見出し画像

「電子のシンフォニー」という楽曲について

アイドルでありバーチャルYouTuberでもある、響木アオさんの「電子のシンフォニー」という楽曲についての記事になります。『』で囲われた部分は、「電子のシンフォニー」の歌詞を引用させていただきました。

「電子のシンフォニー」との出会い

「電子のシンフォニー」は響木アオさん作詞作曲のオリジナルソングとして、2018年3月21日youtubeに公開されました。それまでも「マイアミ」や「まほうの鏡号」などオリジナルソングは公開されてきましたが、それらはいずれも「ネタ曲」としての扱いが強く、「ガチ曲」としてのオリジナルソングの公開はこれが初めてとなります。

しかし響木アオさんのファン(現在では「響木家」と呼ばれています)と「電子のシンフォニー」との出会いは、実はこの動画が初めてではありませんでした。アレンジされたサビのメロディの一部が、響木アオさんの動画のエンディングのBGMとして以前から使用されていたのです。

初めてこのエンディングを見たときの衝撃は今でも覚えています。バーチャルの世界に存在する少女が、愛らしくもどこか蠱惑的な仕草で振る舞い、ときには挑発的な表情をも見せるその姿。エンディングの響木アオさんはまぎれもなく「現代のロリータ」として存在していました。そしてそのイメージを補完し確固たるものとしたのが、未来的でかわいらしく、小悪魔を思わせる一方でどこか切なさも感じさせる「電子のシンフォニー」のメロディなのです。

響木アオさんは今までに何度かリアルイベントを開催しており、その中で写メ会が行われることもあります。そこで初めて私がリクエストしたポーズも、他ならぬ「エンディングの指差しポーズ」でした。今でも「電子のシンフォニー」の印象の一部は、あの強烈なエンディングとともにあります。「電子のシンフォニー」は、2018年3月21日の動画の公開を待たずして響木家のみなさんと響きあっていたのです。

「電子のシンフォニー」の歌詞について

「電子のシンフォニー」は、バーチャルな存在の響木アオさんが響木家のみなさんに向けたメッセージソング、ある種のラブソングとなっています。

響木アオさんのラブソングには、「二人称を多用する」という特徴が挙げられます。中でも「電子のシンフォニー」は群を抜いており、『あなた』というフレーズを曲中で12回も繰り返しています。

響木アオさんもこの歌詞をただ歌っているわけではありません。2018年4月21日の初のリアルライブイベント以降、何度もライブを経験しパフォーマンスを充実させてきた響木アオさんは、会場のファン一人ひとりに自身が『あなた』と呼びかけられたような錯覚を覚えさせるまでに至りました。推しから『あなた』と呼びかけられて、舞い上がらないオタクが果たしているでしょうか。

また『世界中のなかで 一番好きと言って』というフレーズも、響木アオさんは最近とみに情感を込めて歌うようになりました。一般的なアイドルの現場なら、「一番好きだー!」と野太い声を挙げるオタクの一人やふたりいそうなところ。響木家のみなさんはおとなしい応援をする方が多いですが、心の中で絶叫していることはライブの感想ツイートなどを見ればよくわかります。

響木アオさんの楽曲には「ChuChuChu♡ダーリン」や「流れ星ぐるぐるり」など、公式のコールが存在するものもいくつかあります。「電子のシンフォニー」に「コール」は存在しませんが、そういった曲に負けないぐらいコール&レスポンスを通じて響木アオさんと響木家のみなさんは響きあっているといえるのではないでしょうか。

「電子のシンフォニー」の振り付けについて

「電子のシンフォニー」にはファンが行う公式の振り付けが存在します。中でも特徴的なのはサビのラストから間奏にかけて。響木アオさんのメインファン層であるいい年をした男性たちが、両腕をくるくる回したあといっせいにうさぎさんの物真似を始めます。

響木アオさんの好きな「かわいい女の子」たちがやるならいざ知らず、なかなかにハードルの高いこの振り付け。しかし強要されるのが好きな響木家のみなさんは嬉々としてこの振り付けを行っています。

またこの振り付けが心にくいのは、響木アオさんのレスポンスとワンセットになっているところ。うさぎさんになりきる響木家のみなさんに対し、響木アオさんは「うさぎさんありがとー₍ᐢ⸝⸝› ̫ ‹⸝⸝ᐢ₎」と何度もなんども呼びかけます。

推しにお礼を言われるのはオタクにとって冥利に尽きること。響木家のみなさんは響木アオさんの声援をうけて、羞恥心を振り切りうさぎさんのポーズを繰り返します。そういえば名作漫画「ウイングマン(桂正和)」でも、アイドルのお願いでファンがうさぎさんになる一幕がありました。結局ドルオタはうさぎさんから逃れることはできないのでしょう。響木アオさんと響木家のみなさんは、うさぎさんの振り付けを通じても響きあうことができるのです。

テーマ曲としての「電子のシンフォニー」

こうして響木アオさんと響木家のみなさんを響きあわせてきた「電子のシンフォニー」。ところが響木アオさんのオリジナルソングの中で一番人気かというと、実はそうでもなかったりするのが響木アオさんの面白いところです。

2018年12月15日に行われたクリスマスイベントにてオリジナルソングの人気投票が行われましたが、「電子のシンフォニー」に投票したのはわずか数人ほど。しかしこれは「電子のシンフォニー」が不人気だからではありません。ほかの楽曲の票数もほとんど同じくらい。「はらぺこパレード」と「ひらりフワリ」は若干多かった印象ですが、それでも他の楽曲に差をつけるまでには至りませんでした。

他のアーティストではなかなか見られないこの現象。いかに響木アオさんのオリジナルソングがそれぞれ独自の魅力を持ち、響木家のみなさんの目を分散させてしまっているかがわかります。長々と「電子のシンフォニー」について語ってきましたが、響木アオさんには他にも素敵な楽曲が数多く存在するのです。

それでも1周年の記念放送でリクエストされた楽曲は、圧倒的な票差で「電子のシンフォニー」でした。響木家のみなさんそれぞれの中で、『一番好き』なオリジナルソングはそれぞれ違っても、「電子のシンフォニー」はやはり特別な曲として存在しているということでしょう。

デビューのころから「みんなと響きあいたい」をテーマにして活動してきた響木アオさんが、『響木会いたい』と思いのたけを歌い上げる「電子のシンフォニー」。尺の関係で1曲2曲しか歌えないような例外的な場合を除き、ライブのセットリストにも必ず組み込まれてきました。

「電子のシンフォニー」は響木アオさんと響木家のみなさんを響きあわせるテーマ曲として、これからもライブイベントを盛り上げていくことでしょう。

なにか思いついたら加筆・修正します(2019年2月16日)

#響木アオ #HibikiAo #アイドル #Vtuber

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?