【感想】ジキル&ハイド
Switchで見かけまして、タイトルは有名だけど二重人格というワード以外のことは何も知らなかったので、なるほどこんな話なんだなと読むのにはとても良かったし、簡単で短いので触りで入るのにやってみるのは有りだなと思いました。
クリアまで平日プレイで十分クリアが出来てしまうボリューム。
コンプリートは埋めてないですが…。
■世界観
「ロンドン手帖」という当時のロンドンの生活等のよもやまが読めるのがとても良い。良い!
生活とは、思想とは、霧について、食文化、労働者、迷信、空気の悪さ、服装、酒…と諸々の項目が詰まっているのでここを読むだけでも十分楽しめました。こういうの知りたいよね~…
シャーロック時代の文明文化を本で探し回った身としては本当にありがたい!解像度があがるなんて大きなことではありませんが、背景等がわかっているとちょっとした会話や行動が「現代と違う」としても特におかしいなんて思うこともなくなるので、その時代を知っておくのは大事だなとたま~に思っています。
たまにファンタジー世界にも「現代だとありえない」的な突っ込みを見かけて、それを野暮とは思わないですが時代としての普通は結構あるのでその辺りも楽しみたいな~派です。
科学と思想と宗教が背景にあるので挟まれる台詞の意味は「そういう時代」だな~という感じ。
そして私は覚えた。イギリス小説=警官への惜しみない罵倒。市民と本当に仲が悪い…笑ってしまった。笑。
■システム
チャプター式なので後でまた戻って来られるし、小説だと形式が違うんだろうけど、各キャラの動きが時間軸で並んでいて確認しながら読めるので解りやすいなと思いました。
難点としては「要らないミニゲーム」「原作に忠実なんだろう薄い空気感」「流し見ていると何処に行くのか解らなくなりそう」かな…。ミニゲームについてはわたしがあんまりやりたくないタイプなので。
RPGで突如挟まれるパズルやシューティングを強く憎んでいる。アクション含めて得意じゃないからADVやRPGをしているのだよ……。
原作ニワカなので「あれ?」程度の違和感ですが、ハイドが若いイケメンなのは何故…?と、設定として<<設定隠しを取ったのかな…。
これは個人環境によるかもしれませんが、据え置きswitchでやったら時々コントローラーの認識が切れてしまって(他のゲームで急に認識が切れることはほぼほぼ無いのですが)ボタンが反応しない時があるので、ミニゲームの時に急に切れると慌てる。何度失敗してもやり直せるけどミニゲーム笑。
■音楽
音楽はフリー素材を使っていると思うのでURLから探せば探せそう。
ピアノなどの静かな環境音がメインなのでゆったりとした気分で散策が出来るなと思いました。
悪口じゃないんですがこれが国産だとドラマチックで壮大な音楽等入りそうだと思ってしまった。陰鬱な雰囲気と曲で雰囲気がより出ているので静かな曲で良かったなと非常に感じた一点。
こういう形でゲームとして名作を追えるというのは、原作に忠実である作りなのは前提になるけど、改めて本から入るのは面倒という人も多いだろうし(私のこと)良い形だなと思いました。
気になったら改めて原作を読めば「2回目」なので解像度も上がるだろうと思うし。ただの朗読ではなく主人公としてストーリーを追うという遣り方は古典的ではありますが入り易さと自分として体験するおかげで覚えも良かったりするし好きなタイプです。イーハトーヴォも良かったよね。