桜草の花言葉は

言葉にすると野暮ったくなったり、
何か違うという思いは拭い去れないけれど、
歴史の一枚を残しておくという壮大なエゴによって残します。
生きた証を。

2024.06.24 Zepp Shinjuku

tipToe. 7th ONEMAN「the light」



まず以て、これほどまでに完成度の高いワンマンライブというものをこの先どれだけ見るのだろう。

この曲のつなぎが素晴らしいとか、この曲のときの演出がとか、構成の話は、この並べられた楽曲を前に意味を成さないと思いました。
ただひとつ言いたいことは、いわゆる聴かせ曲(tipToe.においてはこれは適切ではないと思っていますが)のようなバラード的楽曲、しっとりした曲の表現をこういう場面で、これほどまでにできるということがすべて、ということです。

語り継がれるべき楽曲のひとつとして以前に少しだけ触れました。

3年目、最後の年というこの瞬間において、これほど青くて美しい物語を紡いできた結晶─集大成と表現されていましたが─が確かにそこにあった。
そしてふと立ち止まって振り返ってみると、夢日和という楽曲には詰まっている。

春夏秋冬を三度繰り返して、さようならがやってくる。
はじめからそれがあるのはわかっているのに、
いやだからこそ、終わりへ向かって全力で駆け抜けていくその姿はあまりにも眩しくて儚くて美しくて。

楽曲に関して、言わずもがな、歌詞や音の散りばめ方が秀逸で、以前に登場したフレーズやメロディが随所にまた顔を出す。
青春という、ある種ありふれたような題材をもとにすると、どこか陳腐で青くさい表現になりがちですが、tipToe.という物語においてはそれさえも手中にあるような世界観の完結性。
あるいはここでこの詞が登場するのは自然であるというようにも錯覚させる美。
要は伏線回収のような、作者はここまで見通していたのか、ああ、と思わず声をあげるほどの爽快感とも。


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と、まあ詩的には表現しようとしてもどこか嘘っぽくなるわけで。

去年のTIFのスカイステージで何気なく観てて、
「ああ、これが最後なのか」
と星降るのときに急に感じたのを今でも覚えています。


どの場面でも意味のあるセットリストを組んでいたのだろうと少しゾッとしました。

そして個人的に、ここ最近になって急にぐっときてたのがこの「さくら草の咲く頃に」

等身大の青春ソング。
もうこれ!!これなの!!といっても過言ではなく、この曲だけでも情緒不安定要素なのですが、
この度発売されたアルバム『lighthouse』に収録された「春の風速、桜花をつれて」にも繋がっていたのですが、もうこれで崩壊しちゃいましたね。

ライブの途中で何度か涙腺が緩んだシーンもありながら、でもそれ以上にメンバーやオタクを観ていると本当に楽しんでいて、楽しそうでとかじゃなくてもう楽しかったから終始笑顔でいられた素晴らしい公演でした。



本間さんが楽曲の裏話もされているのでこれを読むよりそちらを読みましょう。

ただ素敵な時間をありがとうと。


あと1か月。

正真正銘のラストライブ─卒業式─が7/21(日)にあります。



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