医学部学士編入試験の準備で反省すること

こんにちは、ここでは医学部学士編入試験の1年目の経験から、いくつか反省点を挙げたいと思い、書き記すことととしました。私は、オーストラリアで看護師として働きながら医学部受験を決意し、しかも日本の国公立医学部を目指すことにしました。「なぜ日本なのか」という点については割愛して、この記事では一年目の体験から失敗したことを振り返ることにします。

① KALSの総合コースは受講すべきでなかった。

日本に帰国して、医学部再受験、医学部受験、社会人受験というようなワードでネット検索し始めたところ、河合塾KALSがネット上で圧倒的にシェアを誇っていることがわかりました。私が「医学部編入」という試験があることを知ったのは河合塾KALSからの情報でした。早速KALSで説明会に参加した時に、何やら

「英語」と「生命科学」で一次試験を突破できる大学がある 

「30代でも合格できる大学が存在する」

「3年制の大学卒業でも学士号として認めてくれる大学がある」

「TOEFLのスコアを要求する大学が増えている」

「社会人経験を生かせる」 

「学士編入であれば医学部2年次に入学でき最短で医学部卒業となる」

ことなどを聞きまして、医学部編入一本に準備を進めることを決めました。特に自分は30代になり、日本の高校生物の知識は記憶の彼方、そして日本の大学受験、小論文なども経験値ZEROである私にとって、独学で医学部編入試験に臨むのは到底無理だと思いました。よって、情報、過去問、対策講座が充実している河合塾KALSのコースを受講することに決めました。そして「生命科学」と「英語」で戦えると言っても、「高校物理」「高校化学」そして大学レベルの内容も問う大学の準備のために、生命科学、医学英語、小論文、物理化学の総合コースを受講しました。

これが大失敗でした。

1年目の準備は日本に帰国して、KALSの予備校で契約して、それからオーストラリアに戻り、オーストラリアで働きながら通信講座をとっていましたが、生命科学だけでもすごい重量であり、物理化学までは手が伸びませんでした。。。。それ以外にも、教科書を海外に送ってもらうだけでも、実家を経由して送ってもらったので、実家に迷惑をかけてしまい、時間的に経済的にロスが大きくなり後悔してます。

総合コースには100万は支払いました。(もちろん自分の懐からですね)。小論文の添削も書いて、実家に送って、実家の家族がKALSに転送するという過程だったので、手間がかかりすぎました。とにかく、オーバーワークな上、手間もかかるということで、小論文、大学レベルの物理化学コースに受講料を払ったのに、手をつけていないという状態に陥りました。以上からの結論ですが、

「生命科学の偏差値が60未満なら物理化学に手を出さない」

「通信講座は海外在住者には費用対効果が悪すぎる」※

「物理化学未履修者は準備すると言っても高校化学、高校物理の範囲までにした方が良い」

「TOEFLで100取れたらKALSの医学英語は受講不要である」

(※何やら来年度?からKALSの校舎から海外住所に直接送付してくれるようになったようですが、私の時はそうではなかった。。。。)ことが言えると思います。以上のことを気をつけないと、かなりオーバーワーク気味になり、実力を付けれずに、中途半端になってしまうのが勿体無いですね。

②オーストラリアの大学がイギリス方式なため3年制の学士号とみなされてしまった


これは、私個人の経歴のみに当てはまる悩みだとは思います。多くの日本の大学は4年制の大学を卒業していないと学士としてみなしてくれません。よって、医学部編入試験を実施している大学一つ一つ各大学にオーストラリアから電話をして「受験資格」があるのか、学士として認められるか、確認する必要がありました。大学によっては、

「募集要項が出てから再び問い合わせしてください」

「担当の者が折り返し電話しますので、お待ちください」

「受験資格があるか審査が必要なので証明書を送ってください」

と言って書類を送ったが審査にとてつもない時間がかかり、受験直前で志望動機書を作成。。。以上のようなことが続いてしまい勉強時間を当てるにも、大学特有の試験問題に対応するにも、色々準備が遅れてしまいます。特に、大分大学、琉球大学、群馬大学は問い合わせをしても交渉不可なくらい、4年制にこだわっていたので、注意が必要です。

ただ、大学の方針も毎年変化するため、イギリスの大学、オーストラリアの大学出身者で日本の医学部編入を目指す方々は、大学一つ一つ問い合わせをする必要があります。問い合わせをして「受験資格があります」と即答してくれた大学は数少ないですが、以下の大学は交渉可能だと思いました。

「東京医科歯科大学」←メールですぐ受験資格ありと即答。

「金沢大学」←同じくメールで資格ありと即答。

「旭川医科大学」←教育施設として認可された教育機関であることの証明書必要。審査の後に電話で資格ありと回答。

「富山大学」←電話で資格ありと審査を経て数日で回答。

「鹿児島大学」←電話で資格ありと審査を経て数日で回答。

「長崎大学」←卒業証明書、成績証明書の送付をして審査を受ける必要があり数週間で回答

「滋賀医科大学」←卒業証明書、成績証明書を送付して審査を受ける必要あり数週間〜数ヶ月で回答

「弘前大学」←3年制はだめと言われたので、豪州の循環器内科看護の准修士号を考慮してくれないかとか、現在は大学院の公衆衛生の修士課程に所属していることなどをアピールして4年制大学卒業相当とみなしてくれと交渉し、電話で資格ありと回答してくれた。

の以上くらいです。スムーズに運んだ大学は「東京医科歯科」と「金沢」のみでした。以上からの結論として、

「3年制の大学卒業者は各大学との確認作業と書類準備を早めに行うべき」

です。身も蓋もない結論ですが、こう言えると思います。。。

③志望動機書にかなり苦戦してしまった

志望動機書は苦戦しました。一年目オーストラリアで準備していた際には、自分なりに執筆してみたのですが、一度も添削されずに一年を過ごし、そのまま直前になって日本に帰国し、先生方やチューターさんに読んでもらったり、有料の添削を受けたりしました。

やはり日本語で小論文を書くことに慣れてなかったせいか、確か最初の添削では「C」+ 判定しかつかず、「もっと見通しの良い志望動機を書いてください」「これでは、看護師1年目、2年目の人でも書ける内容だ」と言われてしまいました。

色々反省を繰り返しながら「ベテラン看護師として、度重なる経験を元に、医師にならなければならない必然性」を持たせることを意識して書き直し、再び先生に見せてから及第点までに達したところで大学に提出しました。志望動機書の作成において反省することは

「早い段階で他人に添削してもらうべきだった」

ということです。これなら早い段階で修正することが可能になり、受験直前期に勉強に集中することが可能になります。当たり前のことかもしれませんが、1年目の自分はこれができずに、直前期まで志望動機書を何度も書き直しては消したりということを繰り返し、勉強に時間を当てられなかったと思います。

1年目で合格するには「志望動機書」が完成していることはマストだなと思いました。もちろん学力もしっかりしていないと一次試験突破は無理ですが、志望動機書に時間を割かずになるべく勉強時間を捻出することが必要だと思います。最終的に

「◯◯からなぜ医師に転向するのか」

「なぜ本学科か」

「なぜ日本なのか」

という三つの点で説得力を持たすように書くことが必要でしたが、やはり字数制限の中で、この三つを盛り込むのは無理がありました。悩んだ末に、

「なぜ医師なのか」

「なぜうちの大学なのか」

の2点を説得力を持って書くことだけで十分であることに気付き、「なぜ日本なのか」を省き、この点については、面接で聞かれたら答えることにしました。結果的にこの方法で良かったんではないかと思ってます。

まとめ

KALSは単価の受講のみにすれば良かった
書類準備は相当早めにするべきだった
早い段階で志望動機書を他人に添削してもらうべきだった

以上の三つが、最大の反省点かなとは思います。 あくまで個人的な経験ではありますが、医学部編入を目指して準備している4年制大学在学中の方、4年制大学卒業者にも、何かしら共通項がある部分もあるんではないかと思って書きました。読んでくれてありがとうございました。

何か質問がございましたらこちらまでどうぞ。
















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