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【HUNTER×HUNTER】409話感想「YES」ボークセンのイカサマ疑惑考察
はじめに
今話の展開は大方予想通りといいますか、順張りといいますか。
面白いなとか気になるところだけ拾っていきましょう。
(個人的に一番大事なのはボークが処女なところでした)
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「QA」
ボークは「QA」のカードを選んだことでモレナからエイ=イのアジトおよび構成員の情報を聞き出しています。
「強化系の仲間は現在1人だ」「No」「2人だ」「Yes」
このようなやりとりによっておそらくボークはエイ=イの構成員の全員の系統の情報を得たでしょう。
「〜のようなことが可能な能力者がいる」とか、さまざまな角度から質問すれば、能力の詳細がわからずとも(モレナが把握している範囲で)どんな能力者がいるかを炙り出すことが可能なので、おそらくそうしていると思われます。
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目的を変える気はないモレナ
「何があってもあなたは目的を変える気はない」「No」「目的は変えない」
ボークは無事に戻れたら「私なりにカキンを変えていこうと思う」と言い、モレナに問いますが頑なに「No」。
ボークは非日常を避け、日常を望むキャラなので、「私なりに」というのは自分のキャパの中で、あくまで日常を脱しない程度に、カキンが変われるよう働きかけていくということでしょう。
一方のモレナは少し寂しげにも見える表情ですが、ボークの問いを拒絶しているかのような返答。
モレナには迷いがあるという意見がありますが私はそうは思いません。
なぜなら、この程度で迷うようならこんなことはしていないでしょうし、交渉ゲームの制約に表れているように彼女には覚悟があります。
迷いと覚悟は矛盾しながらも両立するケースはあります。例えばクロロとか。しかし彼の覚悟とか迷いは生き方であったり人格の話です。
モレナの場合は人殺しの覚悟が念能力に表れています。
ということは迷いは抱えていないのではないでしょうか?
モレナさんは自分の側に歩み寄ろうとしてくれるような人間が一定数いるのはとっくに知っているし、彼女自身も硬いキャラでもなく、そういう考えがあるのも理解できる。
個人的に仲良くすることもできるかもしれないけど、もう「なんとなく」ぶっ壊すことは決めたので、その大義は変えることはないよ。ごめんね。
の表情じゃないかなと。
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ボークはなぜ「Yes」を選んだのか?
本題ですね。考えられるものをあげていきましょう。
特殊戒厳令によって、今ボークが解放されれば「どこにいたのか何を知っているのか話せない不審者」扱いされるから。
これはおそらく違うでしょう。ボークは「QA」の質問をするまで、穏便にこの非日常を抜け出すためには「X」でゲームから離脱するしかない、と考えています。無事抜け出せればとりあえず安全ではあるようです。
つまり、「QA」の質問中に考えを改めたということになります。
質問をして得た情報により、
・エイ=イ(モレナ)を内側からコントロールすることで、最終的に日常へと戻るのに一番近いと判断した。
・自分の日常は一旦捨ててでも、エイ=イの仲間になって内側からコントロールした方がよい(またはそうしたい)と判断した。
・自分が離脱することで、もし次にモレナが探し当てた特質系能力者が協力的だった場合、エイ=イの勢力が抑えきれなくなると判断した。
これらのいずれかでしょうか?どんな質問かはわかりませんが、構成員の念系統、念能力でできることの概要、計画完遂までのリミットなども知り得ることができたでしょう。それによってはどんな可能性も捨てきれません。
また、「QA」の質問の前に「D」のリクエストを受ける際に、仲間になるための3つの条件が提示されました。
その時点ではまだボークは「X」を残すつもりでしたが、
「Yes」を引いただけではまだ完全に仲間になるわけではないというのも、質問後に「Yes」を引くことを選択した後押しになっているるのかもしれません。
ボークはイカサマをしたのか?
十中八九イカサマをしたと思われます。
「R」と「No」の2枚を表にしたタイミングでしょう。
カードに印(汚れ)をつける類のよくあるタイプ。
「R」のカードをクシャクシャにしているのが証拠です。
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そこで疑問が生まれます。
モレナがイカサマに気づかないわけなくね?
これは憶測ですが、この交渉ゲームはあまりに親に有利な作りになっています。その上でボークが確認したように、モレナはイカサマはしないと宣言しています。
親がイカサマをしないというのも制約の1つでしょう。
子のイカサマに関しては言及されていません。
流石にあからさまであったり、ゲームの進行を阻害するようなものであれば通らないでしょうが
そうでない限りは子のイカサマも黙認、あるいはそれについて追及しないのも含めて制約なのではないでしょうか?
むしろ親(仲間に入れる)側からしたら、あえてイカサマ可能で泳がすことで仲間になる人間が優秀かそうでないかを見極められるまであります。
そしてもし制約がそうだとしたらそれはカードをシャッフルしている人物(親側)も有効なのでしょう。
逐一カードをシャッフルするところは省略せず描写されていますが、逆にイカサマされているのだとしたらそれに気づかないわけがないので。
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おそらくボークは子のイカサマはある程度黙認されるというところまで読んでいたのではないでしょうか。
自分があれだけ疑っても子側のそれに言及されないところからそれを察知した説です。
とはいえリスクヘッジは必要です。
ボーク目線では親本人に気づかれたらアウトという線はまだ捨てきれませんし、黙認されるとしてその程度も測りきれていません。
ボークは「No」を避けたいので「No」だけが分かるように細工を仕掛ければいいように見えますが、
「No」が墓場にいった場合、手元にないため証拠隠滅ができません。
必然的にボークが細工できるカードは「R」のみになります。
とはいえボークが「X」を交換せず「Yes」を選択する判断をしたのは「QA」の質問後なので、イカサマを仕掛けた段階では「R」で「X」を回収するつもりだったと思われます。
「Yes」を引きたいがためのイカサマではなかったが、
質問後に「Yes」を交換することを選んだということですね。
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なぜこのタイミングでイカサマをしたのか?
イカサマできるなら最初からすればいいやん。
と一瞬思ってしまいますが
カードの少なくなったタイミングでの「D」のリクエストの最中、
目を離していたのを口実にカードを確認してイカサマをしました。
ボークはゲームが始まった時からそのつもりだったのではないでしょうか?
確実に生き残るために。
「X」を取り戻すためと質問のために「D」のリクエストを受けましたが、
「X」を取り戻した目的は生存率を増やすためよりも、
生存率を確実なものにするために「R」に細工することから目を逸らさせるためではないかと思いました。
ボークはコムギ?
蟻編のメルエムにおけるコムギの存在のように、
ボークセンはモレナに何かしらの影響を与えるキーキャラクターになるのかもしれないという予感が微かに自分にもあります。
しかし、頑ななモレナの「No.」により、その線は薄いかもとちょっと思ってしまいます。
もしボークが「Yes」を選んだ理由が上記の
・自分の日常は一旦捨ててでも、エイ=イの仲間になって内側からコントロールした方がよい(またはそうしたい)と判断した。
だとしたらその説はアツいでしょう。
これからモレナ×ボークの展開がもっと厚いものになればあるいは…。
その場合ボークに発現する念能力も、モレナの更生に一役買ったりなんてするんでしょうか…?
メタ的ですがこの2人に3話まるっと使っているのでどちらにせよこの2人はセットで大事なポジションになるのでしょう。
おわりに
個人的良いなと思ったポイント
・「いいえ 間違いじゃないわ」でゲームが決着するのが美しい
・意外とフランクなモレナとボークのやりとりが尊くなってきている
・何でわか…
・うるさい!あんなのキスじゃない!
・キスした仲なのに…
・と見せかけて「No」なら迷いなく殺すのはやはり反社
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そろそろ別パートが見たいですね。流石に戒厳令に触れるでしょうか。
ボークがもし本当に仲間になったとして能力開花のために殺人をする必要がありますが、大量殺人するイメージがあまり湧きません。
表に出て戒厳令を傘に人数稼ぎという手もありますが。
そういえば今アジトに向こう見ずな念能力者が2人向かってきていますね…。
念能力者は10レベルアップでしたっけ…。
(ちょうどいいな…)
今日とて自分の脳内整理のための駄文でしたが、
ご拝読ありがとうございました。