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闘病記③セカンドオピニオン

10/20、父の膀胱癌治療に関するセカンドオピニオンを聞きに、都内のとある病院に行きました。

その病院は、膀胱温存療法に関して詳しい、というか有名な先生がいるところです。分からないなりに医学論文を色々読んで、「この先生にぜひ意見を仰ぎたい」と思える方を見つけたので、父に承諾をもらいました。

セカンドオピニオンは、やらない方も多いと思います。ただ、私は中川恵一先生の著作で「癌治療は<敗者復活戦のない一発勝負>」という言葉を見て以来、ぜひやりたいと思うようになりました。

セカンドオピニオンをやる際のハードルが、主治医に紹介状を書いてもらうことです。「セカンドオピニオンに行きたい」と言うと、機嫌を損ねるお医者さんもいると聞きます。でも、命がかかっていると思えばやらないわけにはいかない、と私は思いました。

父の診察に付き添った際、父が言い出せなかったので、私が最後の方でおずおずと「セカンドオピニオンをやらせていただきたいのですが…」と絞り出しました。すると先生は「もちろん良いですよ。患者さんの権利ですので。すぐに紹介状を書きましょう」と快く言ってくださいました。本当にありがたいことでした。

そんなこんなでTURBT後の病理検査結果が出揃った段階で、いよいよ前もって予約しておいたセカンドオピニオンへ。

勝俣範之先生によれば、セカンドオピニオンでは、主治医と同じ治療方針が出るケースが8割程度を占めるそうです。なので我々も「主治医の治療方針により納得するために」という気持ちで行きました。

ところが…。

膀胱癌治療の大家とも言えるセカンドオピニオンの先生から出てきた見解は、主治医とは異なるものでした。

主治医はTURBT後はすぐにBCG膀注を始める方針でした。一方、セカンドオピニオンは、もう一度TURBTを行うべき、とのこと。その後、筋層浸潤が見られなければ、BCGをやる方針が示されました。

2回目のTURBTを行う理由は、1度のTURBTでは癌細胞の取り残しが発生することが多いためだそうです。父の癌は悪性度が高いため、万が一取り残しがあると筋層に浸潤してしまうリスクが高くなります。関連部位を再度けずり、悪そうな細胞をできる限り取り切ることで、再発のリスクを減らすべきというのが、セカンドオピニオンでした。

まさかの主治医と異なる見解…。ただ、高名な先生から「今の状態では、2回目のTURBTをやるべき。それがグローバルスタンダード」と言われてしまうと、とても説得力がありました。

TURBTがやっと終わり、BCG治療さえ頑張れば、あとは経過観察だ〜と思っていた矢先のことで、父も母も私も混乱しながら病院を後にしました。

そして、帰宅後すぐに主治医のアポを取りました。先生の予約は直近はいっぱいだったのですが、事情を説明したところ、1週間後の10/28の朝イチで会っていただけることになりました。

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