自分の話を聞いてもらえる時間って、ありがたい
最近、私の体験コーチングを受けていただいた方から、「自分の話をゆっくり聞いてもらうなんて、本当に久しぶりで、ありがたい時間でした」とメッセージをもらいました。
このメッセージを読んで、人に話を聞いてもらう時間の貴重さを再認識したので、その気づきをここでシェアします。
自分のことを話す時間って貴重?
まず、みなさんは自分のことを話す時間をどれくらい持っていますか?そもそも、自分のことを話す機会は、どんな時にあるのでしょう?
もちろん、著名な方であれば、自分のことを話す時間が求められるでしょうが、ここでは一般の人の場合について考えてみます。
私がイメージするシーンは、こんな感じです。
・家族からの「今日どうだった?」
・友人からの「最近どう?」
・上司や仕事仲間から「あなたはどうしたい?」
でも、どれもじっくり話す感じにはなりにくいですよね。家族や友人の質問には、特別な出来事がない限り、軽く答えて終わってしまいそうですし、上司や仕事仲間との会話では、自分自身というより「自分の仕事」にフォーカスした話になりがちです。
あと、ありそうなのは、友人とお酒を楽しみながらというシーンでしょうか。これは私も経験がありますが、話があちこち飛んだり、深酒して結局何を話したか覚えていなかったりします。(これって私だけでしょうか?笑)
そういえば、学生の頃や、誰かとお付き合いを始めるタイミングでは、お互いに語り合う時間がたくさんあったかもしれませんね。
つまり、自分のことを話す時間って、なかなか無いんですよね。
ポイントは話を聞いてくれる誰かがいること
話すことを中心に整理してみましたが、独り言として話すのであれば、いくらでも自由にできます。でも、聞いてもらえなければむなしいですし、お相手がいてほしいものです。そして、聞いてくれる誰かがいるからこそ、その人にもわかるように話す、ここにポイントがありそうです。
お相手にわかるように言葉を選び、主語や述語など文章の構成を整えて、わかりやすく、誤解が無いように、ちゃんと伝わるように工夫します。その過程で気づきがあります。
いままで言葉にしなかったような想いや考えが、表に出てきて、「自分はこんな想いや考えを持っていたんだ」と知ることになるのです。もしかしたら、自分が意図したことを説明するにふさわしい言葉や言い回しが浮かばず、「少し違うかも」と思いながら話すこともあるかもしれませんが、その場合は、自分の想いを表現する言葉を、いまは自分が持っていないということに気づけます。
いずれにせよ、目の前に自分の話を聞いてくれる誰かがいて、その人に向かって話す、ということに価値がありそうです。
コーチングの効用
コーチングは、自分自身のことを話す時間として非常に効果的です。コーチはあなたの話を丁寧に聴き、どんな内容でも受け止めてくれます。そして、その内容に対する考察を深めるための問いかけや刺激を提供してくれます。
コーチングの場では、目の前に(またはオンライン上で)話を聴いてくれる人がいるという安心感の中で、自分の想いや考えを自由に話すことができます。コーチの問いかけに答える過程で、自分の中にある想いや考えを見つめ直し、それを表現する適切な言葉を探しながら話します。最初はあいまいだったことも、問いかけに答えていくうちに少しずつ整理されていくのを感じるでしょう。
そして、自分が話した言葉を自分の耳で聴くことで、「自分の想いや考えを言葉にするとこうなるんだ」「自分はこんな想いや考えを持っていたんだ」と気づくことができます。また、「この想いや考えはまだ整理できていない」「これを表現するためのしっくりくる言葉がまだ無い」と感じることもあるでしょう。
今日はここまでとしたいと思います。また、お会いできたらうれしいです。