修羅場に身を置いたお話
noteをほったらかしてた件について
だって書くことなかったんだもん。
一時期、パズスク(Puzzle Square JP)に投稿した拙作問題の解説記事を書こうかと考えていた時期もありましたが、基本的にみんな私の問題が解けているというのと、1問だけ誰かに解説を求められた問題があったけど解き直したら自分で理詰めがわからなくて解説書けなかったということで記事までは漕ぎ着きませんでした。
そんなこんなで文字書きを長らくしてこなかったわけですが、書くネタができたので久しぶりに筆を執っている次第です。
キーボードカタカタは筆を執ると表現していいのか?
本編に入る前に
この記事は「The24HoursWorld」というパズルコンテンツの制作記……というより、それを作ったイベントである「ペンシルパズル修羅場祭 24 Hour Puzzle Creation」の個人的な体験記となっています。
そのため、The24HoursWorldの一部コンテンツ(特にRandomized Destiny World)のネタバレを多分に含むことをご承知おきください。
全くプレイしてない人は先に少しでも触ってもらうと、狂気の一端を垣間見れると思います。
下のツイートのリンクから遊べます。「Hello World」というタイトルのチュートリアルをクリアすると各種コンテンツが解禁されます。
それともう一つ。イベント用Discordサーバーなどに記録が残ってない内容を記憶だけで書いてる箇所が一部ありますが、その辺は時間軸がずれてたりそもそも内容が間違ってたりするかもしれません。
まぁなんというか、事実がどうこうというよりは雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。
ということで本題へ。
4月6日 新宿某所にて
と見出しでは打っておくけど、少し遡って3月末のお話から。
ここ最近まで、パズル関係用のTwitterアカウントにはほとんど顔を出さず、パズスクも流れてくるパズルの全部には手を出さなくなっていた(それどころか直近に限ると体感1割も回答記録つけてない)という状況だったのですが、ある日、パズスクの公式Discordサーバー「Puzsq Meets」に一つのイベントの案内ツイートが貼られました。
ほう、パズル関係で大会じゃないリアルイベントではないですか。オンラインも交えてみんなで集まってコンテンツを作り上げると。ふむふむ。
久しぶりにパズル関係で心を動かされた感じがして、気が付いたら伝助に参加予定をポイっと投げ込んでいました。
イベント当日。午前中の定期通院を済ませて多少時間を潰してから会場入り。ノートPCも持って行こうとしたのですが、長らく起動していなかったメモリ4GBの化石はChromeどころかOSの稼働すら安定しなかったのでやめました。
顔を知る人が殆どおらず、数少ない面識のある人ですら1年以上空けてのご無沙汰という状態なので、私が入った瞬間の会場の空気はちょっと重く感じました。
多分全員に「誰だお前」って思われた。
開始時間になり、まずはアイスブレイクの自己紹介から。
名乗りに付け加えてこのイベントで何を作りたいかについて話す人が多く居て、みんな色々考えてきてるんだなぁと思いました。
私は0を1にするアイデアを考えるのが特に不得意というのもあり、そこについてはノープランで挑んでいました。「最近パズル自体の熱が下がりつつある状態だったので火を点けに来ました」などという虚勢に似た言葉をかまして乗り切った記憶があります。参加のきっかけ的にはあながち嘘はついてないしいいよね。
自己紹介が一通り終わった後、放たれた各々のやりたいことリストを集計してブレストの時間。
出るアイデアの一つ一つに、実装大変そう~~~24時間で終わらせる気あるのか???みたいな感想を抱いたり抱かなかったりしつつ、やりたいことの方向性が一致した人たちは一抜けで細部を詰める話し合いが始まったり、全体運営の方からは「複数コンテンツが立つならオープンワールドみたいな形でまとめたい」「ゲーム内通貨」みたいな壮大過ぎる話が上がったり。お祭りですね。
そんなこんなで序盤時点では最終的に5個の小コンテンツ+全体のまとめがプロジェクトとして走り出し、私は誰かが提案したけど人手が足りなさそうということで「パズルガチャ」と銘打たれたコンテンツに関わることしたのでした。
小コンテンツとは呼んだけど、最終的に5つ全てが単品で時間を溶かせるクソデカコンテンツになり、その上で比肩する規模のコンテンツが1個増えるということは先に言っておきます。恐ろしい。
ガチャを作ろう
かくしてガチャの企画を練ることになった私含む若干名。
まず最初に出た話は「ガチャを引かせまくりたいけど、それだけでは終わらせたくない。」
そうですね、ラス問的な何かを用意しましょう。ではどうやってガチャを引かせまくった上でラス問に誘導するのか。
「ガチャを引いてお金を手に入れて、お金で黒マスを購入(!?)して盤面を埋める」というなかなか奇怪な案も出たりしましたが、最終的に採用されたのは、多くの小問題をまとめ上げて大問題に繋げるフォーマットの例としてブレストの時に挙げられた、Puzzle Boss Rush 3のHoneyIslandsの形式。
優秀なフォーマットなので各所で被らないか懸念されていたのですが、今回はこの仕組みをアレンジしてガチャ班で使わせてもらうことにしました。
流れとしては
ガチャを引いて出た小問題を解く
正解することで大問題の情報が少し手に入る
情報を少しずつ集めていくことで大問題を攻略する
文でこうやって書くだけだと、解く問題の選択権の有無以外はハニアと概ね一緒やんけ。
ゴールはあれどメインで我々がやらせたいことは「ガチャをたくさん引く!!!楽しい!!!!!」なので大問題については難易度をそこまで上げずに済みそうなのもいい感じかもしれない。
このフォーマット偉大過ぎる。発明した人もっと褒められて。
では、次の議題はガチャ問題を解くことで得られる情報をどうするか。
早めの段階で以下の大枠は決まっていた気がします。
問題にレアリティをつけて、出る確率と得られる情報に傾斜をつける
低いレア度から順に「盤面の一部分」「ルールの一部」「解く上では必要ではないけど考慮すると解きやすくなるかもしれない情報」が得られる。
盤面については適切な大きさの盤面を用意すればいくらでも一部分を切り出せそうですが、ルールの方はどうでしょうか。
例えばへやわけ・ヤジリン等のメジャーなパズルのルールを見ると、ガチャの排出種数をかさ増し出来るほど分割できそうにないですね。
「ルール文を1文字ずつ出そう」なんてことも考えかけましたが、ルールの情報も1つ増えれば手がそれなりに進んでほしいので一瞬で自己没。
ここの方針については制作に取り掛かる前の話し合いで一番時間をかけた気がします。
要素が多ければルールは必然的に増えるので、黒マス塗り・ループ・数字埋めのすべての要素を混ぜ合わせたパズルを作る
複数の別種類のパズル盤面があって、ルールを集めきればそれぞれ単体でも解けるけど、ある2個の盤面の正解図同士に特定の相互作用みたいなものがあり、その情報が高レア枠として出てくる
などと案は色々出ましたが、実装コストの厳しさで渋っていました。
混迷を極めてる最中、隣で会議をしていた別班の人からこんなアイデアが。
ループパズルで全マスに数字が表出されていて、数字ごとに例えば「この数字は線が通らない」「この数字は線が直進する」などのルールが設定されている
実装もしやすそうだし、なんなら違う数字に同じルールを設定することもできるし、良さげじゃん。採用。
これで大枠は整いました。大問題の盤面を組み始めつつ、ガチャ用小問題を募集する準備を始めましょう。さて、小問題は何問必要かな?
とりあえず大問題はサイズは15×15、数字は1~50で組み始めました。ルールの情報で50個かな。
盤面の一部分はどう出しましょう。
先ほどは割愛しましたが、「最低レア度で『場所のわからない盤面の一部』、次に低いレア度で『場所のわかる盤面の一部』を出すということも決めていました。
例えば任意の3×3を15×15から切り出すことにしてみました。そうすると、169箇所をヒントとして出せうることになりますね。
え、つまりそれだけで169問……???
同様に場所のわかる一部分を一回り大きい4×4で出すとすると、144箇所。
これら3つを合わせるだけでも、少なくとも363問必要ということになります。当時は「問題自体も小サイズだし大丈夫やろ」って何も考えず受け入れてたけどアホすぎるな?
(先に言っておきますが後でちゃんと減ることにはなります。最終的な問題数とガチャの確率は最後にオマケで載せておきます。)
このあたりのタイミングで、最初の各班の全体共有及び進捗報告の会議が行われました。
「下手くそな絵を描いてください」
「1問につき解は3個まででお願いします」
などというおもしろ発表が各班からありましたが、弊班のターンでは
「ガチャは何問必要そうですか?」
「えーっと、まず☆1が169問……」
「169!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
「☆2が144問」
「それだけで300行ってるけど?????」
負けず劣らずですね。カオス。
まぁでも、最終的な仕様の個数で最初から募集をかけていたら、ギリギリまで必要数が集まってなかったかもしれない。これで良かったんです。ということにしておきましょう。
そんなこんなで会議後に問題募集用のチャンネルがDiscordに開設されて弊班も小問題の募集が始まり、大問題の盤面を半分ほど埋めたり我々でも小問題を少し作ったりして、6日に借りていた会場が撤収開始の時間になりました。次の会場に移動して徹夜ムーブする人も結構いましたが、私は大人しく帰って寝ようかと思っていました。
問題をたくさん集めるということ
日付が変わって少ししたタイミングぐらいで帰宅しました。
寝る準備だけ済ませて、ちょっと小問題の集まり具合を見ておこうかな。お、結構来てるねー。
……アンサーキーどうするの?
寝る前にして気付いてしまいました。我々問題を集める側は、来た問題全てが唯一解かチェックしてそれらにアンサーキーを設定する必要があるのです。
ちょうどそのタイミングで全体運営から「全体共通のアンサーキー書式」についてのアナウンスが入ったので寝る前にちょっとその辺の作業を進めちゃおうと思い、パソコンと真面目に向き合うタイムが始まりました。
ある意味では一旦帰ってパソコンを使える環境に身を置いたのが功を奏した感じはあります。
黙々と作業は進めるのですが、直前までの疲労もあって量が控えめな☆3以上を見終わったあたりでだれてきました。
集まった問題が多種多様なのは楽しくて良いのですが、共通アンサーキー書式に則ろうとすると表現が不明瞭なパズル種が一部散見されたので全体運営に問い合わせたら、それを没にする没にしないで運営同士の言い争いが始まったりもしました。(ディスコードの通話繋いでたんだけど正直聞いてて怖かった。)
最終的に「アンサーキーを設定しづらいパズル種・マイナーでルール確認の手間があるパズル種は、本編には入れないでクリア後のおまけガチャとして実装」という形で論争は落ち着き、「該当する問題はおまけに隔離されるかもしれないよ。ちなみに隔離狙いで作ってもいいぞ。」という旨のアナウンスを小問題募集要項に追記したところで体力の限界が来ました。だいたい朝の5時とかだったかな。
午前10時。仮眠レベルにも寝れたかどうか怪しいですが、夕方まで倒れっぱなしになるのは回避しました。
小問題は集まり続けている一方、解きチェックとアンサーキー作成の方もオンラインで手の空いた人が進めてくれていたので凄惨すぎる状況は回避してました。
まずはこのまま360問も集めたらヤバすぎるのは目に見えているので、情報の出し方を見直して必要問題数を減らしましょう。
盤面の一部の出し方を大幅に見直し、☆1と☆3は1問につき2つ手がかりを出すようにしたことで、当時の小問題の集まり具合で足りるレベルまで小問題の数を抑えました。ここの方針をスムーズに提案できたのは当時の私としては冴えていたと思う。
これで小問題の募集は締め切れます。残った小問題のチェックを捌き、前日の解散後実は全く手を付けられていなかった大問題の完成をリアル会場にいる人にお願いして、私もお昼ごろから会場入りを目指すのでした。
疲労極まりすぎて、松屋で昼食を食べていたら吐き気を催し、食べ残したまま店を飛び出して栄養補給をゼリーやジュースの類に頼ることになったりもしましたが2日目の会場に無事(?)到着しました。
移動している間に本編のガチャに入れる小問題とおまけに隔離する小問題を仕分けてくれていたり、ガチャ班で動いてた人の一部は昨晩生えてきたラスボスの実装に移ったりもしていて、「とりあえずサイトの実装待ちなのかなー」などと考えていたのですが、その矢先にシステム班の人からこんな一言が。
「ガチャの問題の画像を全部出力してほしいんですけど」
え、ちょっと待って。ぱずぷれとPenpaだし埋め込みで端折るんじゃなかったの???
急な大仕事の舞い込みに軽くパニックになりました。
っていうかそうだ、画像で思い出したけどガチャから出る盤面の一部の画像も作らなきゃいけないじゃん。
このコンテンツ、画像の数がヤバいです。
私は作業可能な端末を持っていないので他のメンバーに作業を頼るしかないのですが、数字が4×4に並んだ画像を144枚も生成するのは流石に班員にも「手に負えない」と嫌がられました。気持ちはわかるけど手を付けないと終わらないんだよ、と思ってしまった自分がいましたが、私がそっちの立場なら私も嫌がりそう。
結局この144枚の画像についてはDiscordでヘルプをぶん投げたところ、RPAちょっとできるニキが数分で片付けてくれました。ありがとう、RPAちょっとできるニキ。
その他画像についてはラスボス産みに行った勢を呼び戻したりしつつ現地チームで作業を行いました。まぁこれも負けず劣らず膨大な量で、最後の進捗報告会では「無限画像生成編です」と地獄の様相を伝えざるを得ませんでした。
そしてついにイベント開始から24時間後の4月7日17時。当初の締め切りとしていた時間が来ました。
ガチャ班は問題と画像自体は出揃ったのですが、システム班への納品用のデータ整形が間に合わず脱出失敗(?)となりました。時間内に納品できたチームも1チームしかなかったみたいで、やっぱ厳しいなーという感じ。
ていうか本来はWeb実装込みで1日で作る趣旨じゃなかったっけ?違ったっけ?このイベント狂ってると思います。いや、狂ってるのは1日で実装しきれないアイデアを押し進める我々側か。
胃痛の刃 無限待機編
さぁここからは延長戦です。とは言え納品秒読みという段階ではあったので、データを整えて渡して我々の出来る作業は一通り完了。事後に確認された不備の修正等の対応はあったりしましたが、これで束の間の休息に入れます。
元々は制作イベント終了後にそのまま公開する予定だったので、それを見届ける会が引き続き会場で行われたのですが、私は事後対応が追加であった際にパソコンを使えるようにしたかったのと、シンプルに体調不良が限界を迎えそうだったので一足先に会場を後にしました。
……まぁ当時待機していた人たちはお分かりかと思いますが、結局ちゃんとした公開に関してはさらに1日以上ずれ込むことになりました。
そう、納品が完了するとシステム班の地獄が始まるのです。
私が会場から離れた後のこと且つ実況等も殆どなかったため、それに関して私がここに書けることもあまりないのですが、ひたすら心配&不安で気が気でなかったです。私から出来ることがないという無力感にも苛まれました。
また、特にガチャについては全体のWeb実装を担当してる人に委託する形でシステム組んでもらうことになっていたので、他コンテンツの仕上げもある中でとんでもない発注してしまって申し訳なかったなという気持ちが今も残っています。
7日当日は一旦出せそうだったコンテンツを1つだけ公開してはみたものの、大きなバグで進行不能になることが判明したので一旦取り下げ、時間を取って実装した上でちゃんとデバッグしてから翌日改めて公開しようという話になりました。
8日昼頃。デバッグ用の開発ページが共有されました。あれ、8日って平日じゃありませんでしたっけ。
そこからガチャ班とペントミノ班以外のコンテンツの最終チェックが始まりました。問題の表示と解答判定さえできていれば良い(と私は認識している)ものと、全体実装の人じゃない人がシステムを組んだ複数解迷路がアップされた感じですかね。
デバッグは始まりましたが、自分の関わったコンテンツがまだ実装間に合ってないことに相変わらず落ち着けませんでした。
果たして本当に形になるのだろうか。
このそわそわと前日からの体調不良の引きずりとで、その日は普通に仕事があったのですが正直なところ業務にはあまり手がつきませんでした。早退したほうが良かったかもしれませんが、そんな選択肢が考えつかないほど頭が回ってなかったです。
定時で上がった後も、他コンテンツのデバッグに手を回す気力がなく、テンションとしてはだらけ気味の状態でした。システム班がんばれ……!とひたすら念だけは送ってました。
そして19時頃、ついに。
「ガチャが開発サイトに上がりました!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!
ガチャだああああああああああああ!!!!!!!
✌(’ω’✌ )三✌(’ω’)✌三( ✌’ω’)✌
……さすがに体力的にここまではテンション上がりませんでしたが、ついに実際の形になったガチャが見れます。回すぞー。
……ガチャだ。(それはそう)
間違いなく、「パズルがたくさん出てくるガチャ」という概念だけふわふわしていたものが、今具体性を伴って存在しているのです。
この手の制作活動的なものが初めてというわけではなかったのですが、やっぱり考えが形になったものを自分の目で見れる興奮は毎度あるもので。
デバッグ開始数分はバグ探しそっちのけで回しまくってました。
楽しい!!!!!✌(’ω’✌ )三✌(’ω’)✌三( ✌’ω’)✌
その時見つかったバグに一通り対処して、所定の時間からはだいぶ遅くなりましたが8日の22時過ぎ頃に他コンテンツとともに無事公開されました。
……せわしなさは収まりません。
まだ私が待っているものがあります。
そう、最初のクリア者です。
ガチャの挙動・大問題の一意性・確認できた範囲の小問題についてはチェックを行えましたが、「ガチャから出る情報を使って大問題を解く」という点については、せいぜいルールの情報をランダムに並べて上から順に適用して何番目で盤面が埋まるかの確認をした程度でした。
ガチャコンプはしなくても解ける調整はしたつもりではありましたが、実際にプレイヤーが大問題を解くための最低限の情報を集めきれるのか。それがまだ気がかりでした。
あまりの物量で途中で諦めてないかな。
ガチャでピンポイントな情報一点狙いで沼ってないかな。
ていうかデバッグで見きれてなかった小問題のアンサーキーミスとか複数解とか報告されてるじゃん。
ひー。
眠気と不安が限界を迎えかけた9日午前1時過ぎ。
ガチャもといRandomized Destiny Worldの最初のクリアツイートが投稿されました。
やっと安心して寝れるーーーー。
完全に運営が終了したわけではないですが、取れる重荷を取りきって一区切り着いたような気分になりました。
その後も少しずつ、クリアツイートが流れてきました。
ガチャという概念に対しての怨嗟の声でハッシュタグが埋まらないかという不安もありましたが、結構好意的な感想が多くて嬉しかったです。
私の体験記としてはこんなところですかね。
その後、所定の時間までにラスボス倒した人の表彰とかオマケガチャの追加とかスタッフロールとかがあってイベントは一通り閉幕しました。
ここからは全体的な感想と称した小言とかおまけとか。
ボーナストラック
人を動かすのって難しい
今回このイベントでは、大問題の数字を少しだけ埋めたのとオマケガチャに1問だけ入った小問題以外で、はっきり問題制作と呼べる行為に携われていません。
本編から感じ取れるかはわかりませんが、マネジメント……と自称するとちょっと烏滸がましい気がするな、主に全体の舵取りのようなことを行っていました。
ただ、他人との感覚の違いというか、なんなんでしょうか。
例えばですが、ガチャに集まった小問題は投稿の際に「目解きがしやすいかどうか」という基準の自己申告で難易度をつけてもらっていました。
中には「これ難易度ずれてない?」と感じるような問題も散見されて、該当する問題を私がチェック中に見つけた時は備考欄にメモを残していました。
しかし小問題が本編行きと隔離行きに仕分けられた際、ルールやアンサーキーの件で隔離される物以外は備考を完全無視で投稿順に上から処理されていました。
確認した時は「ちょっとそれどうなの?」と不満が漏れた記憶もありますが、それ以降の時間の余裕から仕方なくそのままゴーサインを出しました。
時間がもっとあったら小問題の選定は詰めたかったなぁと思っています。
この件以外にも、作業した人の「そこそうやるの?」みたいなのに少し振り回されたことがあり、仕事でも感じたことのある作業指示の難しさを改めて思い知りました。
チェックには時間をかけるべき
言葉にすると当たり前のことなんだけど、時間が限られすぎた中で一番痛感したのはこれです。
オンラインオフライン問わず手の空いてる勢がガチャに入る前の状態で小問題のダブルチェックまでしてくれてはいましたが、細かいチェック漏れは仕方ないとしてチェッカーの勘違い(ex. 黒マス系のアンサーキーのOXを逆に書く、スリリンのアンサーキーを内外のOXで書く、など)が最終デバッグ時や公開後に見つかり、そこだけでもこっちで最終チェックしてちゃんと取り除きたかったなぁと思うのでした。
これももっと時間があったらブラッシュアップできた箇所ですね。
修羅場の魔物
ガチャに入っている☆1の問題を、1問だけここで公開します。
解く分には詰まる所はないし、ガチャの☆1枠らしく目解きも容易ですね。
何の変哲もない美術館です、なぜここで公開されるのでしょうか。
実はこの問題、最終デバッグの際は中央の4つの0が全てない状態で発見されました。
見るからに解まみれですよね。
5解もあるので複数解迷路にも流用できません。
なんとこの状態でダブルチェックをすりぬけて唯一解と認識されていたのですよ。なんならチェッカーの一人は世界大会に出場するような日本屈指のパズルソルバーでした。
そんな人ですらこんな誤認を起こす環境、こわいですね。間違いなくなんらかの魔物がいますよ、魔物が。
ガチャは悪い文明
はい。
本編で言った通りいい感想も多く寄せられましたが、一方でちゃんと苦しんだ人の声も聞こえてきました。
ガチャを引き続けた終盤の被りについて。わざわざ枠を空けるためにアンサーキー入れ直すのがしんどかったり、解いたことある問題なのかどうかの判別が難しかったり。
その辺りへの配慮も時間がもっとあったら実装できてたのかな。流石にこれはシステム班じゃないとわからない。
まぁ、被りもガチャの醍醐味ということでここは一つ……。
関連して、低レアリティにおいても特定の情報の1点狙いがしんどい件。
実は本編序盤で少しだけ挙がったゲーム内通貨を使って情報の確定購入が出来る仕組みを作る話が企画段階ではありました。まぁオープンワールドやゲーム内通貨の話が流れたのでこれもなくなりましたが。
余談ですがオープンワールドについては別枠で企画したいという話が修羅場であった気がするので、発足するなら私も一枚噛んでみたいですね。
閑話休題ガチャのお話。
無料で引き放題のガチャなので景品表示法的には確率公開の対象外なのですが、気になる人もいそうなので確率・種数・得られる情報をここで公開しちゃいます。
☆1:44% 全72種 盤面のどこか4×4が1問につき2箇所わかります
☆2:30% 全49種 盤面の指定された3×3がわかります
☆3:25% 全25種 数字のルールが1問につき2種類わかります
☆4:0.9% 全3種 解く上で必要はないけど強めの情報が得られます
☆5:0.1% 全1種 超激レア!解いても称賛されるだけです
全部で150種類あるんですって。すごい。
ちなみにおまけガチャはレアリティ問わず全て等確率で52問のうちから当選します。
ハッシュタグでガチャのコンプを目指そうとしてる人を見かけましたが、やめさせる道理はないけどやめといた方が良いと思う。
ちなみに観測範囲内では本編ガチャで☆5を引けた人は今のところ一人もいません。
無料でいくらでも引けるので、出るまで回せば出ます。多分。おそらく。
ガチャの闇は深い。
最後に各位に感謝込めるバース
本編では自分の話を進めたかったので他人の名前を出すのをなるべく控えていましたが、ここで順不同・重複ありで全員に感謝します。
まずは今回このイベントを企画した
にょろっぴぃ氏、fff氏、わんど氏、カズリット氏、きよし氏
場を設けていただきありがとうございました。最初に言ってた熱量はオーバーヒートするぐらいもらえました。
オフラインで主に作業を一緒に行った
えすきゅん☆氏、uno氏、ぶすじま氏
ありがとう。あと変な作業押し付けてごめん。
小問題を作ってくれた皆様方、そしてそれをチェックしてくれた方々、ありがとうございました。多すぎるので個人の列挙は割愛します、申し訳ない。
2日目のオフライン会場を提供してくださった
Far&Near ファーニャー様
謎解きはパズル以上に離れていたので今回初めて名前を知りました。ありがとうございました。
ガチャ報酬用の144枚の画像を生成してくれた、本編の「RPAちょっとできるニキ」こと
ウド氏
まじでありがとう。あの場面においてありがたすぎたので太字にしておくね。
ガチャの実装をしてくれた
わんど氏
全体実装もある中でいい感じの形にしていただき、本当にありがとうございました。
そして最後に。
イベント全体でオンオフ問わず一緒に修羅場を過ごした皆様
The24HoursWorldのコンテンツに少しでも触れてくれた皆様
こんな拙い文章をここまで読みきってくれた皆様
重ねて御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
この感想記事を書ききったことでようやくパズル修羅場の完全な区切りがついたかなということで、これにて本文は締めさせていただきます。