
蜘蛛について
私は蜘蛛を飼育している。
蜘蛛といってもタランチュラと言われるオオツチグモ科の蜘蛛がメイン。

ウサンバラオレンジ

ゴライアスピンクフットバードイーター
植物栽培よりもこちらのが長いかもしれない。
何度も中断してきたけれど。
一般的に忌み嫌われる存在だと思が自分にとっては美しい。
個人的にクモという生物自体にロマンを感じるのだ。
子供の頃から糸や毒を使って獲物を狩るこの生物への興味は尽きなかった。
特に図鑑で見たキシノウエトタテグモとの出会いがブレイクスルーになった。
下の写真は私が見つけたキシノウエトタテグモの巣である。
写真でわかりにくいと思うが頑張って見つけて欲しい。
子供の頃どんなに探しても見つからなかった。
だが友人と下校時に神社で遊んでいた時のこと。
ふと石垣の合間に蓋の様なものが見えた。
まさに図鑑で見たキシノウエトタテグモの巣であった。
なんとか掘り出して持ち帰ったのは良い思い出である。

Latouchia swinhoei
まあそんなこったでクモに目覚め、現在に至るのである。
それでもテレビに出てくるタランチュラというクモには気色悪さを感じていた。
特にスパイダーズという映画を見たことでその嫌悪感が増した。
エイリアンの遺伝子を組み込まれたクモが巨大化し、人間に寄生し繁殖するという、まぁB級映画である。
図鑑に出てくるタランチュラの写真にも嫌悪感をら感じ、直視することができなかった。
だが当時ビバリウムガイドという雑誌にタランチュラの世界セブンという記事が掲載された。
爬虫類に興味があった私は偶然にもその記事を見てしまったのである。
そこには本文でも上げたゴライアスピンクフットバードイーターの写真が掲載されており、ベルベット調の毛並みが艶かしく見えた。
この記事の影響か数年後にタランチュラを飼育することになる。
上京したばかりの頃もう魚以外の生物飼育はしないと決めていたが我慢できず、憧れの専門店Rainforest に足を運んでいた。
恐らく地元では販売されていない種類のタランチュラの数に圧倒された。
子供の頃に見ていたホームページ、みるかし姫の館でしか見たことのない種類、詰まるところ憧れの種類である。
何を買ったかは忘れたが、アドレナリンが爆発していたのを覚えている。

サンタレムピンクヘアード

シンガポールブルー
当時驚いたのが流通しているタランチュラはほぼCB(養殖個体)ということである。
地元のショップでは状態の悪いWC(野外採取)ばかりだったのだ。
そして当時驚いたのだが、ダニやハエトリグモサイズで販売されていた。
こんな小さいの育てられるのか、小さい餌しか食べないのでは?と店主に聞いたのを覚えている。
答えは簡単だとのこと、しかもコオロギなら足や肉片で飼育できるという。
帰宅してそのようにしてみると、確かに生きていない餌を食べたのであった。
ここに掲載したら写真の個体も驚くほど小さなサイズから育て上げた個体である。
ダニから勇ましい大蜘蛛に成長した時の喜びは計り知れない。
話は飛ぶがこの点でタランチュラの飼育は植物の実生に似ていると思うのである。
小さな種から鉢植えのユーフォルビアが生まれるように、ダニがカニレベルのサイズのクモに成長するのだ。
以上