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LOD計算って何?Tableauでデータの粒度を操る方法【Tableau DATA Saberへの道】
LOD(Level of Detail)計算とは、「指定した粒度でデータを集計し、通常のフィルターやディメンションの制約を超えて柔軟に分析するための手法」です。
初めて勉強したとき、その概念を理解するのに非常に苦労しました…。何かしらのツールを勉強する時すべてに当てはまることなのですが、機能を知って覚えるよりも「作りたいもの」「実現したいもの」が先にきて、そのための手段として使っていくほうが習得は早いですよね。
なので今回は、「これれをやりたい!できない!どうやるの😭」となったときの救世主としてLOD計算くんに登場してもらうことにします(?)
※LOD計算には用途に合わせて使い分けられる機能が3種類あるのですが、今回は一番わかりやすい”FIXED”を細かく解説します。
「たすけて、LOD計算くん!」サブカテゴリごとの売上と、カテゴリ全体の売上を一緒に見たい!
やりたいこと:サブカテゴリごとの売上を表示しながら、カテゴリ全体の売上も一目でわかるようにしたい
イメージは以下のような形です。
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それでは早速作っていきます。
まずはカテゴリを表示させつつ、サブカテゴリごとの売り上げを表示させてみました。
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カテゴリという大きな箱のなかにサブカテゴリという一回り小さな箱が入っているイメージです。現状「行」シェルフに入れたメジャーのうち、一番小さな箱の単位での集計が表示されるようになっています。
今回は、一つ上の大きさの箱(カテゴリ)ごとの売上の集計を見たいんでしたね。このように大きさの違う箱でまとめた数値もみたい!というのがすなわち「指定した粒度でデータを集計たい」ということになります。ここでLOD計算くんに助けてもらいます!
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まず、計算フィールドを作成して以下のような計算式を入力します。
{ FIXED [カテゴリ] : SUM([売上]) }
できたフィールドをドラッグアンドドロップでビューに持ってくると以下のような形で、カテゴリ毎の売り上げの合計を表示させることができました!
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先ほどの式{ FIXED [カテゴリ] : SUM([売上]) }では、
「カテゴリという粒度で売上の合計を計算し、その結果をフィルターや他の条件に影響されないように固定してね」という指示を出しています。
そのため、たとえばフィルターでオーダー日などを指定しても、数値は固定されていてフィルターがかかりません。
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今回は、私自身がとってもつまづいたLOD計算からもっともベーシックでわかりやすい(と思う)、FIXEDについて説明をしました。
FIXEDを利用したLOD計算は、特定の粒度でデータを集計することで、視覚的な情報の整理や洞察を深める手助けをしてくれます。ぜひ活用してみてください。