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「お月さま取ってくれろ」〜中秋に寄せて〜

京都・奈良EU協会
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「千秋」と言えば「千年」の意。昔の人は一年の中で一つの季節を選ぶとすれば、実りの秋を選びました。そして中秋の満月を名月と呼び、一年で最も美しい月であると愛でました。
「名月をとってくれろと泣く子かな」と歌ったのは小林一茶。ユーモアに溢れた子供や小動物の句を多く詠んだ一茶、実は生まれた三人の子をみな幼くして亡くしているのです。
「春の山と秋の山、どちらが趣があるか」と問われて「秋です」とキッパリと言い切ったのは額田王。それはなぜか、彼女のその説明にも頷かされます。
秋に想うことはいっぱいあれど、肝心の秋の足取りの遅いこと。
今宵はせめて秋のお話をお楽しみください。
🎼 String Quartet in A minor, D.804 (Schubert, Franz)
 Amadeus Quartet (Norbert Brainin, Sigmund Nissel, Peter Schidlof, Martin Lovett)
 Deutsche Grammophon, 1956. DG 18294.
 Public Domain - Non-PD US

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