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アヤックスから予測しよう!今季のアルビレックス新潟の攻撃
現在2/3。Jリーグ開幕まであと約2週間!!
この間の代表戦を見て、今季のアルビレックス新潟の試合の開幕が楽しみになった人もいるのではないでしょうか。(私もそのうちの一人)
監督が代わり、アルビレックス新潟が新型コロナウィルスの影響で練習試合なども一切なかったため今季の情報がない中、
阿部選手のモバアルZから松橋監督(以後リキさん)のお気に入りチームはアヤックス(オランダリーグ3連覇中。今季も現在首位)ということが判明。
なのでアヤックスの試合を分析したらリキさんがやりたいサッカー分かるのでは??ということで、アヤックスの試合を見ようと思ったけどない!!
DAZNなし!HuluでオランダのリーグやってるけどPSV中心かつリアルタイムのみ?
ってことなのでハイライトをかき集めて、攻撃の中でもビルドアップではなく相手の陣地でのプレーに焦点を当ててみました!(ハイライトで映らないし!)
今季のアルビレックス新潟のキーワードでもある「より攻撃的に」とはどういうことなのかを推測して行きたいと思います。
(※ハイライトしか見てないので上部だけな感じなのは許してください!)
今回noteはサッカー詳しい人もそうでない人もアルビサポならこれを読んだら10倍開幕まで楽しみになるをテーマに書こうと思うのでなるべくわかりやすく書いていこうと思います!!
(ニイガタフットボールプレス購読してる方はこちらの記事を読んでから読むのをオススメします!)
はじめに:フォーメーション
※追記: アヤックスと去年の新潟のフォーメーションを比較しているだけで、今年の新潟のフォーメーションを予想したものではありません。(2/4)
一昨年、そして昨年のアルベル体制でのフォーメーションはお馴染みの4-2-3-1でした。
DFラインが4人いてその前にボランチが2枚。サイドハーフが2人いて、トップ下が一人。そしてFWが一枚という形でした。
そして一方リキさん好みのチームであるアヤックスのフォーメーションは4-3-3。
4-2-3-1と異なる点としては中盤の三角形の形。
4-2-3-1の方ではボランチが2枚。トップ下が1枚だったのに対して、4-3-3ではボランチ1枚に対してトップ下2枚の形になります。
そしてボランチ1枚のことを「アンカー」トップ下2枚のことを「インサイドハーフ(IH)」と一般的に読んだりします。
日本代表だと「アンカー」が遠藤選手で「インサイドハーフ」が田中碧選手と守田選手がやったりしてますね。
サイドの攻撃的ポジションがサイドハーフからウィングという風に呼び名が変わったりしてますが大体同じなので気にしなくては良いと思います。
4-2-3-1の特徴
4-2-3-1の特徴を一つ選ぶとしたらトップ下がフリーになりやすいという点です。
相手が4-4-2の時噛み合わせ上センターバックが前出るかボランチが後ろに下がらないとトップ下の選手にフリーで前を向かれてしまいピンチになってしまいます。
なので相手もそこをフリーにさせないようにします。
昨季は高木選手が削られるシーンをよく見たと思います。
アヤックス式4-3-3の特徴
一方アヤックスの4-3-3の特徴です(あくまでアヤックスの4-3-3の特徴)
アヤックス4-3-3ではインサイドハーフの選手が前線に加わり5トップのような形になり後ろ4枚の相手に対して5枚並べて数的優位を作るのが特徴的です。
赤がアヤックスで青が相手ですが青の相手の守備陣4枚に対して5枚並べて攻撃してます。
このことを「5レーンを使った攻撃」なんて言われたりします。
この画像のようにDF4枚に対して縦に直線を引くと5つのレーンができ、1つのレーンに1人いて5人前に選手がいるといった形です。
このアヤックスのフォーメーションも交えながら、アヤックスの攻撃の形=新潟が目指す昨季と異なった攻撃の形??を書いていこうと思います。
特徴1: SBの裏のスペース
アヤックスの攻撃の特徴その1。相手のSBの裏のスペースをつく攻撃。
PSVのセンターバックが引き出されるとこうなる。
— Masahiro Oshima (@oshima7soccer) October 25, 2021
これはBVB Dortmund U16がやってきた時に勉強した。結局CBが出て行くと中は数的不利になる。
Ajaxは狙い通り!
Champignons League Dortmund 戦もこれ!センターバック引き出してクロス。
Ajaxはこの場合、CBは出ない。
誰が出るかはまた次回! pic.twitter.com/phHPkxNeI0
先程5レーンの説明に使ったシーンがこのツイートの得点シーンです。
このシーンでは相手のDF4枚に対してアヤックスは5人いて一番手前のアヤックスのWGの選手がフリーです。
そうなると次のシーンでは相手のSBが遅れて出てきます。その相手SBが空けた背後のスペースをアヤックスのインサイドハーフが走るといった形。
そしてさらに遅れてズレて出てきたセンターバックのスペースを使ってゴールといったシーン。
昨季のアルビレックス新潟だと試合をコントロールすること重要視していたため、後ろから相手のサイドバックの裏のスペースを抜けるといったシーンは少なく、
相手のブロックの周りでボールをつなぐシーンが多かったと思いますがアヤックスはこのように選手がどんどん相手のSBの背後をついていくことを狙って行きます。
この大島さんという方のツイートにアヤックスの同例のシーンがたくさんありました。
Ajaxのサイドアタッキング pic.twitter.com/t1PBlErEil
— Masahiro Oshima (@oshima7soccer) December 7, 2021
J2のチームだとモンテディオ山形なんかがとてもこの攻撃が上手だったりします。
【#アウェイ愛媛戦】
— モンテディオ山形広報/Montedio Yamagata (@monte_prstaff) September 26, 2021
52分、右サイドで中原輝選手に預けてニアゾーンに抜け出した南秀仁選手がマイナスに折り返すと、山田康太選手がきっちりとシュートを決め、追加点!
試合の振り返りはDAZNで!
👉#モンテディオ観るならDAZNhttps://t.co/rw3sd8knLz#montedio_all_goals_2021#montedio pic.twitter.com/0262awJcyN
【#アウェイ愛媛戦】
— モンテディオ山形広報/Montedio Yamagata (@monte_prstaff) September 26, 2021
59分、半田陸選手が右サイドの中原輝選手に一度ボールを預けてエリア内に入り込みクロス、これをヴィニシウスアラウージョ選手が合わせてゴール!
試合の振り返りはDAZNで!
👉#モンテディオ観るならDAZNhttps://t.co/rw3sd8knLz#montedio_all_goals_2021#montedio pic.twitter.com/sF8huIvt9F
SBの背後を狙うポイント:”固定”
ただ相手のSBの背後を走ればいいという問題でもなく重要になってくるのが相手のSB(あるいはCB)の動きを固定することです。
最初に上げた得点シーンもアヤックスのインサイドハーフの選手が相手のサイドバックの選手の近くにいて固定してたことによりプレスが遅くなり、
後手後手になり背後が空いてきています。
また上記の山形vs愛媛戦の1つ目のツイートの得点シーンですがこちらはFWがCBを固定してます。
そのことで愛媛のSBとCBの間に大きなスペースが生まれ、そこに後ろから山形のボランチの選手が走る構図になっています。
①相手SBを固定することによって、相手のプレスを後手後手にして背後のスペースを空ける術
②相手CBを固定することで相手CB-SB間を分断してSBの背後を大きくスペースを空ける術
この2つの固定の術が相手のSBの背後のスペースをつきやすいよという話でした。上に上がってるシーンは若干違うにしろ、この2つどちらかが当てはまっていると思います。
ちなみにですがこのようなSBの背後であったりペナ脇を「ニアゾーン」や「ポケット」と言ったりもするみたいです。
特徴2: サイドでの1vs1
アヤックスの特徴はWGの選手(サイドの選手)による1vs1での勝負です。
アルビレックス新潟といえば左サイド圧倒的な1vs1の強さを誇るドリブラー本間至恩選手に加え、三戸選手であったり、今季の新加入組ですと、イッペイ・シノヅカ選手、松田選手、シマブク・カズヨシ選手など多くのWGでのドリブラーを揃えています。
会見でリキさんが話していたこととして、サイドに仕掛けられるウィンガーがいる場合に、彼らに時間とスペースを与えるために速くテンポよくボールを動かすことが大事。そうすれば時間とスペースを持った中で優位性を持って仕掛けることができるとおっしゃっています。
それではアヤックスはどのようにしてWGに時間とスペースを与えているのか見ていきたいと思います。
このシーン。おそらく右サイドでビルドアップをしていて、左SBが中に絞ってボールを受けようとしています。
左SBが中にいたことによりサイドチェンジの中継地点になることができ、素早くボールを供給することでWGの選手 vs 相手のSBの1vs1の構図で時間とスペースを持った中優位な状況が作れています。
またこちらは別のシーン。今度は右サイドバックがサイドチェンジの中継地点として内側に絞っています。(このシーンはおそらく相手の左SHが大外のWGを警戒して下がっているため右SBがフリーです。)
相手のSBがWGにびっしりついてるためWG(ちなみに左利き右ウィング)に配給したとしても時間とスペースはありません。
(CBにアヤックスの選手一人が固定しているということは。)
SBがWGにボールを出した時点ではWGに時間とスペースはありませんが、SBが相手のSBの背後を走るため、相手の中盤の選手がマークについていきます。
そうなると中央にスペースが生まれ、WGのドリブルスペースが生まれ、WGの選手はカットインしてシュートまで打てます。
Bend it like @Antony00 🌟#ajafor pic.twitter.com/UFctr0BM8Y
— AFC Ajax (@AFCAjax) December 24, 2021
アルビレックス新潟だと堀米選手、渡邊選手、田上選手が左サイドで中継役になってからの相手のSBの背後に走り込み、本間至恩選手がカットインしてシュートっていうのがイメージ湧きやすいと思います。
よくバスケとかでは強い選手を逆サイドで1vs1で孤立させるアイソレーション(分離、独立)なんていったりしますが、そういうシーンが今季は目立つのではないかなと思います。
①素早いサイドチェンジやパススピード、テンポの速さでWGの時間とスペースを確保
②SBのランニングによるWGの1vs1でのドリブルスペースの確保
ただ孤立させるのではなくこの2点なんかがポイントの一つになるのではないかなと思っています。
特徴3: 3人目の動き
3人目の動きだし。自分自身サッカーをしている時このワード自体は聞いたことありましたが意味を理解してませんでした笑
簡単に説明するとボールを持ってる選手(1人目)に対してサポートするのではなく次にボールを持つ選手(2人目)に対してサポートする動きをすることを3人目の動きだしといいます。
1人目であったり、2人目にボールが渡った後にサポートするようでは相手に捕まりやすいし、行きたい場所にも間に合わないよね。
その前に動き出そう。そして3人目の選手が貰えば前を向いた状態になれるよねというのが意図だったりします。
昨季ロメロ選手が一人で鬼キープするも誰もサポート来ない。孤立状態!っていうのもまさに3人目のサポートがいないのが原因です。
よくコンビネーションプレーみたいなのを言われるのはこの3人目の動きが入ってることが多いです。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) January 27, 2022
見事なコンビネーションから
🇯🇵#南野拓実 がシュート!!
\#守田英正 のヒールパスを受けた南野が、切り返しからシュートを狙った。
⚽AFCアジア予選-Road to Qatar-
🆚日本×中国
📺#DAZN ライブ配信中
🗣中村憲剛/佐藤寿人/桑原学#この戦いにすべてを懸けろ pic.twitter.com/is4sfX50hR
代表戦でも南野選手が自分にボールが出ないと分かるとすぐさま次で受けれる場所を探して3人目の動きに切り替えてるのが分かります。
その3人目の動きがアヤックスは多分大の得意チームです(ハイライトしか見てないから絶対とはいえない笑)。常に3人目の選択肢を作っています。
このシーンで言うと、2の選手も3の選手も1から直接受けれますが、2に入った場合3の選手が前向きで3人目で受けれる状態です。
しかしボールは結局先ほど3だった選手(現在1の選手)に渡ります(ややこしい。)
先程2だった選手(現3)はスペースをあけて、新しい選手が2人目としてスペースに入ってこようとしています。
しかしまた一つ前で2だった選手(現3)がタイミング合わず2人目になれなかったので、スペースを開けて別の選手が2人目となり、先程の2人目で動いていた選手は3人目となり、3人目でボールをもらい得点を奪いました。
実際の得点シーン2:23~
たった数秒の間で目まぐるしく2人目から3人目になる動きを連続してるシーン。
この3人目の動きの重要なポイントとして
①スペースを埋め続けない。2人目で受ける意識から3人目に受ける意識に頭を切り替えて、スペースを開けて次の次で受けれる準備をする
ではないかなと個人的には思っています。
スペースを空ける。スペースを使う。スペースを空ける。の連続がリキさんが就任会見で強調していた連動性という言葉につながるのではないかなと個人的に思っています。
「コレクティブ」や「連動性」という言葉を聞くと息をピッタリ合わせるみたいなイメージが強いですが、
まずはこういった個人個人の意識(スペースを空ける、使う)が重要になってくると思います。(もちろん受け手と出し手の息なども重要ですが)
今季の新潟のポイント: 「スペースを作る」??
以上が「アヤックスのハイライトを見て今季の新潟の攻撃の形を予想してみた!」なんですけど、3つとも共通しているのが「スペースを作ろう」といった点だと思います。
1つ目のSBの裏のスペースで言及したやり方は、
1. 相手を固定することで生み出すスペース
2つ目のサイドの1vs1で言及したのは
2. ボールスピード、テンポの速さやサイドチェンジなどを利用して味方に作るスペース
3. 追い越したり、サポートをすること(=相手を動かすこと)で味方に作るスペース
3つ目の3人目の動きで言及したのは
4. 自分が抜けることで生み出すスペース
どれもどのようにしてスペースを作っていくかがキーであり、今季の新潟の重要ポイントだと思っています。
まとめ: 「より攻撃的に」
昨季までのアルビレックス新潟はアルベル監督のもとボールを握る(ボールと共に旅をする)こと、すなわち試合を自分たちの手でコントロールすることが最も重要視されました。
それぞれが正しいポジショニングに立ち、相手の綻びが出るのを我慢して狙い、一瞬をつく。
そして目的は試合をコントロールすることなので無闇に攻撃に人数はかけず守備のリスクマネジメントをしながらバランスを取って攻めていました。
おそらくリキさんのサッカーはアルベルとボール握るサッカーという点は同じ点だと思いますが、
アルベルがゲームを支配するサッカーなのであれば、リキさんは相手を圧倒するサッカーなんじゃないかなと思っています。
相手の綻びが出るのを待つのではなく、相手の守備陣を破壊しに行き、例え奪われてもすぐ取り返し、何度も壁を破壊しにいくサッカーだと思っています。(リキさんのインタビューとアヤックスのサッカーから読み取る限り。)
「より攻撃的に」
端的なスローガンではありますが、この言葉にリキさんの目指すサッカーが全て詰め込まれてるように感じます。
目指すサッカーに対してのコンディションなどが不安ですが今シーズンの開幕が待ち遠しいです!!
6. 補足
ここら辺の有料記事の選手の声や監督の声に基づき、新潟のアタッキングサードの攻め方の思想はアヤックスではないか?(アヤックスのハイライトだけを見る限り)という予想noteなので、予想が外れてたりしてたらごめんなさい!!🙏💓
高知キャンプ中の新潟。#長谷川巧 選手は、今年はけがなく「今のところ順調」と楽しめている様子。チームとして #松橋力蔵 監督 が求める前へのアクションが増。「クロッサーとしてはゴール前に入る人数が増えると上げやすい。アシストを増やしたい」と燃えます。
— 北関東・甲信越/サッカー新聞エルゴラッソ記者班 (@EG_kkan_kse) February 3, 2022
(エルゴラ新潟担当:野本桂子)#albirex pic.twitter.com/BHTt1S3Q8I
ここ数日は攻撃練習に重きを置いているという #新潟。 #イッペイシノヅカ 選手から聞かれたのは「相手が嫌になるくらい追いかけさせる」「連動しながらポジションを変えていけば相手もつかみづらい」というキーワード。今季は相手を嫌がらせる攻撃に注目です。(エルゴラ新潟担当:野本桂子)#albirex pic.twitter.com/vfuoutuifm
— 北関東・甲信越/サッカー新聞エルゴラッソ記者班 (@EG_kkan_kse) February 2, 2022