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序(情景0-2)

昨晩も地震がありました。

大きな地震です。


疫病も蔓延しています。

人のココロも荒んでいます。

原因は判っています。


嘗て産業革命と呼ばれる事象が在りました。程なく資本主義経済と呼ばれるヒトの営みが始まりました。

それは、常に犠牲の下に成り立つ仕組みでした。

犠牲は、ヒト同士の対立を産みました。南北問題などと呼ばれた時も在りました。豊かな技術的恩恵を受ける人々と、その下積みとなる植民地化された人々を産み出しました。後に、それは、「先進国」「発展途上国」などとも呼ばれる様になりました。


そして、

ソレは、ヒト同士の対立のみならず、星の資源も犠牲にしていた事が、豊かな技術的恩恵を受ける人々の目にも明らかになり始めました。


地震、海面上昇、とてつもなく大きなハリケーン、バッタの大量発生、疫病、、、などなど。

「温暖化」と呼ばれる事象です。

星の限界点を突破した結果現れた、反射作用の様な現象。予想されて来た事態。ヒトの都合で無視し続けて来た、当然の帰結。

資本主義が温暖化を産み、温暖化、つまり「星の限界点」は、先進国も発展途上国も構わず、全ての人々に、公平に降り注ぎ始めました。


何処にでも。


この星にヒトが住んで居られる時間に、限界が見え始めました。


「経済」と謂う名の、ヒトが創ったカミは、ヒトを窒息させはじめました。


都市には貧困が溢れ、狂った価値観と差別意識が、誰一人のがさないかのように、ヒトのココロに棲み始めました。


後戻りは出来ません。


ヒトの創ったカミは、時間軸を超えた次元には存在出来ません。

ヒトの都合で創ったカミですから。


でも、

それでも、

まだ、

ヒトは生きています。


昨晩も地震が起きました。

大きな地震です。


ヒトは、

まるで、

自身が自然の一部で在る事を忘れてしまったかのように見えます。


そして、

「資本主義」とは正に、

ヒトが「自然」に対して抗って得たモノだった様です。

自らの手に負えないモノが存在する事を赦そうとしないシステム。ヒトの手で星と自然を飼い馴らそうとする仕組み。

資本主義とは、発想自体から、そんな存在だったのかもしれません。


答えは、過去の中に在ります。

歴史の中に。


だからこそ、

でも、と。

それでも、と。


後戻りでも、現状維持でも、現状発展でも無い、

古くて新しい方法を、

歴史の中、

過去の営みの中から探り出し、

組み換え直し、

星と共に、

自然と共に、

生きていかなければならない、

のかも、しれません。


現状の維持は不可能ですから。

進むのなら棄てなければならないモノは多そうです。


昨晩、地震がありました。

大きな地震です。

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