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新鮮な食へのこだわり (インド滞在録#15)
(2018年夏に、会社の海外派遣プログラムで、インドのプネにある環境NGOでインターンしていた際の滞在録です。現地での体験や、日頃の気づきなどを、ゆるゆると綴っています)
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インドには、二種類の牛乳がある。
一つは、パックタイプ、もう一つは写真のような袋入りタイプだ。
パックの方は、日本同様、保存料等も入って賞味期限が比較的長く、保存に適している。袋入りの方は、絞り立て・保存料不使用で、賞味期限は2~3日と非常に短い。
前者の方が使い勝手が良さそうだが、インドで主流なのは、圧倒的に後者である。グローバル化で大量消費社会に転じたインドでも、食の領域は、依然「フレッシュ・ナチュラル」を重視している印象を受ける。毎日食される主食のチャパティー(パン)も、出来合いの物ではなく、毎朝生地づくりから、母親が調理をするのが今でも一般的である。
牛乳の使い道は、開封後煮沸して直接飲むのと、各家庭でカード(ヨーグルト)やギー(バター)を作る用途があるという。
友人にお土産でギーを頼まれたのを思い出す。
家庭で作れるものなら、ひょっとするとEurekaクッキングで渡せるんじゃないかと思い、休憩時間で同僚に相談してみたところ、
「ヒンディファミリレシピよ。毎日作っても、使える分量になるまで1カ月はかかるの。しょうもないこと言ってないで、スーパーで買って帰りなさい」と諭された。
おとなしく帰り道にスーパーへ寄ると、若干200円で手に入った。
それでも、時間をかけて手作りする所に、インド人の新鮮な食、そして家庭料理へのこだわりを感じた。
以 上