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教養のための読書 その24「レ・ミゼラブル」

教養のための読書 その24
「レ・ミゼラブル」  ヴィクトル・ユーゴー

4年前に読んだ本ですが、教養のための読書に入れても良いかと思って書きます。

とても面白かったです。
銀食器の事や、ワーテルローの戦いや、パリの下水の事とか、何10ページを使って事細かに記述してあります。
ジャン・バルジャンが裁判所に出て行く時も、その逡巡を何10ページにもわたり記述してありました。
最初はそうゆうこってりしたのが、ちょっと大変でしたが、だんだん快感になり、早くそういう場面が出てこないか待ち遠しくなってしまいました。
ラストも感動です。

この時期、楽天コボの青空文庫で、夏目漱石や森鴎外、太宰治、ドグラマグラなどを読みました。
昔読んだことがありましたが、ほとんど内容を忘れていました。
今読むととても面白くて、徹夜をして読みました。

太宰治の「グッドバイ」は未完の遺作ですが、美人だけど下品なキヌ子の「畏れ入り豆」には大笑いしてしまいました。
この後、太宰は入水自殺します。
びっくりです。
こんな時に、こんなことを書くなんて、なんだか凄まじいです。

彼は書物を前に開いて読みながらいつも1人で食事をした。
よく精選された少しの書籍を持っていた。
書物を愛していた。
書物は冷ややかではあるが、完全な友である。
財産とともに暇ができるにつれて、彼は自分の精神を啓発するのにその時間を使ったらしかった。
モントルイェ スュール メールに来て以来、1年1年と著しく彼の言葉は丁寧になり、上品になり、優しくなっていった。

「レ ミゼラブル」の一節。
かくありたいと切に思う。


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