子どもが自ら時間管理できるようになる約束のしかた
帰ってからすぐ宿題をしない…
時間を決めてもダラダラとテレビを見続けてしまう
約束を守ってもらえない、反発されてしまう
こんな悩みはありませんか?
現役システムエンジニアでやんちゃ兄弟を育てる私が試して
子ども達が時間管理できるようになった方法をご紹介します。
自ら時間管理できるようになるには
子ども達が自ら時間管理できるようになるために
私が必要だと思っていることは3つです。
子どもと一緒に考える
ひとりで実行できる仕組みづくり
自主性を尊重すること
ひとつひとつ紹介しますが、まずは時間管理が上手に
できない理由からご紹介したいと思います。
お子さまに当てはまる理由がわかれば仕組みづくりに役立ちます。
なぜ時間管理できないのか?
子ども達が大人より時間の管理が苦手な理由をいくつか紹介します。
時間の感覚が大人より長い
先を見越して行動していない
そもそも時間を見ていない
時間の感覚が大人より長い
これはよく言われていることで、子ども達は時間経過の感じ方が
大人よりゆっくりと言われています。
お母さんに「宿題してね」と言われてから「さぁやろう」と
腰を上げる前に再度「早くやりなさい!」と叱られてしまうわけです。
先を見越して行動していない
時計を読めるようになって日の浅い子ども達は
時間が有限という意識がまだ薄いです。
さらに意識が常に「今」に向いているために
やりたくないことを後回しにしてしまったり
今やらないと後でどうなるか?という考えは出にくいのです。
そもそも時間を見ていない
時間を意識して行動する癖をつけていないと
そもそも時計を見たり、いつまでにやるといった意識を持ちにくいです。
学校ではチャイムが鳴り、家では保護者の方から「あと何分!急いで!」と
言われていれば時計を見る必要がなくなっているのではないでしょうか。
実際にどうやって取り組むのか
子どもと一緒に考える
まず、時間管理してほしい内容や目的と理由を伝えます。
ただ一方的に禁止したいわけではなく、子ども達に必要であることを
きちんと伝え理解してもらうことが大切です。
その上で約束をお子さんと一緒に決めます。
一緒に決めることで納得感が生まれ、自然と守る意識が育まれます。
必要に応じて守れなかった場合のペナルティを設けることも検討してください。最初は設定せず、守れないことが増えたらペナルティをつけなければならない、と伝えるだけでも効果があります。
ひとりで実行できる仕組みづくり
自ら時間管理できるようになるには、お子さんがひとりで実行できる
仕組みが必要です。残り時間のわかるタイマーを用意したり
タスクのチェックができるようなポスターまたはホワイトボードなどが
あるとよいでしょう。自己申告ではなく、誰からもわかるような記録で
保護者の方が確認しやすいことが重要です。
特に、きょうだいのいる場合は自己申告ですとモメるので注意です…
自主性を尊重する
約束と仕組みが整ったら、あとは保護者の方は見守りに徹してください。
上手にできていなくても1日か半日はまず静観し、1日の最後に振り返りを
一緒にして上手にできなかった理由をお子さんと一緒に考えます。
「つい忘れちゃう」「理由はないけどできなかった」という理由なら
しばらくは時々声掛けをして徐々に減らします。
「難しい」「めんどくさい」といった場合は仕組みや約束を見直します。
お子さんにストレスなく実行できる方法に調整していくことで
習慣化につながりやすくなりますよ。
約束の具体的な例
では我が家で実際に実施している約束と保護者の私が気を付けていることをご紹介します。成長とともに少しずつ調整は必要ですし、
すべてのお子さんに効果があるものではないことをご理解ください。
約束の内容
やるべきことをやってから遊ぶこと
テレビ、ゲームは1時間ごとに1時間休憩
お風呂の後はテレビを見ない
やるべきことの定義
習い事
習い事の宿題
その他各自の自宅学習課題
※ やるべきことに学校の宿題は含まない
ペナルティ
やるべきことが終わらなかった場合、翌日2倍
時間を計測していなかった場合、即座に30分休憩
大切にしていること
時間の計測は各自で行う
声掛けは最小限
夕食や入浴の時間は事前に伝える
やるべきことが終わったら、思いっきり遊ぶ
どうでしょうか、厳しいですか?
それぞれなぜやってほしいか、なぜ時間を制限しているかは説明し、
子ども達からの意見も取り入れて今はこの約束で落ち着いています。
時間管理できる子のスケジュール
時間管理できている子は具体的にどのような一日を過ごしているのでしょうか。我が家の8歳と6歳の「とってもできてる日」の行動を一例としてご紹介します。あくまで「とってもできてる日」であって、声掛けが必要な日も多々あることをご了承ください。
平日
6:30 起床後、早く起きれたらやるべきこと1回目を済ませる
7:00 時計を見ながら朝食、身支度、学校(保育園へ)
15:00 帰宅後、宿題とやるべきこと2回目を済ませる
17:00 やるべきことが終わったらフリータイム
20:00 入浴後はテレビを見ずに過ごす
休日
7:00 起床後、やるべきこと1回済ませる
7:30 朝食後、習い事(やるべきこと2回目)へ
10:30 やるべきことが終わっているのでめいっぱい遊ぶ!
18:00 遊び飽きて夕食作りのお手伝い
20:00 入浴後はテレビを見ずに過ごす
ポイント
自主的に学習をはじめたら取り掛かった時点で褒める
やるべきことが終わったら結果を確認し、褒める
時間は計測するが、お話の途中などキリが悪い場合は超過を許容する
時間管理できるようになった結果
我が家では、子ども達にテレビやゲームの時間と宿題や自宅学習の管理を
任せたことで自ら時間管理ができるようになりました。
他にも、いい効果がたくさんあったのでご紹介します。
時計を読み、時間感覚が備わった
時間の計算がとても速くなった
先を考えて行動するようになった
早くしなさい!という頻度が減り、お互いのストレスが軽減した
ゲームの作業でも、タスクを洗い出すようになった(時間内で完了できるかどうか確認している)
お互いの身支度を手伝ったり、分担するようになった(2人でプレイするゲームがあり、一緒にやりたいので協力している)
もちろんきょうだい喧嘩がなくなることはありませんし、子ども達の気分ややる気次第では、保護者の声掛けが必要になることも多々あります。
それでも以前より確実に子ども達自身が時間を意識し、
その時間を大切に使えるようになったことは確実です。
子ども達と一緒に時間管理、試してみませんか。