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自作をすると、自信がつく。

この前、Mステを観ていたら、小沢健二さんが自作の詩?を朗読していて、そうだよなぁ、と思ったのでシェアしたい。

僕も自作は結構好きで、自分のやっているコンピュータグラフィックスの研究分野の論文を追実装したり、それ以外にもベッドやテーブルなんかも自作しています。どんなのがいいかなぁ〜なんてショッピング感覚でPinterestで好きなデザインを探しては、それをどう作るか考えるわけです。自分の使い勝手に応じてサイズを変えたり、コストを抑えるために材料を変えたりしていくプロセスはとても時間がかかるけど、やってみると案外楽しい。そして思うのは既製品ってやたら高いですよね。どうしてこんなに家具って高いんだろう、っていう反骨精神から作ったところもあります。カウンターカルチャーかもしれません。(IKEAとかニトリの方が材料費よりも安上がりなときもあります笑)

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テーブルの制作過程。実家に工具が揃ってるので、実家に帰って父親と一緒に作りました。実際工具を揃えるところがハードルが高いかもしれません。

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上のテーブルは、Pinterestで見つけた下のインテリアを参考にしています。たぶん鉄であろう骨組みは、自作では木材を使用して、見えないけど金具で補強してあります。テーブルの下に足を入れたいから、横の木材は付けないようなデザインに変更してます。
ベッドを作る時は大変でした。なんせ板の数がめちゃめちゃ多くて、その一つ一つにネジを入れるって結構な作業量でした。この頃は日中は仕事に行って週末はデジハリに行ったりしてまとまった休みが殆どなかったので、週末デジハリに行く前に朝早起きして1時間ネジ入れてました。なんだかんだで3週間くらいかかったかも。その間はネジを入れずに板を並べてその上に布団を敷いて寝てました笑

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このベッドは、実は4つのパネルに分けることができように作ってます。ベッドって大きいと引っ越しの時大変だし、例えばベッドのサイズがセミダブルからダブルに変わったり、キングに変わったりに応じてフレーム買えていくのは相当もったいないので、その都度パネルを組み合わせたり、新しいパネルを作れば拡張できるんじゃないかと思って作ってます。実際引っ越しの時はかなり便利でした。
ベッドの参考資料。このパネルデザインだと床掃除がしづらいので、組み方を変えて床掃除ができるようにしてます。

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上のテーブルがまだなかった頃は、たまにこんな感じでテーブルにも使ってました笑。

手を動かしてわかることがある。

家具のDIYに限らず、自分で作ってみることでわかることはたくさんありますし、それがきっかけで思いついたアイデアがたくさんあります。

例えば、以前紹介した立体ステンドグラスを作ったきっかけは、動画から三角形ポリゴンを生成するプログラムを書いたことでした。そのプログラムを使った撮影をする中で照明の当たり方や陰影によって見栄えが立体的に見えることに気づいて、三角形ポリゴンと光、陰といった要素が重要なんだなぁと思考を巡らせている中で立体ステンドグラスが思い浮かびました。

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その時に立体ステンドグラスってどうやって作るんだろうと思ってネットで調べてみた時にやたらと手間のかかる作業をしていることを知り、今ある技術やツールを使ったらもっと効率良くできる!と考えたのが、立体ステンドグラスプロジェクトのきっかけです。

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2014年当時、経済産業省がやっていたフロンティアメイカーズの募集に応募した時に作った資料の一部。

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2015年の夏頃のもの。結局、ガラスはレーザーでは切れないので手動でカットする必要があったりしたので、実際にステンドグラス教室に通って0から学ぶことになったのですが、それはそれでとてもいい思い出です。
その時の先生との写真。

物理的な制作だけでなく、ソフトウェア的開発でも実際にDIYするのはとても重要です。過去の論文を追実装し、色んなデータでアルゴリズムをテストすることでその問題点が明らかになります。その問題を解決すると晴れて論文になります。あとは趣味で作っていたものがその後に必要になったりなんてこともよくあります。とにかくプロトタイピングをたくさんしておくと、それが知識や経験として積み上がっていきます。そのあたりは以前Polygon Loungeというイベントで話した時に話しました。そういうまとめ方はできなかったかもしれないけれど笑

まとめる

オザケンさんの詩をきっかけに、実際ものづくりをする中で得られる経験や新しいアイデアの種などについて書いたりしました。最近だと便利なものが安く手に入るし、便利なツールもたくさんある中で、何か自分で作るのはとても大変なことに思えます。(中身を知らなくても多くのことが簡単にできてしまいますし、僕自身そういったものにたくさん助かっています。) 

ですが自分の専門分野に限っては、本心は全部自作したいですね笑 そうしたら全部自分が作ったって誇れる気がしませんか?笑 それは、オザケンさん的に言う「自作をすると、自信がつく。」ってことなのかもしれません。

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