モラハラ妻

結婚生活とは、相互確証破壊(MAD)である。
互いが相手を破壊できるボタンに手を置き続けている、または置ける、そしてそのスイッチを押せるというシチュエーションが常に存在する。だからこその均衡が保たれている。
その前提に加え、我が家の家庭内は人類としては未熟な状態である、ホッブズの唱えた人類の自然状態に近い。
つまり、闘争状態にあり「やるか、やられるか」である。
文明自体は未発達だが核保有はしているシヴィライゼーション的な状態が近い。
なぜ、こうなったのか。そして、これからどうなっていくのか。
私は、私たちの家庭は秩序ある平穏な社会の最小単位となりうるのか。
忘備録と言おうか、モラハラを受け苦しんでいる方や、夫への不満がある方、モラハラをしている方で「こいつカスだな」と思ってしまう旦那の思考回路や行動・その意図に興味があれば、その生態を理解する一助となればまこと幸いである。

私の妻は、優秀だ。とても仕事のできる人間である。
関西で誰もが知っている有名な企業(業界は伏せる)のデザイナーとして長いキャリアを積んだのち、転職をして今関東でのこれまた有名企業でのデザイナーとしての職についている。
妻は負けず嫌いである。そして、それゆえに常にベストを尽くす。自己に高い水準を求め、他人にもその水準を求める。
話を聞くに昔からの性分なのだという。
自己の決定や、判断を絶対と信じ突き進む性分で、その点はとても尊敬できる。仕事面でのストイックさは信頼と尊敬に値する存在である。

  • 問題は「他人にも高い水準を求める」点だ。
    仕事なら問題ない。問題は家庭だ。家庭でもそうなのだ。
    そして、家庭内における「他人に対する高い基準」の構成要件は以下の通り
    1.自分と同じ事が出来ること(同じ手順、同じ手法が必須)
    2.自分が伝えていない時は、自主的に判断して対応すること(なお、勝手に対応したと判断された場合には小言が発生する)
    3.自分が発した時点で相手は聞こえていて当然であり、自分の言葉が相手に届いていなくてもそれは相手の責任とする(ドア越しに頼み事をして、聞こえておらず返事をしていなくても、妻からの依頼事項は効力を持ち、不履行や品質の不備があった場合には夫の瑕疵とする)

    なお上記の要件は随時加筆・訂正が発生する事となる。

    上記で構成された妻のこちらが相手の思考通りに行動できなければとてつもない怒りをぶつけてくる。
    ニューラリンクでもしてないと無理じゃね、と思ったあなた、同意見である。

妻に対して「これってモラハラじゃないの…?」と思い始めてきた例
・自分のやり方・意図した手順でないと怒り、暴言を吐く。嫌味を言う。
・自分の意見通りに物事を進めないと弁舌で高い攻撃力を発揮する。(1回のターンで2回攻撃出来るパパスみたいな状態になる)
・言い返すと、過去のことを蒸し返す、これはどの家庭でもカップルでもよくあることだが。
・自分が傷ついた事には敏感だが、他人の痛みには鈍感(人にした行動を、同じ事を自分がされた時に高いストレスを感じ攻撃的になる)
→こちらが不快感や嫌な思いをした結果、耐えかねて伝えた激しい言葉だけを切り取る→鬼の首を取った様にその瞬間をいつまでもネタに当て擦りをする等、理解が出来ない部分が多い。
・実証実験として妻が行った行動を模倣し、横柄な態度や物言いを試したところ、妻の全身から巨大なエネルギー反応を検出
・自分が論理的と思い込んで会話をしているが、感情ベースでの会話となっており、結局自分の「思い」、「こうあるべき」が結論として既に存在しているため結局喧嘩になる
・私が精神的に参って休職した時期に、精神薬を飲もうと勇気を出して決めた時「あっそう、じゃあのたれ死ねば」と言い放ったこと(むしろ清々しい程な精神攻撃)


うちの妻は古代の都市国家スパルタに生まれていれば、良い戦士になっただろうし、
古代ローマに生まれていれば良い百人隊長、
戦国時代の日本に生まれていれば下剋上で良い大名になっただろうと思う。生まれる時代が悪かった人材だ。英雄になりえた人材だ。
数年前に大河ドラマで「麒麟がくる」が放送していたが、日々上司(織田信長)の無茶ぶりや、酷い行動や言動に耐え忍ぶ明智光秀の姿は、今思うと何か、物悲しいシンパシーを感じてしまう私である。

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