樹森水戸の特徴と今季の新潟の攻撃を考える
先週末たくさん水戸の試合を観たのでそこからの推測ではありますが樹森さんのサッカーの攻撃について書いてみました!
特徴① 相手の守備のシステムに合わせたシステム変更
4バックで戦うのか?3バックで戦うのかみたいなのがありますが、それはおそらく守備における話で、基本攻撃時のシステムは相手によって変化します。
基本水戸の時は相手によって4-1-4-1と3-2-4-1と3-1-5-1を使い分けてた印象。
相手が2トップの時は3バック、相手が1トップの時は4バックを使っている傾向多め。
相手との噛み合わせでズレを作りながら前進して、噛み合わせを見て相手のボランチ脇を狙ってビルドアップの出口にしたり、WBのところをビルドアップの出口にしたりと、対戦相手の守備の仕方によって狙ってるエリアを定めてるようにも見えます。
特徴② 決められた配置。ピッチ全体を広く
上がってくる記事でもちょいちょい立ち位置という言葉が出てきますが、
樹森さんの水戸でのサッカーの特徴として大きいのが、立ち位置が決められていることではないでしょうか。
リキさんは基本選手にお任せ、選手が自由にプレーして判断してくださいという感じでしたが、
樹森さんは①で記載した4-1-4-1、3-2-4-1といった配置から、バランスを崩し自分たちが動き相手を動かすのではなく、
ピッチ全体広く選手を配置し、相手を広げて、自分たちが適切なポジションに立つことで、ボールを奪いにくる相手が動き、それにより生まれたスペースを使いながらプレーしていくのが特徴ではないでしょうか。
この樹森さんの思想の根幹にはポジショナルプレーという考え方があると推測します。
アルベルさんも掲げてたポジショナルという考え方。
ポジショナルプレーはチェス由来の考え方で、
ガンガン駒を切って奪い合ってキングを狙いにくのではなく、適切な配置で攻守に渡って盤面をコントロールしながら、少しずつ優位な状況に持っていきながら試合を進めキングを狙っていく考えです。
堀米もシーズン終了後、アルベルさんの時のサッカーをと言及していた部分があるが、そちらの方向に向かっていくことが水戸のプレーを見る限り推測されます。
懸念される課題
いわゆる静的なサッカーが展開されると予想する中で、大きな課題はどのようにして相手のエラーを引き起こすかでしょう。
2021年ほぼ完成したアルベルのサッカーも最終的に引かれた相手に対して崩す術がなく勝ち点が拾えなくなりました。
この静的なサッカーはある種予定調和で相手も予測しやすい。その分相手もエラーを起こしにくい。
アルベルが最後取った手段は、CFを3枚同時器用などでカオスを生み出そうとしていたが結果は繋がらず。
水戸でも同様に硬直した展開を崩せないシーンは多々見られました。そういった展開でどのように対策を取るのか。
また水戸の場合マンツーマン気味のハイプレスに対しても弱いように見えました。
J1では主流な戦いになりつつありますが、位置的優位を無効化されるプレーに対してどのように対策していくのか注目してみてみたいところです。
吉本コーチに期待!
樹森水戸は相手を惹きつけてスペースを作り、そのスペースに他の選手が使うとか、そういったスペースの生み出すところとスペースの共有の部分がかなり弱いように見えました。
そこらへんしんどくなるかなと思うのですが、ご安心。
コーチの吉本さんが高知でやってたサッカーがそこら辺抜群にうまかったです。
また吉本コーチが指揮してた高知のゾーンディフェンスがすごくドチャクソに良いのですがそれについてはキャンプの時間経ってから書こうかなとも思うのですが。
攻撃の部分で詰まっても守備でリズム、ゲームをコントロールできるチームになるんじゃないかなとも期待してます。
どれたけ吉本コーチのエッセンスが加わるかも鍵になってくると思います。
最後に
松橋さんのサッカーはあまりにも選手任せすぎて、選手たちも自由にやっていたと思うので、とても認知の負荷が高く、逆に選手が本来持ってる力を引き出せてなかったようにも見えます。
そういった点では樹森さんのサッカーになって、去年活躍できなかった選手も活躍できるのでは、本来持ってる力を引き出せるのではという期待があります。
逆に決められた配置のデメリットもあるので、そこら辺選手たちがコミュニケーションをとりながら、いかに試合中臨機応変に変えれるか?そういったところもポイントになってくると予想します。