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写真とカメラを大仰に語る

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写真とカメラについて、思ったことを書き連ねたものです。小さなことを大袈裟に。読んでために…ならないコラム集です。
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#写真の楽しみ方

ボケは魅力か、逃げか。

ボケは魅力か、逃げか。

最初の単焦点は85mmズームレンズから始めた自分は、焦点距離を網羅することにこだわっていた。単焦点なんてもってのほかだった。

最広角は12mm、そして24-105を経て70-200と空白がないことに安心した。これで撮れないものはない。なんでも撮れる。

そんなときに見たのが、ノクチルックスの、ほとんど全身写真なのに、被写体が背景と分離して浮き立つような描写だった。

標準域だから背景に何があるの

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マグニファイヤー比較 等倍ファインダーを目指して

マグニファイヤー比較 等倍ファインダーを目指して

 ライカのファインダー初体験はM3で、さほど意識してなかったが、このファインダーがかなり面白い、すなわち両目をあけて右目で覗き込めば、ブライトフレームが浮き出るように見える、とどこかで聞いて、果たして試してみればああ、なるほど、こう言うことだったのか、と妙に納得したものだった。
 しかるに、ライカM3のそれは、完全なる等倍ではない。だから右目と左目の境に確かなズレが生じていることを確認する。そんな

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好きな写真家を挙げながら

好きな写真家を挙げながら

リンク先で購入可能なところもありますが、アフィリエイト的なアレではございません。パッと見やすいところをリンクさせていただきました。

植田正治

 好きな写真家を挙げるとすれば、まず鳥取の雄、植田正治さんだ。
 砂丘で撮った家族写真がとても好きで、いつか僕もこんなふうに撮りたいと思っている。
 作為的でハイセンスなのに、どこか土着性も感じてしまうのは子どもたちの衣服のせいかも。
 「童暦」もいつか

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冬はスナップ日和

冬はスナップ日和

 冬こそスナップ撮影に適した時期だと思う。正確に言えば秋から春にかけて。
 この時期なら都市部、山野林、海、どこでも絵になる。絵にしやすい。そんな気がする。

これからの季節がいい理由日差しの角度

 まずはこれに尽きる。斜めから降り注ぐ光は、あらゆるものを美しく見せる。これを撮りたいという意欲で出かける撮影ではないスナップは、光と陰を追いかけるという指針をより実行させやすいから、これからの季節は

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ボケの暴力。あるいはおとボケなレンズ。

ボケの暴力。あるいはおとボケなレンズ。

 フルサイズカメラに憧れたのは、高感度耐性や諧調性、Canonのレンズを35mmなら35mmで撮りたい(APS-C用の単焦点が少なかった)ということなどもあったが、なによりボケの魅力にハマってしまったということが大きい。
 フォトヨドバシのレンジファインダーというサイトで見た、ノクチルックスのあの被写体が立体的に見える写り。あれを再現したいと思って単焦点レンズに手を出してしまったのだ。

 単焦点

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