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青空充電

「バッテリーないな」

そう思った時、広めの公園へ行く。スマホの話じゃなく、自分の話だ。電車に乗って。降りたらバスに乗って。着いたらのんびりと日向ぼっこを始める。

別に、ベンチに座って太陽を浴びながらお茶を飲むわけじゃない。ごろんと「大の字」で寝転ぶだけ。行動が猫のようだと、自分でも思う。一度寝転んでいるそばに野良猫がやってきて、並んでゆっくりした事があるくらいだから、前世がもしも本当にあるのなら猫だったはずだ。

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最近は全然出来ていないが、自分ではこうやって大の字で寝転ぶ事を

青空充電

と勝手に呼んでいる。体にソーラーパネルがくっついているわけではない。ただ、数分ほど転がっているだけで元気が出るような気がしないでもないのだ。まあプラシーボと言われたらそれまでだが。

人それぞれ「自分はこれをすれば元気が出やすい」といったものがあると思う。この歌を聞くとテンションが上がるとか。カラオケで叫ぶと気持ちがスッとするとか。喋って吐き出すと多少リセット出来て力になるとか。勿論「まだそれが見つかっていない」という人もいるだろう事は前提で。

自分にとってはそれが青空充電であり、密かに「ここで充電すると特にいい」と思っているスポットがある。また足を運んで寝転びたいのだ。いろいろ抱えているものを投げて。上着も不服も脱いで。お気に入りの音楽をイヤホンで流しながら。何を聞こう。「駆け出しのヒーロー」がいいかな。

ぽかぽかしてきたら起き上がって。脱いだ上着と抱えているものを背負い直そう。前より少しは軽く感じるかもしれない。万が一それでも元気が出なかったなら、その時はその時。愚痴でも弱音でも、独り言で出せるものを出しまくろう。そして帰ろう。美味しいアイス珈琲でも買って。カップをぺこぺこ鳴らしながら。

バスに運ばれて。

電車に揺られて。

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エトナシ サラ
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