3倍集客したチラシは、こうやって作った【解説・完全版】
『いい商品なのに、売れない…。』
もしかしたら、単に商品の良さが伝わっていないだけかもしれません。見せ方を変えることで、売れる可能性が十分あります。
この記事では、チラシのデザインを変更して3倍の集客に成功した実例を詳しく紹介・解説します。
応募が少ないバスツアー
九州でインフラ系の事業を営む会社。
僕が3年ほど前にここ九州に移住してきて
すぐにお手伝いすることになった会社です。
この会社では定期的にバスツアーを企画されています。
今回、またこのバスツアーを企画することになって
そのチラシを作って欲しい、という依頼を受けました。
でもこのバスツアー、
実はちょっと困っていることがあるんです。
このバスツアーの企画は商品じゃないんです。
お得意さんのために
日ごろの感謝の意味っていうことで利益還元。
会社がちょっと費用を負担して
安くで楽しんでもらおうっていう、
そういうイベントなんです。
だから費用が安いんです。
前回は大分の豊後高田(ぶんごたかだ)昭和の町
っていうのがあって、そこへ行きました。
ランチもちょっといいところのランチ。
ミュージアムみたいなところも行くんですけど
ちゃんと入館料も5,400円の中に入っている。
すごく安いんです。
このバスツアー、告知する方法は
会員さんの家に毎月1回案内や情報を送っていて
その中に
『こんなバスツアーやりますよ、どうですか?』
っていうチラシを入れているんです。
でもここで問題は、申し込みが少ないこと。
バスをチャーターしていくツアーなので
定員の45人集まってほしい。
でもそのチラシで集まるのが半分の20人ぐらい。
この人数だと流石に赤字が大きすぎる。
ちょっと難しいなっていうことになってしまいます。
でもすでに申し込んでもらってるお得意さんに…
っていうのも、できれば言いたくない。
だから営業の人が会員さんの家行った時に
『こんなイベントやってるんですよ、見てもらえましたか?』
っていうふうに改めてお誘いして、
それでなんとか定員の40人近くまでを参加者を集める
っていうパターンがずっと続いてたらしいんです。
この会社さんとしたら
出来たら一回チラシ配るだけで集客が終わってほしいな
っていう風に思うわけです。
僕自身、2005年からデザインと販売促進の仕事をしているので
その中でで得た知識や経験を使って
これ何とかできないなぁ、と思って取り組みました。
それが今回のチラシのテーマです。
このバスツアーは継続する定期的なイベントなので
前回のものが参考にできます。
なぜ応募が少ない?
前回のバスツアーはチラシを1万2千枚配って
20人くらい応募があった。
それを40人にしたいっていうのが今回のミッション。
イベントの企画がいいのか悪いのか、
チラシがデザインがどうのこうのって言う前に…
っていう可能性があります。
その他も合わせて、3つぐらい考えられる可能性があります。
チラシの枚数が少ない?
例えば12,000枚チラシをまいて20人参加する。
これは反響がいいのか、悪いのか?
これを標準的にジャッジしようとする時に使えるのが
ポスティングチラシの反響率です。
チラシの内容とか、ポスティングのエリアとか
いろいろ要素はあるとして、
だいたい慣らして言うと
0.3%ぐらいと言われます。
これを一旦標準とすると
12,000枚チラシを配って
そのうちの0.3%が手をあげるとなると36。
っていう基準ができます。
今回は40人ぐらい来てほしいので
ちょっと足りない。
一見そういう風に見えるんですけど
実はよく考えてみたらこれ、大丈夫なんです。
なぜかというと
一人一人が応募するんじゃないんです。
チラシ1枚 で誰かが参加するって言ったときには
ほとんど家族2人とか3人で来るんです。
例えば前回の場合だと
最終的に39人集まって、
でもグループ数で言うと14組。
となると必要な反応数は「14」でいいことになります。
12,000枚配った時のポスティングの平均は36なので
14組なら平均の半分以下の反応率でいいことになります。
だから、余裕です。
数字の計算がややこしくなったんですけど
12,000枚っていう
チラシの配布枚数が少ないわけじゃないってことになります。
企画がつまらない?
企画の内容はというと
結構面白いと思うんですよ。
TOTOミュージアムっていう、
完成してからあまり時間も経ってない
新しいミュージアムに行ったり、
ランチはこだわり食材のレストラン。
そのあと昭和の街並みが再現されている町に行く。
だから企画自体が面白くないから
参加が少ないって
いうわけでもなさそうです。
デザインが良くない?
前回のチラシをチェックしてみます。
社内制作ということですが、しっかりと作られています。
「デザインが良くない」というわけでもなさそうです。
「見た目のデザイン」に問題はない…
じゃあデザイン作業に入る、準備の段階はどうでしょうか?
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