NPO法人の会計ってどうなのよ? - 貸借対照表のバランスを確認してみた
WBPC問題が佳境ですが
そもそも本件、「なんでこんなずさんな事業系の書面が受理され承認されているのか?」がアレなのと。
暇空茜さんが情報開示で請求した、WBPC、4法人全てが可笑しい事態になっている、ことから。
可笑しいのはWBPCだけではなく。
「これ、そもそも他のNPO法人含めて、結構ずさんなんじゃないの!?」と疑問を持っちゃったりしました。
なので、NPO法人の貸借対照表を適当に集めてみて、ものすごく浅いチェックを掛けてみることにしました、とさ。
*タイトル画像は、「底辺ずんだもんと学ぶ会計チャンネル」さんからお借りしています。
*特定のNPO法人を叩く的な記事ではない為、NPO法人名はマスクしてあります!。
ヘンな貸借対照表の割合
まあ結論から先に書きますと。
適当に集めた貸借対照表、バランスシートが、左右合ってなかったり、空白だったりした「アンバランス」なのを数えてみて、割合で出してみました。
貸借対照表総計、1748件中、64件がアンバランスでした。
なので、今回の検証では、「約3.7%」がヘンでした、と。
重箱の隅でも何でもない、一番表の部分でコレなので、内容をちょっと掘ったりすると、なんか色々出てきそうね、、、。
WBPCだけではなく、他のNPO法人も、割とユルユルなのかも知れません。
NPO法人系の監査、ちゃんとしてほしいな、と思ったり思わなかったり。
情報元
さて、どうやったか、を一応記録しておきます。
情報元は、内閣府の「NPO法人ポータルサイト」です。
こんなところね。
ここの、各NPOのページ内に、「閲覧書類ダウンロード」という項目があります。
ここから、各NPOの書類を、まとめてダウンロードできます、zipで。
zipの中はこんな感じになっており、まあ大きく分けて、「事業報告書に貸借対照表を入れ込んでいる法人」と、「貸借対照表を独立して書面にしている法人」に分けられます。
およそ80%のNPO法人が、事業報告書に貸借対照表を入れ込んでいるのですが、事業報告書を漁るのは大変なので、今回は貸借対照表が独立しているものを分析していきます。
れっつくろーる
検索条件は、以下な感じで。
検索結果の2-50ページにあるNPO法人の閲覧書類を、まとめてダウンロード!。
ででーん!。
で、「貸借」とフォルダかファイル名にあるPDFを、zipからひたすら抽出!。
ででーん!。
で、これをひたすらプレビューし、貸方と借方の数字が合うかどうかを確認していったのでした。
なんてことしてるので、「1つの法人が複数年度貸借対照表を登録している」場合は複数カウントになりますし、「当該法人の、過去の貸借対照表がミスってて、今は大丈夫」な場合も、カウントアップしています。
細かい統計
閲覧書類をゲットしたNPO法人の数: 2450
貸借対照表が独立しているNPO法人の数: 444
確認した貸借対照表の数: 1748
バランスが取れている貸借対照表の数: 1684
バランスが取れてない貸借対照表の数: 64
でした!。
ダメな例
まとめ
いやあ、、、税務署の調査があまり無い為か、NPO法人の会計書類は、結構ザルっぽいっすね。
WBPCは、掘られまくってアラがどっかり出ちゃってますが、実は結構普遍的な問題なのかも知れません。
だからこそ、世間や行政の反応が当初鈍かったのかなとか思ったり。
「ずさんな会計書類」自体が問題視された場合、あちらこちらで悲鳴が上がるのかも知れませんね、くわばらくわばら。
以上です。