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50回以上の出展を経験したハンドメイド作家が感じる《イベントは下見が一番大事》という話。
こんにちは。
布を手染めして手作りのお花を制作する、布花作家のアトリエ・エトワルズです。
まず初めに、声を大にして伝えたい
ハンドメイドの世界で、作品が売れない経験をした作家は多いと思う。
でもそれは、あなたの作るものが悪いからじゃない。
売れないのは、別の理由があるからです。
だから落ち込む前に、他に問題があるのではないか?と考えてみて。
大切なのは、あなたとあなたのお客様のご縁を繋ぐことです。
あなたと同じものを好む方は、必ずいます。
もし、売れないのだとしたら、それはまだあなたのお客様と出会っていないだけ。
あなたには、お客様と出会う未来が待っている。
そのためにできることを考えてみましょう。
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下見をしなかっただけで全く売れなかった失敗談
会場の下見で分かることはとても多いです。
会場までの道順、イベントの雰囲気、混雑具合、人気のブース…など。
作家仲間さんから聞いて、参考にする方は多いでしょう。
しかし、下見をして得られる情報には敵わない。
私は、下見なしで参加した結婚式場でのイベントで、大失敗したことがあります。
出展前は、結婚式場という情報だけで、結婚を控えたカップルや、そこで挙式されたご夫婦がたくさん来場するのだろうと想像していました。
しかしそのイベントでは全く売れず、帰る時間を迎えたのです…。
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イベントが始まってみると、私の予想は大きく外れていました。
来場者のほとんどは小さな女の子を連れた親御さんや、女の子のグループでした。
結婚を控えた方や、ここで挙式されたご夫婦は、ほとんどいません。
その理由は、会場にいたスタッフの方のお話でわかりました。
「結婚式場というのは、招待がない限り中に入れません。
この会場の中は、ご近所の方でも知らないのです。
だから年に一度、地元の方に見ていただく日を作っています。
幼い頃に見た、美しいドレスやキラキラした会場は、心に残ります。
大人になったとき、その経験からまたここへ来てくださるかもしれない。
そのためのイベントなんです。」
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その話を聞いて、私は何も考えずに出展した自分を恥じました。
イベントの趣旨をもっと早く知っていたら、やれることが沢山あった。
大人用の花冠を子ども用にできただろうし
おままごとに使うミニブーケを用意できただろうし
親子でお揃いで使えるセットアイテムを出せただろう。
下見へ行けば、この失敗はしなかったと思う。
他にも、
お客様の服装や髪型が分かっていたら考え直せたな…というイベントや
そもそも自分に合わないから出展しなかったかも…という経験もあります。
文字の情報だけでは分からないことがあるのです。
《お客様の目線に立つこと》も重要
もう一点、下見で大切なことがあります。
それは、会場で終始“お客様”として過ごすこと。
会場へ向かう電車はどのくらい混雑するのか、
入場するまでに待つ時間や行列の長さ、
目的のブースへ辿り着くまでの大変さや、
簡単に飲みものを買ったりトイレへ行くことができない状況など。
それは貴重な経験です。
知っているのと知っていないのでは、お客様への声掛けが変わるのです。
「会場に入るまで、暑くなかったですか?」
「ここまで来てくださってありがとうございました」
「帰りの電車も混み合いますので、お気をつけて」
この一言があるか、ないか。
これは大きな差です。
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大型イベントになると、似ているものを作っている作家さんがいるでしょう。
布花は珍しいジャンルですが、それでも1000ブース以上のイベントでは、別の布花作家さんがいます。
もし同じ布花作家が二人いて、
一人目が気持ちよくお買い物ができて、帰り際にあなたを気遣う作家さんで
二人目がただ買い物をするだけで終わってしまう作家さんだったら
どちらから次も作品を買いたいですか?
お客様は、ただ欲しい作品を手に入れるために来ているのではない。
欲しいものを手に入れるなら、通販でも買えるでしょう。
それでも会場へ来てくださるのは、そこでしか会えない作家に会いたいから。
作家にとっては、どのお客様も大切な存在ですが、
お客様は、作家にとって自分はその他大勢のお客と同じと思っている。
そのイメージを払拭できたら、また会いたい作家になるでしょう。
最後に覚えておいて欲しいこと
ハンドメイドの世界には、たくさんのライバルがいます。
作品に優劣は付けられないし、何を選ぶかはお客様の自由です。
だからこそ、作品とは関係ない小さな差が重要なカギになります。
そしてその積み重ねが、やがて大きな差になっていくでしょう。
その差を生み出すアイデアは、自分が出展する場の特徴を知ることから生まれます。
繰り返しますが、あなた作品の問題ではないのです。
どうかご自身のセンスと技術に自信を持って、ご健闘ください。
このアカウントでは、今後も作家さんに向けた小話を紹介していきます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。