親は50〜60代なのでまだあれなのですが、4歳下の弟は、ちょうど今年結婚を控えていて、まさにこれからライフイベント目白押しな人。
こんなことで悩ませたくない…が、それ以上に、何としてもがんで命を脅かされるような事態を招かせたくない。
万一の場合は、弟への対応を1番真剣に考えることになるかもなぁ…と思っています。

ちなみに、今回の遺伝子検査費用は保険適用で61,130円でした。
高い…高いよ…。
これから入院と手術が来るというのに。