Ever17 優編グッドエンドの感想

少年視点/優編クリアしました。

以下に感想と考察。


内容としては、かなり核心を突くルートだったなと。優自身ロジカルな性格もあってか謎解きに焦点が当たるシーンが多く、考察のしがいがあり楽しかった(暗号解読とか)。優編にてキーフレーズだった"第三の目"も最終章のココ編解放の際の文章に関わっており、偶然ながらこのルートを4ルートのうち最後に持ってきたのは大正解だった。
ちなみに今回もグッドエンドのみでエピローグ無し。これはつぐみや空と違って選択肢ミスな気がする。


以下に考察。

優編において最も大きな情報はやはり、優は2人いるという点だろう。

片方にしか出ないココと沙羅、キュレイのせいで年月の影響を受けないつぐみ、AIのため記憶の操作が可能な空、両視点において別人疑惑のある武と少年を除くと、両視点で重複する人物は優のみであった。しかしそれが春香菜と秋香菜で別人であったことがハッキリしたことで、武視点と少年視点に時間差があっても問題無いことが明らかになる。

時間差といえば興味深い点がある。武・少年の両視点とも5月1日(月)から物語が始まるのだが、これは実際の2017年5月1日の曜日と一致する。そして驚くべきことに2017年からちょうど17年後2034年の5月1日、この日も月曜日なのである。やたら"17"という数字に拘るこの作品においてこれが偶然の一致とは考えにくい。

つまり、武視点=2017年で少年視点=2034年となるのではないか?という考察である。

これについて強い根拠となるのが田中ゆきえの訃報についての会話ログ。

まず、仮に武視点を2017年、少年視点を2034年とする。田中陽一が少年視点の34年前に亡くなったとすると、彼が亡くなったのは2000年かつてLeMUで事故が起こったタイミングと重なる。そして田中ゆきえが亡くなったのはそれから19年後の2019年となる。ここで注目したいのが会話ログの日付。このメールの日付は02/07/19。少年はこれを2002年7月19日と解釈していたが、ドイツでの日付表記はDD/MM/(YY)YYが一般的である。つまり、この19は西暦を指す。よって西暦は2019年田中ゆきえの亡くなった推定西暦と一致するのである。そのため、この会話ログは2002年7月19日のものではなく、2019年7月2日のものであると思われる。

これを踏まえ、以下にキャラクター毎の現在判明している点と考察を。


〜田中 優〜

・武視点では春香菜、少年視点では秋香菜でありおそらく別人

考察:秋香菜の母の容姿が義理の母子にしては似ていたので、秋香菜の母=春香菜=武視点の優と予想。春香菜のクローンが秋香菜だと思われる。加齢してそうなところからするとキュレイには感染していないと思われる。

〜小町 つぐみ〜

・1993年生まれの23歳
・キュレイのキャリアで17歳以降加齢しない
・少年視点の彼女はおそらく武視点の記憶がある

考察:少年視点で不機嫌だったのは武視点の記憶があったからで間違いないだろう。

〜茜ヶ崎 空〜

考察:そういえば武視点だと2011年生まれの6歳って言ってたっけ…2034年ではなるほど確かに24歳くらい(プロフィール年齢)になる。
改めて設定の緻密さに恐れ入る。

〜松永 沙羅〜

・赤外線を視認できる特殊な目を持ち、そのせいでライプリヒ製薬に監視されている
・少年(少年視点)の実妹
・武視点では一切登場しない

年齢を考慮するとやはり武視点時点では存在していなかったというかまだ生まれてなかったと思われる。武視点のココと重なる部分が多いが理由は不明。つぐみと言い争っていた理由も分からないが、考えられるとすればライプリヒ関係か。彼女のルート自体特殊でTB等物語の根幹部分が全く出てこないので、あくまで真相からは遠い位置にいるのではないかと予想。ペンダントに映っている人物は服装からすると武のようだが、少年視点の武ではなく武視点の武だろうか。

〜八神 ココ〜

・IBF職員の娘
・TBに感染している

考察:彼女もおそらく生存しているためどこかしらにはいると思われる。成長しているのか元の姿のままなのか…。

〜武(武視点)〜

・どのルートでも生死不明
・どのルートでもつぐみの血液(キュレイ)を摂取している


考察:仮にキュレイに感染しているのであればどこかで生存しているのは間違いない。沙羅のペンダントに映る人物が彼だとすると兄妹の父親ということになるが…
…ここからは完全に妄想になるが、沙羅がつぐみに対して発言していた"あの人から逃げた"というワード。この"あの人"がもし武を指すとしたら。
何故LeMUの事件に関係無いはずの少年と沙羅の兄妹がこの事件に巻き込まれたのか?何故2人が特別な力を持つのか?2人の両親はどこに行ったのか?
武とつぐみは肉体関係を持ったかのようなシーンがある。沙羅は16歳。生まれたのは少年視点を2034年とするなら2018年頃。沙羅は1月21日生まれ。妊娠期間は平均260日程で、月換算8ヶ月半。1月21日から8ヶ月半遡ると、5月頃。つぐみの前髪と沙羅の前髪は、1本だけ逆方向から交差するような形になっている共通点がある。沙羅編にてつぐみが体を張って沙羅を助け出したシーン。
2人の両親は…もしかしたらもしかするのかもしれない。

正直業が深すぎるのでこの考察は当たってほしくないと思う。

〜少年(少年視点)〜

・沙羅の実兄
・彼の見るデジャヴは武視点で起こったもの

考察:少なくとも肉体は沙羅の兄であることは間違いない。以前は武視点の武と同一人物と予想していたが、沙羅の兄というバックボーンがハッキリしているため別人の可能性が高いか。その場合何故武の記憶を持っているかとなるが、何者かによって武の記憶を埋め込まれたことが原因で記憶喪失になったのではないかと予想。

〜武(少年視点)〜

・不審な行動や独り言
武(武視点)に比べてあまりに挙動に不審な点が多いため、武を騙る別人だと予想。そもそも少年視点で2017年というワードは彼しか出していないため、確実に嘘をついている。

〜少年(武視点)〜

正体についての情報が少なすぎるため判断が難しい。ただまず間違いなく沙羅の兄とは別人だろう。


○LeMU浸水について

武視点と少年視点が17年離れているという結論に至ったが、ということは何故か17年前と同じ状況が繰り返されているということになる。
まず武視点におけるLeMU浸水。これは武視点で語られている通りTBの蔓延による事故で間違いないだろう。
そして少年視点におけるLeMU浸水。気になるのは武視点での原因であるTB関連の事象が少年視点では起きていない点。よって少年視点におけるLeMU浸水の原因はTBではない可能性が高い。
おそらく少年視点でのLeMU浸水は、武視点での出来事を再現するために何者かが意図的に引き起こしたものではないかと考えている。
最後のキーマンとなるココがこれに関わっているのではないかと思うが、何故武視点での出来事を再現しようとしているかは不明だ。



こんなところだろうか。
しかし少年視点が2034年ということは今から10年後…つまり2024年現在の沙羅は約6歳?

とんだロリコンになってしまったな………

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