米津玄師、「news zero」新テーマ曲で語る社会と向き合う姿勢とは...
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米津玄師(29)が、日本テレビの報道番組「news zero」の新テーマ曲を手掛けることが公表された。楽曲は2021年1月4日の番組内で初披露されるとのことだ。
今回のテーマ曲の制作に当たり、米津玄師は「(現代社会は)白と黒、善と悪と言う、そう言う単純な二項に分けるのではなくて、グラデーションがあったりする」「そう言う部分を一度解きほぐして、言葉にしたり音楽に還元したりすることが一番やるべきことなのかな」と言う想いをベースに取り組んだことを語っており、社会的な情勢を一種憂う様な気持ちや、世の中をより良いものにしていこうとする気持ちが窺える。
さらに、「夜のニュースを見て、その後眠りにつく。どういう風に眠りにつくかは人によって違うと思いますけど、少なくとも自分は安らかな空間が生きていく上で必要不可欠だった人間なので、自分と同じ様な人間もいくらかいるだろうと。共感してもらえたら有難い」とコメントしている。日常の一コマに、米津玄師の楽曲が入ってくると言えるだろうか。今から楽しみで仕方ないところだ。
また、新型コロナウイルス感染症が流行して久しいが、音楽業界においてもその影響は計り知れず、メジャー音楽シーンでも同様にリアルライブ活動を展開できず、今後の業界の在り方について思い悩む日々が続いていたが、その最前線で新たな取り組みをしてきたと言えるのが、米津玄師だろう。
コロナ禍にありながらも、2020年8月にリリースしたアルバム「STRAY SHEEP」は150万枚のヒットを記録するなど、昨今の音楽業界では考えられないセールスを誇る彼だが、その音楽に対する姿勢には一目が置かれている。度々メディアにおいてインタビューを受けた際に垣間見えるが、米津玄師の音楽に対する姿勢は、"真摯" で "現実的" なのだ。
他のアーティストと異なる影響力を持てる理由がここに隠されていそうな気がするが、それは一体何だろうか...?
社会性を持った稀有なアーティスト
米津玄師が他のアーティストと一線を画す理由は、その社会に対する真摯な姿勢と、現実感のある音楽活動ではないだろうか。
今回のnews zeroの新テーマ曲の制作に当たっても、彼は世の中がどの様な情勢にあって、どの様な人がその中で暮らしていて、どの様なことが音楽で出来るかを常に考えている。その姿勢は、ただ良い曲を作りたいと言う気持ちではなくて、音楽を通して世の中を良いものにしたいと言う気持ちと言えるだろう。
勿論、彼の楽曲制作レベルは、世間が認めるところであり、世界各国からの反響もあり、もはや言うことがないのだが、プロのアーティストとしてさらに高みを目指すのであれば、自分の楽曲の良さだけでなく、世の中に向けてその楽曲がどの様に役立って欲しいかを考える必要がある。その視点に強く根付いた創作活動を展開している点に、彼の "良さ" があり共感を呼ぶのではないだろうか。
物理的に音楽が出来ることは少ない。が、音楽の影響力は計り知れない。ある音楽を聞いてその人の気持ちが変わり、行動が変わり、多くの人に波及すれば、それは社会的な意義に繋がる可能性がある。音楽にはその様な可能性が秘められている。
その重要性や自身が果たすべき役割を理解しているアーティストであるのではないだろうか。