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旅にカメラ一台とレンズ一本ができない

壊れたらどうすんの?
広角とか望遠が欲しくなったら?
明るさと解像度、どっち取るとか選べというの?
どうせカメラバッグ持って行くんだから入れるだけ入れたらええやん?
ライカレンズつけて銀座ライカ店に顔を出してみたい、ドヤ!ってやってみたいんや!

 最後のは、ただの小者であるからして聞き流してもらえればと思うが、福岡のライカショップで田舎から出てきた小汚い人扱いを、かなーりオブラートに包まれた状態で受けた身としては、まあそう思うよね、それこそが小者の証なんだよって一笑に付してもらいたい。いや、真っ当な対応をいただいていたのかもしれない。ハイブランドのお店なんて行ったことがないからさ。でもなんか、ね、そう受け取っちゃったんだ、それこそ田舎者の…以下略。要は自分の問題だ。

銀座を設える。2017年

 6月、野暮用ついでに学生時代の仲間と会う約束で東京に出ることとなった。疫病次第ではキャンセルするかもしれないが、その際、久々にスナップしたいなと考えている。用事と仲間と会うとき以外は自由だから、たんまりと撮り歩くことができる。
 だからカメラとレンズを複数持ち歩こうと思っていたが、待てよ、そんなにあれこれ欲張らずに身軽に行くのもいいんじゃないの?と思ったわけだ。
 カメラ一台、レンズ一本。もうこれでええやん、と。
 そうなるとカメラはやっぱりライカで行きたい。他のカメラでの東京なり福岡なり都市部のスナップは経験あるものの、ライカではまだ撮ったことがないのだ。

 あとはレンズ。一本となると35mmか50mmが定石になるか。28mmもいいが、Mマウントでは28mmを持たない。人と会うときも撮りたいので35mmが良いなと思う。それならノクトンしか手持ちにないので、選択の余地もなく決まる。しかし学生時代の仲間とわいわいしているときは多分スマホで済ませてしまうだろうから、実際は好きな画角の50mmになりそうだ。

 すると今度はどのレンズで行く?と言うことになる。

 スピードマスターは持ち運びはカメラ一台レンズ一本だけだから問題ないが、撮るときは大きく重いので、長時間は疲れそう、パス。
 ズミタールは沈胴式ゆえにうっかり沈胴させてしまいそうなのでこれもパス。

 そんなわけでアポランターかヘリアークラシックとなるわけだが、この2本、フォクトレンダーの対照的レンズであるから、どっちがいいか決めるには、自分の撮りたいイメージを固めねばなるまい。夜を撮るなら明るさと、ボケの独特さでヘリアーだが、今回は夜は撮らない気がする。ガシッと街並みを記録したいならアポランターだが、湿度を写しとりたい気もする。

中国か台湾の方だと思うが、女性がx100fを持っておられた。自分もx100fで撮る。2018年
湯島聖堂。フォトヨドバシ東京感光に影響されて。2018年
2017年 いつも山手線西側に泊まっていたがこの時はお目当ての自転車屋さんに行くため東側へ。
2017年

 そんなことを考えて、やっぱりもう一本レンズを足そうかななどと思い始める。カメラバッグにはまだ余裕あるしね。

 するとxpro2も持って行く方がいいよね、とか思い始める始末だ。

2017年
2017年 x100とx100tにテレコンかワイコンでの二台持ちは軽快かつ楽しかった。
2016年
2016年 出張でよく東京に出ていた頃が懐かしい。

 写真家の内田ユキオさんは、カメラ二台にレンズ3本がもっとも良いと言っていた。ぼくもそれに倣おうかなと思い出す。すると今度はフィルムはどうだ、となり始める。
 M3とtyp240で、90mm 50mm 35mmを使い回すのはどうだろう。35mmはtyp240につけることになるな。でもフィルム高騰してっからなあ。しかしフィルムで東京を撮ったのは、学生のころの浅草の三社祭くらいだな、と思い出して、いや、いいじゃん、フィルム。と考え始める。

 x100fはどうだ? いや、これは以前東京に連れ出したことあるからなあ。子ども連れなら必須だけどなあ。

 こんなふうに迷っているとき、荷造りが遅くなる。そして結局無難な選択をするに至る。おそらくはライカM typ240にxpro2で、マニュアルレンズを合わせる。50mm はヘリアーで行きたい。東京の夜景を印象的な玉ボケで遊びたい。75mmか90mm 夜景多めなら75mmズミルックスだが、コンパクト優先ならアポスコパー90mm、でもここはズミルックスを選びそう。広角域はxpro2にxf14mmをつけて置こうかなと考える。


2016年 出張に妻もついてきた。
2016年
2016年 有楽町
2016年
2016年 
2015年 ホテルの窓から
スカイツリー登ってない。2014年
2014年 横須賀まで行った。

 あれこれ悩むのは楽しい。
 何を着て行くか悩むのと似ている気がする。
 タチが悪くなると、旅行に向けて新しい衣服を買いに行くように、新しいレンズを手に入れたくなってきたりするから大変だ。


お茶の水あたり。XZ1 オリンパスのCCD機だ。2014年
同じく。2014年 ラフモノクロームの素晴しさよ!
2014年 アレ・ブレ・ボケをやってやったぜ!と一人悦に入りたくなるような性能。

 実際福岡に行くことになった時、そこで大きなお店に行って物色するかと思っていたら、その旅の為にレンズを手に入れたってこともある。気をつけねばならない。もうお財布はすっからかんなんだぞ?

 でも東京は物欲を刺激する。出来るだけそんな場所には寄らないようにしなくては、と思いつつ、ホテルをマップカメラの近くにしようとしている自分が恐ろしい。くわばらくわばら。


2018年 有楽町 国際フォーラム

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